東日本大震災メモリーズ 311 MEMORIES

Hisato Ogata
3 min readMar 11, 2016

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2016年3月11日、東日本大震災から5年が経ちました。

2012年9月に国立情報学研究所の北本朝展先生と一緒に作った震災ニュースアーカイブ「東日本大震災メモリーズ 311 MEMORIES」が今も動き続けています。

この年表(タイムライン)は、東日本大震災に関してマスメディアが報じたニュース記事を対象に、重要なキーワードを日ごとに10個、アルゴリズムで自動的に選び出して表示します。

スクロールして時間を遡りながら、気になるキーワードを選ぶと、その日、その言葉が使われたニュースの記事タイトルが一覧でき、その言葉の出現回数の推移もグラフで見ることができます。

例えば、「震災」や「復興」というキーワードを選んでみるとこんな風になります。

震災の直後をピークとして、ニュースは徐々に減っていきますが、毎年3/11付近で震災を振り返るニュースが多く報道されていることがわかります。ちなみに「震災」というキーワードで、2015年1月にピークがあるのは、ちょうど阪神淡路大震災から20年という節目だったからですね。今日もやはり5年という節目でメディアでも震災関連の記事が多く取り上げられることでしょう。

この年表の元となる情報は、北本先生の東日本大震災ニュース分析でも提供されていますが、こうしたアーカイブから情報を得るには自らキーワードを入れて検索するという能動的な行動が必要になります。「311メモリーズ」では、静かに流れる年表に大量に並んだニュースキーワードを眺めることで震災の記憶に没入しながら、また時折ランダムに選ばれるキーワードとの偶然の出会いもきっかけとなって、あの日以降に起きたさまざまな出来事が頭の中によみがえってくるようなものになればと思いながら製作しました。

音楽は松井敬治さん。当時、松井さんのスタジオの一部を間借りしていて、今でもいくつもの仕事でご一緒させていただいています。震災の直後に作られ、演奏された曲。今でもこの曲を聴くとあの時の空気が蘇ってくるような気がします。松井さんのブログも合わせて読んでみてください。

静かに音楽を聴きながら、ただぼんやりと眺めてみるだけで構いません。東日本大震災が及ぼした大きな影響と社会の変容、そして自分の5年間を振り返るきっかけになれば幸いです。

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