いいプロダクトが創りたい

Takuya Okuhara
7 min readMar 21, 2018

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Mediumでの初めての投稿です。2014年からはてなブログを使っていて、3ヶ月に1回くらいのペースで記事を書いていましたが、最近はnoteかMediumの投稿しかみないようになってきて、自分もそろそろどちらかに移行しようと考えました。その取っ掛かりとして、何か記事を書きたいと思いました。

何を書こうかなと考えた時に、知り合いの@timakinさんの以下の記事をみていて、僕も2016年にdely, Inc.にジョインしてからの1年半の間、年末年始にも欠かさず (ただ単に暇だったという)、毎日コードを書いているなと思ったので、そのことについて書いてみたいなと思いました。僕の場合は、自分の業務の延長上をほとんど逸脱していないので、プライベートも何もないのですが、お時間のある方はお付き合いください。全て主観なので、悪しからず。

コードを書き続けた1年半

この1年半の間どんなことをしていたのかというと、そのほとんどはdely, Inc.が運営しているレシピ動画サービスであるkurashiruのコードを書いていたと思います。最近まで、僕のポジションが僕だけしかいなかったという必然性もありますが、2016年に開始したかなり若いサービスであるため、クライアントの基礎機能や運営側の管理ツールなどほとんど何もない状態であったり、全国規模のテレビCMを打つにあたりトラフィック対策を行ったり、やらなければならないことの連続でした (今もですが)。Githubを見ると、月に数万行は書いているようで、土日も草が生えまくりでした。

コードを書く以外にも登壇 (ほとんどLTでカンファレンスはありません) が10回弱、OSSのコントリビュートが1回でした。登壇のほとんどは僕個人の功績というよりかは、kurashiruという急成長サービスの下駄を履いており、そこで得た知見を発表するという形でした。自分でgemを開発したりしましたが、それらもkurashiruでぶち当たった壁を解決するために書いていたコードがちょうどgemとして切り出せるなと思ったからです。OSSへのコントリビュートも自分のプロダクトで使っていたgemにバグがあったため、それを修正するPRを投げたことがきっかけでした。しかしながら、カンファレンスで登壇するであったり、大きなOSSにコントリビュートはまだしたことがないため、今年の課題だと認識しています。

最近では、開発部のリードエンジニアを任せていただき、組織が大きくになるに伴い、直接コードを書く以外の仕事が徐々に増えてきました。一人でできうることは限りなく少なく、コードを書くだけがプロダクトを創るということではないなと思っています。プロダクトを創る上で、良いことばかりではなく、何度も心が折れてしまいそうなこともあります。そんな中でも諦めず、突き進もうという環境の中で日々過ごせていることはともて幸せなことだと思います。そのおかげで、1年半の間毎日コードを書いていても、辛いと思ったことは1度もなく、日々楽しさが増しています。

いいプロダクトが創りたい

僕がエンジニアをしている理由、大学院を中途してまでdely, Incに来た理由は、「いいプロダクトを創りたい」という想いに尽きるなと感じています。毎日ひたすらプログラムを書いているというよりかは、プロダクトを創っているという感覚に近いと思います。

「いいプロダクト」って何でしょう。エンジニアをしていると、面白いプロダクトを作れば自然とユーザーが使ってくれて、ユーザーがユーザーを呼んでプロダクトがどんどん成長するというような妄想をしてしまいがちですが、そんなプロダクトは全体を見渡しても0.1%もないと思います。この1年半でプロダクト開発に携わって身にしみて思ったことは、いいプロダクトというのは大前提だということです。ちゃんと広告費を十分取らなければ、どれだけいいアプリでもインストールすらしてもらえないというのが現実だと思いました。そして、そのユーザー獲得のコストを上回る収益をあげなけば、長期的にサービスを継続させることはできません。dely, Inc.に来る前の僕の中での、「いいプロダクト」はただ単にユーザビリティが高い、ユーザーを熱狂させるようなプロダクトでした。この1年半で、一つのプロダクトでも様々な指標があること、収益を上げるための仕組みも様々であることを知りました。その少しばかりですが、経験をしてみて「いいプロダクト」は多くの人に使ってもらい、その人たちの生活をより豊かにすることはもちろんですが、しっかりと収益性も担保しているプロダクトだと改めて思いました。

プロダクト開発は、いつも順調ではありません。kurashiruも端から見たら2017年12月にサービス開始からわずか1年半で1,000万ダウンロードを突破し、現在も様々なテレビで取り上げていただくなど、順調にみえます。エンジニアから見ても、0 => 1、10 => 100を経験できたことはただ単に運がよかったなと思いますが、肝心なのはこれからです。規模も日本国内ににおいても有数になってきていますが、これから何度も壁にぶち当たって行くと思います。プロダクトは創って終わりではないです。あのプロダクトで当たっているようにみえるからといって、それを自分たちのプロダクトにローカラズさせたからといって、ユーザー層の違いや目的が大きく異なるため、そのような何も考えていない施策は当たるわけがないです。日々山積していく課題は、複雑でそれに解答していくのは本当に難しいと感じます。しかしながら、ほとんどの人が経験したことがないような課題に対して主体性を持って挑戦していくのは、本当に面白いと感じています。「いいプロダクト」の僕なりの考えは常に変化しているのですが、本質はやはり誰かを役に立ち幸せにできることです。それを急速に拡大できるのもインターネットだからこそだと思います。インターネット楽しい。

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Takuya Okuhara

Software Engineer / Ruby on Rails / Product Manager / StartUp in Japan / 1993 / Cat🐈 / Hot spring♨️ / decaf☕️ / JP @okutaku0507