人工の肉・魚・乳製品についてのまとめ①スタートアップ紹介編

Nina Ehara
23 min readAug 15, 2019

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こんにちは!ANRI江原ニーナです。お盆はいかがでしたか?

Beyond MeatImpossible Foodsのような、肉を使わない・植物由来の人工肉が注目を集めるようになってきました。私自身、これらの企業の製品を実際に食べたことはないものの、従来の肉・魚製品の代替となるものが登場し、メディアでも取り上げられているのを見て、とても興味を持っています。(簡単に言えば、肉も魚も食べるのめっちゃ好きなので試したい。)

というわけで本記事では、人工の肉や魚といった食品を製造/開発する企業を調べたものです。なお、こちらは世界中の全ての企業を網羅したものではないので、ご了承ください。

また、今回スタートアップをリストする方法として、OwlerやCrunchbaseを使用しました。

▼目次
1 人工食品領域の概観
-1.1 肉の代替製品を開発するスタートアップ
-1.2 魚の代替製品を開発するスタートアップ
-1.3 乳製品の代替製品を開発するスタートアップ
2 〈Beyond Meat 対 Impossible Foods〉
3 その他こまごましたニュース

1 人工食品領域の概観

Nielsen Homescanの調査(2017)によれば、アメリカ人のうち39%は植物由来の食品を積極的に食べようとしている。この傾向は、肉を中心とする食材の代替品マーケットへの盛り上がりに繋がっており、大豆タンパク由来の人工肉や豆腐、ヴィーガン食材として有名なテンペ、グルテンミートのセイタンなどの植物由来の食材は2025年までに$7.5Bの市場規模に成長すると見込まれている。

引用:THE FAKE MEAT STARTUPS DISRUPTING THE GLOBAL MEAT INDUSTRY
引用元:https://www.gfi.org/images/uploads/2018/09/Good-Food-Institute-Plant-Based-Nielsen-Data-Sheet-2018-0911-v3.pdf

さらに、世界で人口の増加が進む中で、2050年には100億人を突破するとも言われており、したがって肉の消費も増加が見込まれる。われわれはすでに地球上の土地のうち、3分の1を家畜と家畜の餌を育てるために使っており、人口とそれに伴う肉への需要の増加に対応するのは持続可能ではい。(参考:THE FAKE MEAT STARTUPS DISRUPTING THE GLOBAL MEAT INDUSTRY

これまでは植物由来の製品といえば、豆腐やブラウンライス、グラノーラが定番だったが、昨今では、肉や魚、また乳製品までも人工での製造を試みる新たなスタートアップが次々登場している。

1.1 肉の代替製品を開発するスタートアップ

肉の代替製品を開発するスタートアップは主に、①植物由来の成分を材料とするもの、②動物の細胞(脂肪&筋肉)を培養し製造されるものの2種類に分けられる。

両者ともに、動物を屠殺しなくても良い社会の実現をミッションに掲げている場合が多いが、後者は現状コスト面がネックになっているよう。

引用元:https://www.beyondmeat.com/products/

Beyond Meat

  • 2009年、Ethan Brown氏が創業。2018年9月下旬には、9ヶ月間で$56.4Mの純利益が出たことを発表し、2019年5月1日に上場
  • もともとは、鶏肉を使わない人工鶏肉を製造していたが、2014年からは、えんどう豆由来のプロテインから作られるBeyond Burgerを開発。
  • 主力製品は、ハンバーガーのパティBeyond Burger。他にもひき肉のBeyond Beef、ソーセージのBeyond Sausage、Beyond Crumblesを販売。2016年より、本物の肉ではないにもかかわらずスーパーなどのお肉コーナーに陳列されたことで話題になった。
  • 肉を使ったパテの食感や風味を再現するため、主に〈アミノ酸、脂質、微量のミネラル、ビタミン、水〉の5つを中心に、計22の材料を使っている。(全ての原料を知りたい方はこちら
引用元:https://impossiblefoods.com/food/

Impossible Foods

  • スタンフォード大学で生化学の教鞭を執るPatrick O. Brown氏によって2011年に創業された。2035年までに世界を、食品に動物を使用しないようにするという大胆な夢を掲げている。
  • 現在、同社の製品は今や世界1万カ所で提供されている。当初は店頭での“生肉”の販売はせず、レストランでの提供のみであったが、FDAの承認が下りたことで、スーパーでの販売にあたって課題となっていた規制をクリアした。2019年9月からはスーパーなどでも販売開始予定。(参考:インポッシブル・フーズのバーガーが9月にもスーパーに並ぶ
引用元:https://www.memphismeats.com/

Memphis Meats

  • 2015年創業。創業者は、Uma Valeti氏とNicholas Genovese氏。ここまでにあげた2社が植物由来だったのに対し、Memphis Meatsでは、培養した細胞(動物の細胞)から“肉”(チキンストリップとミートボール)を製造する。
  • この方法により、家畜の飼育や大量屠殺の必要がなくなると同社は主張する。現時点での課題は価格で、1つのミートボールをつくるのに$1,000かかる。
  • Valti氏は2005年より同領域に取り組んでおり、2016年には世界で初めて(※1)動物の細胞からミートボールを、翌年には鶏肉をつくるのに成功。Bill Gates氏や、後述するTyson New Venturesからも投資を受けている。

(※1:同社ホームページ milestoneより)

引用元:https://mosameat.com

Mosa Meat

  • 2013年にファウンダーでありChief Science OfficerであるDr. Mark Post氏が、 細胞培養により世界で初めて(※2)人工で牛肉を製造することに成功。
  • 当初は一つのハンバーガーを製造するのに$300,000かかっていたが、昨年7月のシリーズAでの資金調達を経て、2021年までには$10(ハンバーガー1つ)での提供とスペシャリティストアのオープンに向けて取り組んでいる。

(※2:同社ホームページより)

引用元:https://www.future-meat.com/

Future Meat Technologies

  • 2018年創業のイスラエル発スタートアップ。細胞培養(動物)による牛肉の製造を試みる。
  • 現在同社の技術では約450gを製造するために$363かかる。2020年までには$2.30〜$4.50での提供を目標にしている。
  • 後述するTyson New Venturesをリード投資家として、’18年5月に資金調達している。
引用元:https://www.newagemeats.com/

New Age Meats

  • 2018年SF発、創業者はBrian Spears氏。世界で初めて細胞培養(豚)によりソーセージを製造。(※3)
  • 先述のMemphis Meatの支援も行うライフサイエンス領域のアクセラレーターIndieBioからシードで$250,000を調達。

(※3:同社ホームページより)

ここまでのメモ:ここまで紹介した以外にも、世界中で続々スタートアップが登場している。(社会的背景や理由は後編で。)人工の鶏肉を製造するRebellyous Foodsや、LPのチキンナゲットが印象的なNuggs、同じく鶏肉のSunfed Meats など、到底挙げ切れない。

今後の同領域の成長において鍵になる要素の1つが価格。植物ベースの肉の代替品は通常の肉より高価。この背景にはえんどう豆由来のプロテインといった、使用されている材料のサプライチェーンが、伝統的な動物性たんぱく質のサプライチェーンほど確立されていないことがあげられる。(参考:データを分析! 普通の肉より高いビヨンド・ミートの代替肉、だが消費者は高くても買っている…… 少なくとも今は)

また同領域には、スタートアップのみならず、大企業も参入を始めている。e.g. Nestlé社のIncredible Burger、Unilever によるThe Vegetarian Butcherの買収、KFCによる人工肉の提供開始の示唆など。(KFCは過去にイギリスでベジタリアン向けの「フライドチキン」を販売したことがある。)

1.2 魚の代替製品を開発するスタートアップ

肉同様、植物から生成する場合と、細胞を培養する場合がある。

引用元:https://goodcatchfoods.com/

Good Catch

  • 2016年ニューヨーク発。もともと植物由来の食品を使ったレシピを紹介するブログWicked Healthyを運営していたシェフ、Chad Sarno氏とDerek Sarno氏が創立。
  • (細胞培養型ではなく)植物から人工の魚肉を製造。パウチされた人工のツナの他、クラブケーキやパティなども販売中。原料はレンティルやひよこ豆、ソラマメなど。
  • 価格帯は通常のツナの倍程度。パウチ1つにつき約$4.99〜。(公式Instagramアカウントが結構世界観出てて好き。)
引用元:https://www.thewildtype.com/

Wild Type

  • 2016年SF創業。細胞培養型のサーモンを起点に、あらゆる肉が人工で製造できる技術を開発中。
  • 2018年初頭には、TwitterやSlack、Tumblrにも投資実績のあるSpark Capitalをリード投資家としてシードで$3.5Mを調達。(ポートフォリオ見る限り、Sparkは人工肉への投資は初。)

Prime Roots

  • 2017年SF発。主にキノコ類や藻類、植物を原料として、人工シーフードや肉を製造。(インタビューで、彼らが使うキノコは無味のため、他の食材が持っつような苦味を消す必要がないと述べている。)IndieBio出身。
  • ブランド施策として「コミュニティ」に重点を置いているようで、アンバサダー起用やコミュニティによる新商品の投票制度、Facebookグループなどを持っている。(また寄せられたレシピをサイトで紹介したり、双方向のコミュニケーションがありGlossierっぽい。)
  • 商品展開が豊富で、クラブケーキ、ベーコン、サーモンパティ、ロブスターチャンク、ひき肉、クラッカー、エビ、ソーセージなど肉も魚もカバー。
引用元:https://primeroots.com/our-products/

Finless Foods

  • 2017年創業。サンフランシスコ発のスタートアップで、前述のNew Age Meats同様、IndieBio出身。
  • 人工のクロマグロを開発中。細胞培養型。
  • 2018年6月にはDraper Associatesをリード投資家として$3.5Mを調達、また今年6月にも資金調達を行っている。(金額非公開)これらの資金は、コストを避けるための研究・開発に使うと発表。
  • (ホームページを見る限り、まだ販売段階からは遠そう。)
▲Finless Foods社の人工魚製造プロセス。引用元:https://finlessfoods.com

ここまでのまとめ:人工肉よりは数として体感的に少ない(全部数えられないので実際に確かめたわけではない)。ここに紹介した以外にも、BlueNaluやシンガポール発のShiok Meatsなど、まだまだたくさんありそう。個人的にお寿司がとても好きなので、人工の刺身を食べてみたい。

〈ちょっと番外編〉同領域に積極的に投資を行う企業

Tyson New Ventures

  • アメリカ国内で消費される肉のうち、約20%はTyson Foodsが製造している。2016年には$150M規模のTyson New Venturesを設立し、ここまでにMemphis MeatsとFuture Meat Technologiesに投資している。
  • 当初はBeyond Meatにも投資していたものの、自社で植物由来の肉製品を開発・製造を開始すると同時に売却。

Cargill

  • 世界最大級の穀物商社Cargill社は、Memphis MeatsのシリーズAでの調達や、PURIS(えんどう豆由来プロテイン製造で北米最大規模)に投資。
  • 詳細は本記事では紹介していないが、細胞培養で人工肉を製造するAleph Farmsなどにも投資。
引用元:Aleph Farms R&Dページ https://www.aleph-farms.com/#RD

Perdue Farms

  • 昨年9月、チェアマンであるJim Perdue氏はBloombergに対し、同社はヴィーガン向けの食品や植物由来のタンパク質を製造するスタートアップに投資するために様々な戦略を練っていると発表。

1.3 卵・乳製品の代替製品を開発するスタートアップ

引用元:https://www.ju.st/en-us/products/consumer/egg

Just

  • 2011年創業。卵(人工の溶き卵)やマヨネーズを主力製品とするほか、ドレッシングやクッキードウを販売中。鶏肉製品の販売も進める見込み。
  • 人工の鶏肉製品(チキンナゲットという噂も)についてはFDAやUSDAへの申請中と言われている。(参考:The Future is Plant-based
  • 主な原料は豆で、ターメリックで色をつけている。
引用元:https://www.ripplefoods.com/

Ripple Foods

  • 2014年SF発、植物性の牛乳(この場合牛乳と呼ぶのは正しいのか..?)を販売。えんどう豆などが原材料。
  • アーモンドミルクやココナッツミルクよりもタンパク質量が多いほか、栄養価の高さ売りにしている。

ここまでのまとめと感想:ここに挙げた他にも、Califia FarmsやKite Hillなどがある。一連の、「人工の肉!魚!」というhypeの中で生まれたものというよりは、もともと流行っていたココナッツミルクやアーモンドミルク、カシュナッツミルクなどの健康食の延長という印象。

2 Beyond Meat 対 Impossible Foods

人工肉と聞いて私が最初に思い浮かべるのはImpossible FoodsとBeyond Meatの2社なのですが、結局違いはあるのか!?あるとしたら何なんだ!?どんな対立構図になっているのか!?と思ったので調べて概略だけまとめました。

引用元:https://www.thrillist.com/eat/nation/impossible-burger-vs-beyond-meat

概要

  • Beyond Meat:2009年LA創業。Kleiner PerkinsやTyson Foods、Bill Gatesなどが投資。2019年5月IPO。
  • Impossible Foods:2011年SFベイエリア創業。KhoslaやGV、Temsekなどのほか、Bill GatesやKaty Perry、Jay-Zなどのセレブも投資。ユニコーン。

現時点での最大の違い

  • 現時点で最もわかりやすい違いの一つが、商品展開。
    Beyond Meatはパティやソーセージ、ビーフクランブルなどを販売するのに対し、Impossible Foodsは現在パティを販売するのみ。

原料

  • Impossibleのパティ:

Full Ingredient List: Water, Soy Protein Concentrate, Coconut Oil, Sunflower Oil, Natural Flavors, 2% or less of: Potato Protein, Methylcellulose, Yeast Extract, Cultured Dextrose, Food Starch Modified, Soy Leghemoglobin, Salt, Soy Protein Isolate, Mixed Tocopherols (Vitamin E), Zinc Gluconate, Thiamine Hydrochloride (Vitamin B1), Sodium Ascorbate (Vitamin C), Niacin, Pyridoxine Hydrochloride (Vitamin B6), Riboflavin (Vitamin B2), Vitamin B12

  • Beyond Meatのパティ:

水、ピープロテイン・アイソレート、圧搾キャノーラ油、精製ココナッツ・オイル
これらも2%以下の割合で含まれている:竹を原料としたセルロース、メチルセルロース、じゃがいものデンプン、天然香味料、マルトデキストリン、酵母エキス、塩、ひまわり油、植物由来のグリセリン、乾燥酵母、アラビア・ゴム、柑橘類のエキス(質を維持するため)、アスコルビン酸 (色を維持するため)、ビートエキス(着色のため)、酢酸、コハク酸、遺伝子組み換え食品のデンプン、アナトー(着色のため)
引用:
https://www.businessinsider.jp/post-190240

価格

  • NY発のオーガニック専門ハンバーガー店では、どちらのパティもハンバーガーの代金+$2.95で通常のパティから替えられる。(計$10.95だそう)
  • Burger Kingでは、Impossibleのパティにするのに+$1(計$5.49)。Qdobaでは、Impossibleのタコスが$4.25、Impossible サラダボウルが$9.95.
  • Beyond Bugerのパティはオンラインで購入すると、パティ2つで$5.99、 14オンスのイタリアンソーセージが$8.99。Impossibleは2019年8月16日現在店頭での販売は行なっていない。

どこで購入する?

  • Beyond Meat:Whole Foodsなどのスーパーなどで購入できるほか、オンラインでの購入も可。Amazon Freshにも対応している。
  • Impossible Foods:直接レストランに対して肉を販売。お店の区分(ファストフードか、ワンランク上のレストランか等)は問わない。2019年9月からスーパーなどの店舗でも販売を開始する見込み。

(参考:What’s the Difference Between Impossible Foods and Beyond Meat?

フードプロバイダ獲得争い

  • 2019年8月8日、Sodexoは今月からアメリカ国内の1500箇所でImpossible Burgerを販売すると発表。
  • 対するBeyond Meatは、同年8月12日にAramarkとの提携を発表。 これにより、ニューヨーク州クイーンズのCiti FieldでBeyond Sausageが、ヒューストンのMinute Maid ParkでBeyond Burgerが、各地の病院でBeyond Sausage bowlが提供されることになった。

(参考:Impossible Foods and Beyond Meat are coming to campuses, offices, and stadiums

3 その他こまごましたメモ・ニュース

Mylk Guysの顧客の半分弱はヴィーガンではない

  • 完全菜食主義者 aka ヴィーガン向けの食材を販売するEC、Mylk GuysのCEO Gaurav Makenによると、同社の顧客の40%はヴィーガンではない。彼によれば、ヴィーガンという選択肢は、自分が何を口にするかだけではんく、持続可能な食品システムであるという。
  • また同氏は「(同社の)顧客は教育水準の高い消費者が多く、自分の食生活から悪い影響を受けたくない、と願っている。むしろ、食べることによってより健康になりたい、と思っている。」とも述べている。
  • 類似例:Thrive Market 持続可能な製品にフォーカスしたオンラインのグロサリーストア。(参考:完全菜食主義者のためのオンライン食材店「Mylk Guys」は非菜食人種にも人気
  • 感想・疑問:健康のためにジムに通ったりヨガなどをするという行為の延長にあるのか?厳格なヴィーガンから、こういった健康志向の人、アレルギーがある人、さらに宗教上の理由で肉を食べない人にも拡大できるのか?

人工ステーキ肉って実際どうやって作るのか?

(細胞培養から人工ステーキ肉って実際にどうやって作るんだ?と思っていたのですが、)イスラエルのスタートアップAleph Farmsによれば、

“人工ステーキ肉は、さまざまな筋肉、組織、脂肪および血管細胞が特定の比率で組み合わされ、立体的な骨組みの上で培養される。こうすることによって形や味、質感が本物の肉に近づくのだ。”

また、一般的な食肉よりも倫理的かつ持続可能で、健康面でも良いと述べている。なお同社は2021年までの商品化に向けて、取り扱いする世界中の高級レストランと交渉中とのこと。(参考:細胞培養肉のステーキを開発、イスラエル企業が商品化目指す

Beyond Meatはどんな消費者に購入されているのか

CoBankの動物性たんぱく質担当のリードエコノミスト、Will Sawyer氏:「こうした商品のプレミアム価格は悪くないと聞くが、食料品店に行くと、代替品は1ポンドあたり12ドルもしくは11ドルで、精肉売り場では伝統的な肉製品が1ポンドあたり3ドル以下でいくらでも見つかる。この差をアメリカの消費者に実感してもらうのは簡単ではない。」

同社のテイクアウトの売り上げは、主な競合他社(Kraft HeinzやKellog)を上回っており、価格も上昇中。ユニットあたりの価格上昇率はこれらの競合他社より高く、高級志向の消費者が植物ベースの商品を購入していると考えられている。(参考:データを分析! 普通の肉より高いビヨンド・ミートの代替肉、だが消費者は高くても買っている…… 少なくとも今は

Beyond Meatの朝ごはん戦略

Beyond Meatは現在、ベーコンの開発を進めていると報じられている。これは、同社による朝ごはん市場を押さえるための戦略の一環。これまでに、ドーナツのTim Hortonsがアメリカ国内約4000店舗で朝ごはんのサンドイッチに入れるソーセージにBeyond製品を提供しているほか、Dunkin’グループとも朝ごはんのサンドイッチについて新たに提携したと発表している。(参考:Beyond Meat Is Developing a Plant-Based Substitute for Bacon

Impossible Foodsが人工の魚を作るかも

Impossible Foods社が発表した2019 Impact Reportによると、2019年現在でアメリカの全州に展開したほか、香港、シンガポール、マカオにも進出。アジアを重要地域として見ている。

また、同レポート内で“Plant-based fish is a particularly high priority,”と記されていることから、魚への展開も示唆。(参考:IMPOSSIBLE FOODS IS EXPLORING REALISTIC VEGAN FISH

後編へ続きます!後編では、なぜ今人工の食肉や魚が続々登場しているのか?という問いに対する議論をまとめ、考察&たわごとを追加する予定です。

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Nina Ehara

’97 / Currently uni student at Hitotsubashi, majoring in philosophy / formerly at UNC-CH / Associate at anri.vc / loves consumer-facing products!