無論、2017年のベストセラーとなった児童向け哲学書(?)『君たちはどう生きるか』へのオマージュである。
読んでなるほど、一つ前の記事で書いたり、直近読んだ『アルケミスト』で主人公が”大いなる言葉”を見つけて進んでいく姿を見て率直に羨ましさを感じたりする程には、この頃”やりたいこと”なんてすっかり考えられなくなってしまっていた。
そんな中で読んだ本作である。
ちょうどこれを書いているのはお正月休みの実家帰省中で、目下の悩みは(いつも悩んでいる気がするけど、今回は深刻だ)「俺はどう生きたいのか」「何を成し遂げたいのか」ということである。『アルケミスト』から立て続けに読んだり、エムグラムや偏愛マップをやってる中で思い出したビジョン明確な人たちの、到底自分にはない努力の源泉を見て、明らかに自分はまだ自分の使命に出会えていない(もしくは失ってしまった)のである。
この記事内では、先に登場したエムグラムや偏愛マップを含め、同書を読んで気になった箇所に対して自分の考えをぶつけていくことで、少しでも上記の答えになるような回答を得るための取り組みである。
自分の中に眠る「こうあるべき」「こうありたい」と向き合う
感情(特にネガティブなもの)は何から発生するか。この本はその問いに至極明快な回答を準備してくれている。
それは自分の心の中にある「こうあるべき」「こうありたい」と事実とのギャップから発生するのだということである。これは言い換えると、自分がネガティブな感情を持った出来事から、自分が本当に欲するものを見出すチャンスにもなるのではないかと考えていた。
どうしてひたむきな努力に感動するのか
端的に、羨ましさが一番なんだろう。そうあるべきだと心では分かっているのだ。目指す方向が定まり、それに一心に向かっていける人たちの姿に対し、尊敬と、羨望と、嫉妬を感じているのだろう。
なので、今後はそれをできない理由にしっかりと向き合う必要があるんだと思う。対外的にも対内的にも原因があるはずなので、それをしっかりと洗い出し、それらとの向き合い方を定義して目標に落とさないといけない。
1.女(性欲)
なぜこんなに自分はセックスを求めて色々な女性に手を出すんだろう?そもそもの意義付けを自分の中でしっかりと持たなければ、理性なく欲望の向くままに時間とお金を無碍に使ってしまうだけなのではないだろうか?
昨今、実家に帰って嫁を見たいという家族との会話もあり、真剣に一生付き合える女性を探したいと思っているのも事実で、不埒な付き合いを断ち切る良い時期が来ているのではないかと思う。
自分のビジョンをまずしっかりと持った上で、それを高めてくれるような女性を見つけることがゴールだ。
遊びの女性に時間とお金を費やすことはビジョンへの冒涜だと思い、断ってその分事業のことを考えたり、インプットの時間に使おう。
上記は理想に三段飛ばしで飛んでしまっているが、そもそもなぜか、というところで言うと、寂しかったり、自分を認めさせることに対する欲求不満の体現に過ぎないのだと安易に理解できる。
辛い時こそ逃げがちになってしまうが、その欲求は正しく(自分を認めさせたいのであればそれに繋がる活動を謹んで実行する、理想の女性探しに時間を使う、など)満たすべきではないか。そういう平常心を持っていたい。
こちらを完全に断てれば、昨今悩んでいる「燃える話ができる友人」探しに時間を割けるようになるはずだし・・・女性と”あわよくば・・・”を求めてくだらない会話に時間とお金を使うくらいであれば、事業のためになる友人と飲もう。
2.お酒
これは上記の女性とも絡むことであるが、年々酒癖や酒の残りがひどくなり、それを理由に、それより大事な、事業のことがないがしろになっていることが多々ある気がする。
ではなぜ、酒に溺れてしまうのか?一人で飲んでいる時に、翌日使い物にならないほど酔ってしまった記憶はなく、基本的に誰かと飲んでいる時だ。そして、楽しく飲んでいるからこそ、止まらなくなってしまう。
更にそういった翌日二日酔いの時に限って気分が下がったり、仕事へのモチベーションが下がってしまうものだ。
ここについては、お金で解決できるのであればそれが一番早い気がする。
以前知人が言っていた、翌日飲んでも効く二日酔い対策薬を大量に購入しよう。これこそあるべき投資ではないか。
下記、早速やってみることにする。
ネットで調べただけの情報ではあるが、基本的に飲む前、飲んでいる最中は’牛黄(ごおう)’という成分が効くらしく、二日酔いになってしまってからは症状に合わせた薬があるようだ・・・まずは事前防止のものを購入して効果を確認し、効かないようだったら事後のものも常備するようにしよう・・・
<後日用>
- アルピタン
3.仲間(従業員・友人など)
2年以上前に言葉にできていた内容になるが、「失望と向き合うことが苦手」なのである。また、実業務にも影響が出ているものとして、オフィスに一人になってしまう(≒これもある種の失望で、もっとハードに働こうぜ!という期待から来ている)と、途端にモチベーションやパフォーマンスが下がってしまう傾向にある。
一重に「ビジョンの強さ」と「自分は自分、他人は他人」という考え方が徹底されていれさえすれば解消する問題なのだろうが、やはり年々酷くなってきており、固有の対策も検討すべきように感じている。
まず一つは、今やっていることの継続だろう。
しっかりと自分の目指すビジョンとそこへの道のり(およびその道程の長さ)を頭に入れ、他者に影響されない強い決心をしよう。
次にできることと言えば、続いて、役員、従業員の位置付けを自分の中で明確にし、定期的にセルフチェックすることだ。こちらについては適切な本などで勉強するとして、今時点で考えられるものとしては下記のような感じかな。。。
- 役員:(今まで1名しかいなかったから適切な回答が分からないけど)今まで通りで、言葉と尊厳を持ちつつ、なるべく自分と同じ目線を持ってもらえるように務める。コミュニケーションの頻度を可能な限り持つように心がけるべき。
- 従業員:こんな会社で貢献しようとしてくれている気持ちは本物だと信じて、基本的には感謝の姿勢で臨む
=>一方で、「うまい話だと思って来たんじゃないの・・・?」という猜疑心が芽生えてしまうのも事実。でもきっとそうではない。仕事が溢れるこの世の中で、弊社のようなしがないスタートアップを選んでくれたのだ。基本は感謝と敬意、決めつけではなく対話で物事を前に進めていきたい。
後は意識として、こういう風に無理やり考えようとする反動として、「でも必要なことは厳しくしなければ・・・どうすれば良いんだろう?」という考えが生まれ、気付くと「厳しくすること」や「制裁」がゴールになりがちである。それは本当に不毛なので、「それがより良い結果に繋がること」であることを確認、説明した上で伝えるように心がけたい。
<経営者として、社内の人間の位置付けを整理するための参考書籍>
※以下、読むべきっぽい順
- 『人を生かす 稲盛和夫の経営塾』 — 稲盛和夫
- 『稲盛和夫の経営問答 従業員をやる気にさせる7つのカギ』 — 稲盛和夫
- 『「やさしさ」という技術――賢い利己主義者になるための7講』 — ステファン・アインホルン
- 『日本でいちばん幸せな社員をつくる! “やさしさ”を大切にしたら、人も組織も生まれ変わった』 — 柴田秋雄
- 『経営者になるためのノート ([テキスト])』 — 柳井正
4.社外の株主・起業家など
株主は直接的な利害関係者、その他は完全なる他人ではあるのだけど、株主に対する畏怖の念や、勝手ながら自分より下に見ていた起業家達の躍進によってモチベーションが落ちることが多々ある。
株主と友達関係のようにやれている起業家が羨ましい。もちろん、業績で解決するのが一番なのだけど・・・
無理をしないことを前提として解決策を考えるのであれば、下記の意識を持つのが良いのだろう。
<株主について>
- 基本的には利害を共有した仲間という認識で良いが、敬意と実直さを忘れずにコミュニケーションする(利用できる部分はきちんと利用する)
- 彼らのために働く必要はない、自分の事業で見返してやれ
- 情報を正しく伝え、期待値コントロールを適切に行おう(報告しにくいことも問題に巻き込むイメージで、困っていることを伝えよう)
<自分以外の起業家について>
- 以前書いた「健康的な嫉妬で自分の武器を磨け」に書いてある通り(ざっくりとサマると下記)
- 「敗けている」という認識を持つことはOKだけど、同じベクトル上で比較してはいけない(ゴールは同じだけどアプローチは違うはず)
- 自分と自分たち強みを明確にし、そこから見える勝機と、その研ぎすませ方を考えるという、健康的な嫉妬のエネルギーとする
何に不幸さや悲しさを感じるのか
というトピックで思い出してみると、思い当たるのはやはり「人の他者に対する無関心さ」くらいしか出てこない。
対内、対外と軸を分けてこの問題を考えることが、今の悩みを一歩前に進めてくれそうなので、そこから自分の取るべき行動・態度を見つめ直せればと思う。
<対内的なもの(社内)>
- 自分の考えとしてしつこく伝える
- できていない理由をきちんと聞き出す(コミュニケーションをサボってしまうことが一番の罪悪)
- ツールを導入することで、会社としていかにそれを重視しているかをメンバーに理解してもらう(感謝をカウントするサービス、なかったっけ?)
<対外的>
- 当初のミッションに基づき、自分たちのフィールドの拡大で無関心をなくすことに全力を注ぐ
余談だけど・・・16 Personalitiesの診断でも出たけど、自分はわかってもらいにくい性格で、かつ全人口の0.8%しかいない志向性を持っていて、それはもう変え難いことなのだ。
悲しいことではあるけれど、だからこそ、それを踏まえた生き方を自分で開発していかなければならないこと、他人を自分の軸でを念頭に置こう。とにかくミッションをしっかりと持って、一貫性のある生き方をしていこう。
そしてこんな自分は、どう生きたいのか
世界を変えたい、世の中の理不尽を変えたい・・・手垢にまみれた言葉だけど、本心はいつだってそこにある。本エントリーを書いてみて本当に良かったと思うけれど、やはり原点はそこで、自分の場合はやはりそれが’他者への無関心’なのだ。
人はみな生まれながらに理不尽で不平等な世界に飛び込んでいるのだ。
その中で幸せを感じられる人を一人でも増やしたい。そのためには一人ひとりがあと少しの’好奇心’を持つだけなのだ。自分たちは好奇心を満たす楽しさを伝え拡めることで、それを少しでもなくしたいのだ。
これは自分が正に今までの人生で一番悩み苦しんでいることでもあるからだ。人に正しく自分の努力や思考を理解してもらうこと、成果を認めてもらうこと、それが人間の幸せなんじゃないかと思う。その重要性を理解する人を広めたい。
そして、それを達成するための手段として、自分と周りの人達の生きやすさを個人で追求していこう。
せっかく自分の中で持って生まれた使命への冒涜にならないよう、このブログでまとめたように人と向き合って、生きていきたい。生きていかなければならない。
これから年始のまとめ(の残り)をやっていく中でビジョン、それを達成するために使える強み、強みを磨く生き方を一気通貫にして生き方がまとまることで、自分の自信とモチベーション、そして対外的な成果につながっていくことを切に願う。(願ってもダメか)