半年フリーランスでやってきたこと

Tomohiro Nakamura
11 min readDec 20, 2019

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前書き

こんにちは。Tomo (Twitter: HAIL)です。フリーランスになり半年が経ったので、この間何をやってきたのかという話をします。お手伝いしている会社の紹介なども入れますので、「へーこんな会社もあるんや」ぐらいに読んでください。

今年の頭はAnyPayというFinTechスタートアップでCTOをやっていて、その後catabiraというブロックチェーンのモニタリングSaaSをやっていたスタートアップでCTOをやってみましたが残念ながら短命に終わりました。

この前34歳になったのですが、ここまで

大企業でサラリーマンを2社
→自分と親友で創業した会社1社
→スタートアップに取締役として入ったのが2社

と結構な会社数になっています。しっかりと長い期間一つの信念に向かって(事業のピボットは仕方ない)同じ経営陣と向き合うということができておらず、次こそは長く頑張りたいと思っています笑 なので、ゆっくりとその場を吟味できるよう一旦フリーランスとして色々な会社さんを見たり手伝ったりしながら次を考えることにしました。

あまり人付き合いが良い方ではないのですが、ありがたい事に色々な会社さんからお声がけをいただきまして、新卒採用のときですら多くて20社ぐらいしか見てなかった僕ですが、50を超える会社さんと会いました。結果として分かったことはいくつもあるのですが、一つには僕はやはりブロックチェーンが作るWeb3.0の世界観に興味が強く、人生で初めて(ある程度固有の)技術を軸として人や社会を幸せにしていきたいのだなと思っていることが分かりました。中学生の頃にインターネットとGoogleに魅せられ、検索エンジンの研究室に入ったりしていた僕ですが、その後は特に技術ドリブンではなく、(多くの場合枯れた)技術を使いどう世を変えるかだけを考えてきました。しかし検索技術やSNSなしではWeb2.0が達成されなかったのと同様、ブロックチェーンのようなP2Pネットワークを用いたある程度分散的なネットワークを用いてしかWeb3.0は達成されないと思います。

前置きが長くなったのですが、6月から半年ほどの間で、お手伝いしてきた素敵な会社をいくつか紹介します。素敵な会社で働きながら、上のようなことを考えていました。
採用リンクも貼っておきますが、募集の数が多かったりするので、気になった人は僕に連絡くれれば繋ぎます! 下に紹介する会社すべてに、僕のリファラルでもう人が入っています 笑

スタートバーン / Startbahn

HP: https://startbahn.jp/

まずスタートバーン。僕の周りでは既にご存知の方も多いと思いますが、アート×ブロックチェーンの会社です。アート作品の流動性の低さや、来歴(どの作品がいつ誰から誰に渡っていっているかの履歴)情報の管理があまりできていないこと、それに伴いアーティスト自身に入るお金が減りクリエイター数の減少にも繋がっていることなどをブロックチェーンを使って解決しようとしています。

ここはまずCEOがいい。CEOの施井泰平さんは、美大出身でアーティスト活動をした後に、東大の大学院に入り起業というストーリーと、それを基に築いていったネットワークが良い。ブロックチェーンに割と早く気づいたのもとても偉い。続けているのも偉い。

COOの大野さんは元々僕がAnyPayでCTOをしていたときのCOO→CEOで、もうかれこれ3年は一緒に仕事をしているのですがこちらも優秀。まず頭が抜群に良く、優しく、そしてドジです。

分野がアートというのもあり、社員も面白い人が多いです。芸大生のインターンがいたりもする。

プロダクトで言うと、元々、Startbahnという社名と同名のアートのカタログを見たり売買したりできるサイトを運営しています。そして世界中に同じように、オンラインやオフラインに美術品が売買される場所がいっぱいある。その全てが繋がっていって、来歴を管理できないといけない。それをやるための基盤が、彼らが新しく作っているArt Blockchain Network (ABN) です。ABNの(主に技術的な)詳細はQiita Ethereum Advent Calendar 2019の記事としてこちらで書いているので良かったら読んでください!

CEO, COOを筆頭にbizdev陣は、上記の使命を達成するべく、バンバン色んなサービスとABNを繋げるような話を取ってくる感じで凄いのですが、開発が追いついていない感じなので、アーキテクトに開発に採用にと広めに関わっていっています。楽しい。

採用はこちらやで

KabuK Style

HP: https://kabuk.com/

次にKabuK Style。こちらはまだ一年目の会社なのですが、既に割と大きく事業を展開していっています。

直近でやっているプロダクトについての前に、まずここもCEOと理念がいい。まず理念は、「多様な価値観を多様なまま許容する社会の創造」みたいな感じで。もう正しくて仕方がない。これを考えたのはKJとRyoという、名前だけ聞くとヤバくチャラい会社なのですが、ドイツ銀行と電通出身の優秀な二人。

直近では定額で世界中(というとさすがに現時点だと盛っているのだけれどw)の宿泊施設に泊まり放題のHafHというサービスをやっています。ただ泊まるだけじゃなくて、そこで仕事もしたり、普通に生活をするようなイメージの自社運営施設も持っていて、そこに実際に行ってみたりもしました。行ったのは長崎の施設。肝心の宿泊・仕事するエリアの写真を撮り忘れたのですが(とてもすまない)以下のような感じ。とても良かった。

多様な価値観を多様なまま許容するのは正直人を選ぶと思うけれども、僕は歳を経るごとにそれでいいと思ってきている。選べる人は生活を自分でもっと選べるべきなのだ。その一つの形として、月額定額で色々な箇所を移動しながらリモートワークしたりするのも素晴らしいじゃないか。

プロダクトは今の時点では普通にサブスクリプションのwebサービスなのですが、まあこいつもいずれブロックチェーンでしょって思ってる。というのも、旅行は結構関係者が多い。予約者から見えるのは楽天トラベルとかExpediaみたいなサイトだけかもしれないけど、色々なサイトから予約が入るわけだからその在庫管理をしたりで結構色んなサービスが関わっている。そういう、多くの会社が関わるビジネスフローに適しているのが分散台帳であるブロックチェーンであるし、その世界の中でトークンエコノミーとの相性も良い。まあ時間のかかる話だとは思うけど、ExpediaとかもGoogle先生が追っかけてくるの怖いだろうし、意外とすぐにコンソーシアム組んだほうが幸せという発想にたどり着くのかもしれない。そういうモチベーションがどんどん出てくる前に、日本から先んじて動けるのならばそれに越したことはないと思う。

この会社ではアーキテクト的な部分や、採用手伝いなどをやっております。

応募はこちら!(または僕に直接連絡ください)

Crezit

HP: https://crezit.jp/

Crezit。ここは夏頃あるイケイケで伸びてる会社のCTOに紹介されて手伝い始めた、クレジット、つまり信用の会社だ。入ったときは役職員は社長1人しかいなかったし、業務委託で手伝っている人もまあ、殆どいないようなものだった笑

ここもとにかく社長がいい。GEとBASE出身の社長の矢部くん(社内では「やべべ」と呼ばれる)は僕と同じ誕生日でつい先日26歳になったばかりなのだけれど、すごいどっしりと安定感がある。落ち着いているが、ちゃんと強い使命感がある。会う人会う人、ついついやべべを手伝いたくなってしまう。

この会社の最初のプロダクトは貸金だ。コンシューマファイナンス、というと多少マシなのだが、消費者金融と書くとイメージがアレだ。
イメージがアレなのがそもそもおかしい。借金は返しさえすれば悪いことじゃないし、搾取しなければ貸すのも悪いことじゃない。

LPにも書いてあるけれども、ちょっとしたお金があればちょっとしたことに挑戦できる。それは新しい場所を訪れることかもしれないし、新しい知識を身に着けるための勉学かもしれない。返してくれれば何も悪いことじゃない。借りて成長して返してくれ。

もうちょっとあれば事業もできる。僕が昔事業として関わっていたICOもそうだし、借入や社債などもそうだし、Equity(株式)以外による資金調達の形がもっと広まっていくべきだと思う。

これらを達成していくためには、借金に対する悪いイメージの払拭と、信用スコア・与信管理の改善が求められている。

書いたとおり、この会社はまず最初のプロダクトで少額を貸すことからはじめる。そこから、キレイなお金の貸し借りがはじまる。返していくことで与信を作っていく。こういった動きは大企業も含めて最近ちょくちょく見られるが、僕はこの会社がその流れの多くを担っていくと思っている。頑張れやべべ。

この会社は、プロダクトのコードを一行目から僕が書きました。結構新しいものを使って書いたので、そこの発信もしていけたら良いな。途中から、僕のリファラルも含めて少しずつ人が増えていってます。良き良き。

そしてこのプロダクトもまあブロックチェーンですよないずれ。むしろど真ん中。多くの行動をお信用スコアの増減に繋げていないがゆえに、学歴や現職といった非常に限られた情報だけでスコアが計算される。結果例えば個人事業主である僕のスコアは低いわけだけれど、ここに書いている以外に上場企業などとの取引だってある。そういったことを総合して信用スコアを計算してほしいわけだ。そのためには、すごく多くの機関が共通のデータソースに情報を書いていく必要があり、スコアの増減が自動執行される必要がある。もう完全にブロックチェーンでスマートコントラクトですよ。あ、僕は社員でも取締役でもないので、ただの独り言です。でもやべべも同じ方向に向かっていくと思うのだよなw

採用はこちら!

こんな感じで楽しく色々な会社で働いています。ぜひ話を聞きに行って欲しいw しかしさすがにそろそろ何かにフルコミットせんと大きな何かが成し遂げられないなあと日々思っています。またアップデートさせてくださいませー!

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