コスパの呪縛

子ども、といっても中学生の子の将来を憂いて海外経験をさせようと試みる。いきなり留学となると抵抗が激しくモチベーション駆動型の子としては逆効果になりかねない。

ではということでソフトランディング、海外旅行を通して段々と慣れさせることを考える。第一弾は夏のシンガポール。インターナショナルスクールのサマーキャンプに一週間突っ込むが、初日の抵抗はかなりのものだった。とはいえなんとかなった。

第2弾は冬休み。本人の希望は欧米、いい加減アジアには飽きたらしい。ということでアメリカ、カナダを検討。

流石に北米ともなると飛行機は長いし、飛行機代もそれなり、しかも単身ではなく親同伴なので旅行代は3倍である。これは大きい。

よく留学エージェントの費用を見て高いなあと思ったが、親同伴と比較するとまったくもってリーズナブル、割安かもしれない。

その高額ぶりに怖気付いて、いやもっと安く、効率的な方法はないかと考える。

ただこれは危険なサインである。コスパの罠だ。

実は見ているのはコスト部分で、実はパフォーマンス面を正しく評価出来ていない。なぜならパフォーマンスは数値評価しにくいものだからだ。

体験をどうやって数値化出来るのだろうか? そもそも違う体験をたった一つの軸に落とし込めない。ベクトル化出来たとしても違う向きで違うスカラー量だ。

ということでコストミニマムに走りすぎて肝心のパフォーマンスを見失いがち。そもそも教育費とはコスパで考えていくと、コストかけない方向にしかいかなくなってしまう。

だいたい教育がその後の人生にどれだけ役に立つかはと属人的でしかも効果測定が何十年も先であるし、その効果測定も数値化できない。しあわせのかたちは人それぞれである。

となると何に悩んでいるかというと、単に出費が辛い、避けたいという気持ちだけであり、子どもの教育のことは二の次になってしまう。

そもそもコスパやROIで測ってはいけないものだったのだ。

子どもにリターンを求めるなんて。そこに居てくれるだけで充分過ぎるリターンである。

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