ちょっと高いワインは美味しいけど、すごく美味しいワインは「ものすごく高い」不思議。

先日、仲間内でちょっとした家飲み会をやりまして。
ボードゲームでもやりながら、お酒飲んだりしましょうと何人かに声をかけたら皆の興が乗って「美味しい牡蠣があるから持ってこよう。」「サーモンもあるよ。」「とっておきの日本酒が。」みたいな感じになってどんどん豪華な飲み会の装いに。
ついに一人が「ウチの会社の創立記念で、下戸の社長がもらったSARLONを譲ってもらったのでもってきます!」なんて言うのです。

SALON!?

シャンパンが好きな人なら名前くらいは聞いたことがあるでしょう。超高級シャンパン界の三大巨頭、サロン。めちゃくちゃ選りすぐった畑の、特別に出来の良かった年にしか作られないゴージャス飲み物。ファーストクラスに乗ると出てくるとかなんとか。要するにお金持ちが飲む酒です。これに比べたらドンペリなんて可愛いもん。
(注:ドンペリにもランクがあり、別格に高級なやつはSALONよりずっとお値段も張るみたいです。高価なモノはキリがないですね。)

マグネットで開く、Apple製品も顔負けの精巧なつくりの箱に入ってました。

こんなお酒、おそらくもう飲む機会が無いだろうと思い、せっかくだから飲み比べをしようと、3種のシャンパンを用意したんです。

まずは第1のコース、サロンくん。規格外の大物です。市場価格6万円。

第2のコース、インドミタくん。

インドミタは最近台頭してきている、チリの安ウマワインブランド。値段からは想像もつかないような味のパフォーマンスを誇ります。赤も白もスパークリングも、安いのにとても美味しいと思います。約千円。

第2のコース、3千円台シャンパンくん。
写真を取り忘れましたが、大きめのスーパーで購入。
フランスのシャンパーニュ地方で生産された、本当のシャンパン。
普段はこんないいワイン買いません。売値は3千円ですが、これをレストランで飲むとたぶん6-8千円に化けます。十分高級。

飲み比べた結果

まずは安いやつからということで、インドミタをあけて飲みます。
美味しい。これで千円は安いね、でもビールの数倍の値段だね、こういう時にそういう感想はどうかと思うな、などとわいわいいただいて、次に3千円のやつ。

「!!!」
全員が驚くおいしさ。
風味が違う、泡の口当たりが違う、舌触りが違う。
これはすごいね、ぜんぜん違うね、美味しい!これは好きだ、どんどん飲めてしまうね、シャンパンってこれのことかー、などの感想が。

美味しいお酒を飲むと、美味しいものがさらに美味しくなるわけで、友人の持ってきてくれた殻付きの牡蠣を剥いて供したり、サーモンでオードブルを作ったりしていただきつつ、いよいよサロンの栓を開ける時が。
正直、開栓時に吹きこぼれたらどうしよう、6万の酒こぼしたら雑巾でふくべきなのか迷うなとか心配しつつ開けましたが、いい酒はそんなアクシデントを呼び込まない。「シュポッ」と上品な音がしました。

各自のグラスに注ぎ、SALONをいただきます。

「うわぁ・・・」

あ、次元が違うね。と思いました。さっきのシャンパンの美味しさをもっともっと高めていった味。正統進化。ものすごく滑らかな舌触りと泡立ち、立ち上る香りがすごく強い、でも品がある香りで嫌味じゃない。超高級シャンパンは香りが強く、余韻も深いため、フルートグラスではなくワイングラスで飲むと後で知って、やっとけばよかったととても残念でした。

「比べた結果」

で、三種飲み比べた結果、やはり高いシャンパンには高いなりのクオリティがあるとわかりました。わかりましたが、味の上昇線と価格の上昇線が比例するほど、圧倒的な味の優劣があるとも言い難い、というのがその場の意見でした。
SALONはとても美味しいシャンパンだけど、3千円のシャンパンがソーダ水に感じるほどの差が、価格にして20倍の差が発生するほど味の優劣があるとは、僕には思えませんでした。

ある一定以上のランクのお酒には、味以外の要素が発生してくるという理屈はわかっています。
しかし、先日長野県の日本酒蔵の杜氏さんとお話させていただいたとき、彼は「日本酒はワインに比べて決して醸造技術や味わいが劣るわけではないのに、市場価格があまりにも安すぎる。」と嘆いておられました。

なぜワインは値段が高いのか。
美味しいワインが高いのはよくわかるけど、すごく美味しいワインが「ものすごく高価」になるのはなぜなのか。高価なワインでも人々が納得して買うのはなぜなのか。

人様にサービスを提供してお金をいただく身として、その辺を考える今日この頃です。

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