昔の日本人ヤバい

青山ブックセンターの本店に初めて行った、最高。欲しい本がどんどん増えていく。いろんな本があるなか、気になったのは松岡正剛とドミニクチェンの対談本「謎床」。

さらっと立ち読みしてみたのだけれど、もう情報が読み手にザーッと流れ込んでくる。こっちもちゃんと姿勢を正さないと受け止めきれない。

見立て、という項目だけとりあえず試しに読んでみた。その項目だけでも超おもしろい。そこでは日本人の美意識について語られていた。

例えば、同じ花見でも、今の日本人は上野公園の桜の下でどんちゃん騒ぎをして、amazon primeで花見グッズを配達してもらう(この部分は松岡正剛は言っていない)などしているが、昔の日本人は桜をそのまま見るのでなく、枝を一本だけ折って家に持って帰り、部屋に飾ってそれを花見としたそうだ。美意識ヤバい。提喩のセンスヤバい。

ほかにも、枯山水の庭をつくるときにメタファーがふんだんに盛り込まれている話もあったけど、もっと興奮したのは、平安時代の源氏物語絵巻の話。

源氏物語絵巻は、一見するとデフォルメされたフラットな絵なんだけど(その程度しか僕は絵巻について印象はなかった)その中では右から左にスライドすることで時間がたっていくそうだ。このように時間軸を把握できるだけじゃなくて、どこから見ても物語が始まるし、むしろ左の結果から見てどんどんバックキャスティングしていく楽しみ方もできると気づいたときは、日本人ほんとヤバいなと思った(浅学がすごい)。日本史が大好き(特に平安時代の藤原氏オタク)だったけど、美術関係は一切注目していなくて、むしろ写実的な西洋画のほうが見てて楽しかったんだけど、この話を聞いて一気に見方が変わった。日本画ヤバい。

そういえば、前日に後輩からグラフィックレコーディングを学んでいた。その中で、グラフィックレコーディングは単に可視化するだけじゃなくて、その中に議論の流れを時間を表現しないといけないんです、と教えてもらった。今になってゾクッとした。

つまり、マインドマップでは単に一覧性はあるけど、そこに時間軸はなくて、源氏物語絵巻みたいなフラットで一覧性と同時に時間軸を持たせているという点で、絵巻とグラフィックレコーディングには思わぬ共通点があった。

ある外国人の陶芸家に「今の日本人はtoo westernizeです」と言われたけれど、僕ら世代は日本文化がいったん断絶していて、日本文化を見る視点が、もはや外国人と同じなのかもしれない。

そういやあるときインタビューした友達の外国人も言っていた「日本人ヤバい」

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