健康的な嫉妬で自分の武器を磨け

不動前の社長
3 min readAug 5, 2017

--

コミュ力の高い起業家に対する不健康な嫉妬を辞めたい

前回のエントリーでも少し触れたが、コミュ力や処世術に長けた起業家が成功していく現在の日本のトレンドが嫌いだ。

結果的に、海外で流行っているサービスをローカライズしただけのサービスが大型調達をしたり、社会的価値のない事業スモールExitが量産されていく。しかし(エクイティ・ファイナンスを資金調達の手段として使って’しまった’)起業家としては、出資してくれた投資家や、事業成長に貢献してくれた従業員に対して恩返しをしなければならないこともまた事実である。

これまで自分は「あんな奴ら」と勝手に線を引いてある種見下すことで、自社の事業の成長の遅さや、業界における自身のプレゼンスの低さを棚上げして周りのせいにしてきたけれど、昨今の採用や、同期程度だと思っていた事業にどんどんと抜かれていくさまを見ていると、もう無視できない話ではないかと思うようになってきている。

彼らは明確に「起業家」として、自分より高い結果を出しているのだ。
それを受け止めた上で、「俺も負けないぞ」という純粋かつ健康的な嫉妬として、モチベーションに変えていける能力が必要なのだ。

何が足りないのか

これまで自分はそういった(これすら自分の評価基準かもしれないけれど)’コミュ力の高い’起業家を「自分とは違う」と純粋比較を割けてきたが、もはや結果は歴然で、比較されることも当たり前なのである。

では、何故純粋比較を割けられたかと言えば「コミュ力は俺の不得意分野だから」という否定でしかないことに気がついた。

比較される基準(ユーザ数、売上、企業価値、Exitなど)は常に一緒であり、「コミュ力」はそれを達成するためのアプローチ(≒武器)でしかない。

では、自分および自分の周りに集まる人間の「武器」は何になるのか。
それがなかったことが純粋比較を避けてこれた理由なのである。
明確な武器を持たず、自分とは違う武器を持つ人にだけ目を向け、自分とは違う、と割り切る。

そんなアプローチで結果がついてくる筈がないのである。

武器を探せ、武器を取れ、武器を磨き上げろ

ということで、目下今の自分にできることは自分やチームの「武器」である。それを振りかざして目の前の敵を一つ一つ倒していかなければならない。

見つける方法はまだ浮かばないけど、今までの成功体験や自分が単純に他の経営者と話していて「自分の方が優れいているな」と感じた点をリストアップしてみるところから始めて見るのが良いのではないか。

武器を見つければ、これまでの歪んだ嫉妬を健康的な嫉妬として、自分の武器を磨く方向に使える筈。それが自分で創り上げられる成長サイクルである。

--

--

不動前の社長

五反田と不動前の間で会社をやってるよ。本アカでつぶやけないことばっかりなので、リアルすぎる経営の苦労をここで備忘録的につぶやくよ。プロフィール写真はアタリの創業者のノーラン・ブッシュネルだよ。