大判写真 (large format photography) 4x5inch を始めて良かったこと

一番は、レンズを最初にさらに中心に考えられる様になったこと。なぜならその他は極端に言ってしまえば、箱みたいなものだから。レンズの焦点距離と描写力でとことん選べて、すごく昔のレンズから選択肢に入れられる。レンズをボードに取り付けて、大判用カメラボディーに載せることができたら、基本的にはレンズは何でもいいということになる。
ただ大判用レンズは、全体的に生産体制は終わっていて、Rodenstockの限られたものしか新品では買えないのが現状である。そもそもSchneider, Rodenstock, Fuji, Nikon, の4社が世界的に標準的な選択肢になる。プラス、シャッター機能を持てないレンズでよければ、1800年代のレンズから選ぶことはもちろんできる。シャッター機能が無い代わりに、写真を撮る時には、レンズキャップを開けて閉じる行為がシャッターとなる。
作法的にも大判で撮っている時の作法が、デジカメであろうと、全てのフォーマットのカメラに適応する習慣がついた。良いか悪いかや必要か不必要かは別としてね。

よく大判写真をする事は、slownessを求めているからだという人多い。確かにそれは間違いない事実だと思う。ただ僕の場合にはあんまり関係ない。もう結構十分な機敏さをもって大判撮影をこなす事ができる。けどもうひとつ言わないといけないのは、中判でも35mmでもデジカメでも、ポイント アンド シュート撮影を僕は基本的にしない。元々slowな人なのかもしれない。
フィルムが1枚ずつ分かれてるのもいい。4枚撮って現像とか2枚撮ったら現像みたいな事ができる。もっと言えば、フィルム1枚ごとの現像を変えられる。Angel Adamsが言っている様に、撮影と現像は密接に関係しているから、撮影ごとに、フィルムの現像時間は違う。もちろんそれをプリントの時に調整も出来るが、撮影、現像、プリントのすべてに適切な調整が宿る。だから大判はその自由度を得れる。
大判は、中判のウェストレベルファインダーにも言えるが、ともかくファインダーが気持ちいい。大判はその撮影サイズで画が飛び込んで来る。ダーククロスを被ってみるファインダーの世界は上下左右が違うのだが、そんな事は問題にならない。良い構図は上下左右が違おうと、良く見える。またベローズが故の構図の自由度は、大判にしかできない。現実には中判も35mmもデジカメも可能ではあるが、自由度の幅も意味合いも大判とは違う。
フィルムサイズが4x5inchや特に8x10inchまでいくと、プリントの時に引き伸ばしがいらなくなる。100%のコンタクトプリントで良くなるのも好きなところだ。
写真が好きな人は大判撮影まで一度はやってみることをお勧めする。何か中途半端な迷いの様なものが吹き飛ぶ気がする。カメラボディーの機能ががとか、どのメイカーのどのレンズの機能がとか、手振れ防止機能がとか、大口径レンズがとか、大判には基本的に便利なものは何も無い。純粋に描写を考えることしかない。それはデジカメの描写を考えるとは似て非なるものと思われる。僕はたまたまフィムルと相性が良くて、大判や中判とも相性がよかったんだろう。
大判を始めてよかった。
そうだフィルムのことも今まで以上に勉強ができている。大判をやっていなければ知らなかった事がたくさんある。
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