ちゃんとしたうん◯が出るよろこび

Tokiharu Noto
4 min readMar 17, 2016

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もういつからか覚えてないけど、ずっとよく下痢をする体質だった。10年以上だろうか。いわゆる過敏性大腸炎的な体質なんだろうなと思っていたし、毎日アルコール摂取する習慣があるので、それも原因のひとつだと思っていた。

先日、フランスに 10 日ほど滞在した。その際、着いて 2, 3 日したタイミングでお通じの状態がすごく良いことに気づいた。具体的に言うのははばかれるのだが、下痢でも軟便でもなく、子どもの頃のようなちゃんと固い大便が毎日きちんと出るのだ。携帯型のウォシュレットを持ってき忘れたことを行きの羽田空港で嘆いていたんだけど、結果的に持ってくる必要はなかった。

はて、何が原因だと考えてみた。酒はいつもどおり毎日飲んでいる。ほかに飲んでいるのはミネラルウォーターのみ、それも硬水。現地のスーパーで安売りしているクリスタラインとかエビアンとか。これかと思って、日本に戻ってきてずっとエビアンを飲むようにした。それまで家ではポット型のブリタで浄水した水を飲んでいた。これで、帰国後も継続して便通が良い状態が維持されるようになった。

もうひとつ、事前に気をつけていたことがある。食べ過ぎないことだ。昨年末くらいに、同い年くらいでダイエット中の知人が、食べる量を制限したらお腹を壊さなくなったと言っていたので、自分も気をつけるようにしていた。正直 40 歳 (35歳?) を過ぎると酒をがんがん飲んでも気分は良くならないし体調を崩すだけでいいことはない。炭水化物などカロリーの高いものも体によくないと知っているから、それ以外のツマミをちょっとずつ足して満足を得ようとしていたような気がする (何かを足して満足しようという考え方自体がさもしいんだろうけど、その話はまたの機会に)。結果、お腹に入れる量が増えていたのだと思う。ただ、食べる量を減らしても便通が劇的に改善することはなかった。飲み水を硬水のミネラルウォーターに変えることで、やっと正常化したのだった。

毎日の便通が健康的であるということは、変な言い方かもしれないけど、すごく「生きやすい」。毎日トイレに行くのが不快だったし、腹痛も伴うことも多かった。「あの店で食べたのがまずかったのだろうか」「昨日食べたあれが傷んでたんだろうか」と飲食店や食べ物について疑心暗鬼になることも多かった。今はだいたい何を食べてもだいじょうぶになった。

ただ、ひとつだけ切り分けないといけない要素が残っている。それは、

  • ブリタで浄水した水が悪かったのか?
  • 硬水であることがプラスなのか?

である。

日本で売られているブリタのフィルターには銀イオンが使われていて、それが塩素 (カルキ) を抜いた水でも雑菌が繁殖しないようにしているらしい。調べてみると、日本の浄水器協会では銀イオンをフィルターに使っていても公表しないようにしようという申し合わせがあるとこのページでは説明されている。しかし、このページは 40 万円以上もする浄水器を販売する人が書いていて、手放しで信じていいのかわからない。ただ、銀イオンの使用/不使用はどの浄水器メーカーの製品ページでも明示されていないのは確かだ。

いずれにせよ銀イオンが細菌繁殖を防ぐということは、腸内でプラスの働きをしてくれる細菌 (いわゆるビフィズス菌など) を殺してしまう可能性はあるだろうと素人でも推測できる。

これまた、ウェブ検索した情報しか根拠がないのだが、パナソニックの蛇口直結型浄水器では銀イオンが使用されていないという。ポットにためておく必要がなければ細菌が繁殖するチャンスも減るので、その点でも理にかなっている。今回これを購入して、ブリタの使用はやめることにした。まだ家にエビアンが 2 箱くらい残っているんだけど、それがなくなったら蛇口直結型浄水器の水だけを飲んでみようと思っている。そうすれば、少なくとも自分にとってブリタが合わないのか、そうでなくて硬水が必要なのか、切り分けられる。

たぶん、銀イオンの良し悪しや、硬水の良し悪しは、薬の効果のように統計的に実験してみないと一般的な結論は出せないと思う。いわゆるエビデンスベースの議論ってやつだ。ただ、自分の体に合っているかどうかは、自分だけで実験してみればいい。そういうのを自分で注意深く探っていくというのは、上記の「生きやすさ」につながるから、いいことだと思う。また、同じような悩みを持っている人にとっては、この経験が参考になると良いなと思っている。

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