顧客が欲しくないものを作らないために知っておくべきこと

Nobuaki Koseki
Aug 8, 2017 · 4 min read

CB INSIGHTSによると、スタートアップの失敗原因のTOP3は以下のとおりで、この3つだけで、なんと全体の94%を占めています。

1位 客が欲しくないものを作ってしまった(42%)
2位 資金が底を突いた(29%)
3位 チームが崩壊(23%)

これらは、一見して別々の問題のように見えますが、根底には同じ要因があると私は考えています。それは、”試行錯誤のやり方が良くない”ということです。

特に新規性の強い事業を作る場合、アイデアは”仮説の塊”であり、実際にやってみなければ分からないことだらけです。そして頭で考えたアイデアの大半は、現実の前に木っ端微塵に打ち砕かれるものです。

ですから、新規事業開発においては、現実の顧客候補に対して仮説検証と軌道修正を繰り返しながら、顧客が本当に欲しいものに近づいていくことがとても大切です。

特に、これが起業家の場合、起業してしまった後は資金がどんどん減っていきますので、いかに無駄を減らして高速に試行錯誤を行えるかは、起業の成否に大きく影響します(リーンスタートアップ的な考え方です)。

ここで試行錯誤がうまくいかない例をいくつかご紹介します。

  • そもそも客が欲しいものを作れていないのに、Webマーケティングや販促戦略を試行錯誤してしまう。
  • 最初から大きなものを作ってしまい、素早い軌道修正ができない。
  • アイデアの面白さや最新技術の魅力などの「手段」で仲間を集めたがために、軌道修正時に対立が起きてしまう。
  • 部分的な軌道修正によってビジネス全体ののバランスが崩壊し、何を実現したかったのか分からなくなる。

では、これらの問題を防ぎ、新規事業が失敗する可能性を減らすにはどうしたら良いでしょうか。

下の図は、500 Startupsの客員教授であるSelcuk Atli氏がブログで公開した”ピポットピラミッド”に、私なりの考えを加えたものです。

新規ビジネスにおけるピボットピラミッド

各階層の要素は、より下位の階層からの影響を受けます。例えば、「ターゲット顧客」を変更した場合は、「顧客の課題」から上の階層全てに影響が及ぶ可能性があります。

また、下位の階層に大きな間違いがあるにも関わらず、それに気付かずにより上位の階層の間違いに気を取られていると、軌道修正の効果がないだけでなく、時間のロスによる”時間切れ”を引き起こしかねません。

私は、新規事業開発は「行動してなんぼ」と思っています。やってみなければ本当のところは分かりませんから。しかしながら、それはこのピラミッド構造を理解した上での話と思います。

MVPより下の階層は、プロダクトの開発前でも(インタビューなどで)、さほど時間をかけずに検証することが十分可能です。仮説検証をすることでアーリーアダプターの発見や、それに伴う課題の実証とMVP設計が可能となりますから、むしろやらない理由はないと思います。

この辺りは、リーンスタートアップや顧客開発モデル、ビジネスモデルキャンバスなどの優れたメソッドやツールが存在しますので、新しく事業の立ち上げを検討されている方は、是非一度学ばれることをお勧めします。

既に事業立ち上げ済みの方(特に起業家)はなおさら、無駄を省いて事業を軌道に乗せるためにも、是非この考え方を取り入れてみてください。

今度、このテーマでセミナーを開催しようと思いますので、ご興味のある方はご連絡くださいませ。

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