レビュー書いたらポイントが欲しいのと、レビューするためのレビューが欲しい

佐々木正悟
3 min readFeb 20, 2017

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このMedium自体がそうだが、他人にものをたくさん書かせてたくさんの注目を浴びて欲しい、という欲求をもった存在があって、でもそれだけのものが書ける人にでも、なるべく対価を安くすませたい、という欲求もある。

広告をつけてもらうという方法は、もう長い間試されてきて、最初に比べて「それのプロ」も増えてきてはいるけれど、課題もたくさんある。

書評など、強く関連した広告記事を書くというのも、同じような問題はある。こちらの方が広告としてはまともなものになると思うが、パクル問題は出てくるだろうし、長ーくきっちりしたものを書く動機づけが強くなる理由はほぼない。

Mediumの、もともと使いたかった機能だけどまるで使ってない機能として、インポート機能がある。簡単にいうと「シゴタノ!」で書いた記事をそのまま私はインポートすることができる。「本体」はあくまでも「シゴタノ!」にあるという考え方で。

これと同じように、アマゾンでレビューしたり、食べログでレビューしたり、楽天トラベルでレビューしたら、それぞれのところからそれぞれで使える「地域振興券」を受け取る一方、まとめて1つのブログとして呈示できるようなサービスって、出てこないものだろうか。

こういうやり方はこういうやり方で、どうせ様々な問題が発生するだろうが(悪い人はどこにでも現れて実に創意工夫を凝らすものです)「現金」と「地域振興券」は価値が大きく異なるので、「プロ」が現れにくくはなるだろうし、「投げ銭」でいいという人なら「アマゾンポイント」の価値を認めるだろうとも思う。

同時に強く期待したいのが、レビュアー同士の(ややドライな)情報交換コミュニティの所属権利だ。すぐに確実に登場する「問題」として、アマゾンならアマゾンで発売された特定の商品の「専属レビュアー」が考えられるだろう。特定の商品しかレビューしない星5をつけまくる仕事の請負人。

こういう人を「排除する」というのはあまりスマートではない気がするので、請負人とレビュアーのレビューレベルに「格差」がつくような仕掛けが欲しいのだ。そのために、レビュアーが活動するサービス(たとえばアマゾン)において、高く評価されたレビュアー同士だけが情報交換できる、閉じたコミュニティを用意することができないだろうか。

今ざっくり考えただけのことだがつまり、まともに情報発信する気のある人が、情報発信する以前に欲しいものというものがあるのだ。食べるのが好きな人なら、好きな食べ物を頻繁に食べるためのリソースがまず必要になる。それは活動の現場からもたらされる。だから地域振興券なのだ。(まっとうな書評を書くには、本を買う必要がある)。

また、食べ物の情報を発信するのは、たいてい食事中ではなく、食後、または次の食事前なのだから、満足と情報発信の間にはタイムラグがあるので、その手間はなるべく少ないほどいい。さらに当然のことながら皮肉なことに、情報発信するための情報は、その人が欲しい情報そっくりになることが少なくない。

なんとしても送り届けてやるという怨念に満ちたメルマガに載っている情報が、発信するのに何の役にも立たないというのは、空回り感がある。どうせ、情報を受けて、情報を出していることに違いはないのだから。

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