Being like a tourist

Being like a tourist by Hiroyuki Fushitani @TEDxTokyoSalon 03/25/2016

The Greatest City On Earth

たくさんの外国人が東京を訪れるようになりました。昨年の訪日外国人は約2000万人。これから2020年に向けて、さらに増えていくといわれています。東京の何が彼らを魅了するのでしょうか。テルアビブから初めて東京にやってきた私の友人は、「東京は妖精の街だね」といいました。西洋でも東洋でもない何かとてもユニークな場所だと彼は感じたようです。私たち、東京に暮らす日本人にはなかなかそういうことを感じることはできません。日常生活の中で客観的な目線をもつのはとても難しいことです。東京が世界一の街となるには、こういった外国人の目線、あるいは旅行者、ツーリストの目線で街を見つめてみる必要があるのかもしれません。

How to be a Tokyoite?

早速、ツーリストの目線で東京をながめてみましょう。ツーリストが東京を訪れてまず感じるのは、東京には何か、ガイドブックには書かれていない目に見えないルールがあるのではないかということです。それは時として不安を煽るかもしれませんが、東京人のように過ごしてみるには、これを克服していかなければなりません。

Brave the scramble

最初の関門は、渋谷のスクランブル交差点です。1度に最大3000人が渡ると言われている世界で最も混雑する交差点は、ビートルズで有名なアビーロードの横断舗道よりも人気のスポットとなりつつあります。私たち、東京に暮らすものにとっては何の苦もなく渡れる交差点ですが、ツーリストから見ると、なぜあれだけの人波の中で誰もぶつかったり、こけたりすることなく目的の方向にたどり着けるのかと、不思議でならないようです。日本人は何か特殊な触覚を持っているのか、あるいはぶつからずに渡るための見えないルールがあるのか。アビーロードではただ車に気をつけてビートルズと同じポーズを決めて、写真をとればいいですが、スクランブル交差点では勇気を出して人の大群の中に飛び込まなければならないのです。

Don’t be a stick in the mud

スクランブル交差点をクリアできたら、次は東京名物の満員電車です。わざわざ朝の混雑時に訪れて駅員さんに背中を押され満員の車両に押し込まれる体験をしたいというツワモノもいる、人気の体験型アトラクションです。満員電車で困るのは、到着した駅で車両から降りる人の波に押し出されそうになったときです。目的の駅なら良いのですが、そうでない時には、押し流されないぞ!と踏ん張って、迷惑な障害物と化してしまう場合があります。一度ルールがわかれば、一旦、流れにまかせてホームに降りて、降りる人が終わったあとにあらためて乗れば良いのですが、はじめて体験するツーリストは人波に流されまいと必死になってしまうのです。

Don’t slip up in the slipper game

日本では靴を脱いで家にあがるんだと日本通の友人に教えられたり、ガイドブックで読んだりしてツーリストはやってきます。食事に行った先では玄関で靴を脱いであがります。「靴を脱ぐ仕草もなかなか様になってきたな」と食事を楽しみ、途中、トイレに立ってみると、そこにはスリッパがあります。ちょっと不安になりながらもスリッパを履いて用を足し、テーブルに戻ろうとすると店員に「お客さん、そのスリッパで戻られては困ります!」と呼び止められてしまいます。困惑します。脱ぐのか履くのか。履くのか脱ぐのか。トイレのスリッパの使い方までは、ガイドブックには載ってないんです。このように、私たちの周りには私たち自身も気づかない、目に見えないルールがいろいろとあるんです。

Find hidden gems around your neighborhood photo©Carol Browne

さて、次は、ツーリストの目線で私たちの日常生活を見渡してみます。世界に伝えたい日本の魅力はなんですかと聞くとだいたいみなさん、世界遺産や観光名所などを挙げられます。しかし、もっと身近なところに私たちの気づいていない魅力が眠ってはいないでしょうか。

Never open a taxi door photo©Tom-Seikatsu

タクシーです。日本ではタクシーのドアをあける必要がありません。自動です。私たちはこれに慣れ過ぎていて、海外に行ったときに料金を払い終わったあともしばらく座ったままドアが開くのを待ってしまったり、止まってくれたタクシーの横でドアが開くのをまって怪訝な顔をされたりするほどです。私たちにとってタクシーのドアは日常ですが、ツーリストにとってはちょっと驚く不思議な体験です。

You can cook while you eat

日本は今、おもてなし症候群といいますか。とにかく、もてなさなければと躍起になっています。そんな中、ツーリストにはお好み焼きが人気です。海外では、お金を払ったのに客に料理をつくらせるのか!となるところですが、具を選んで、自分で料理して食べる。そんな美味しい体験をツーリストは楽しんでいるようです。なんでもかんでも至れりつくせりでやってあげることが「もてなし」ではなく、楽しい体験を提供することが、「もてなし」だということ。よそ行きのものでなくても値段の高いものでなくても「もてなし」はできるとお好み焼きは教えてくれます。

Darth Vader Style

ダースベーダースタイル。2012年にバレンシアガとアレクサンダーマックイーンがサンバイザーをキャットウォークに登場させて盛り上がりをみせました。しかし、日本ではサンバイザーは夏の風物詩です。夏になれば、強い日差しを避けるためにサンバイザーを被った女性たち、ママたちで街は溢れます。そういう意味では、彼女たちはもう何年も世界のファッションの最先端にいるといえるかもしれません。

What’s a tourist?

そもそもツーリストとは何でしょう。ツーリストにとって大事なものとは何でしょうか。

Curiosity

それは、好奇心です。私たちは旅先では好奇心の塊です。限られた滞在時間の中で見たことのないものを見たい、聞いたことのないことを聞きたい、その地の人と出会いたい、話したい、体験をしたい。とにかく好奇心の赴くままに行動します。その体験を通じて、これまで出会ったことのない文化に触れ、理解を深めようとします。好奇心は人生を豊かにします。一方で、日常生活がルーティン化してくると、好奇心は影を潜めがちです。ツーリストの目線をもつことで、小さい頃にもっていた知らないことに出会ったときのあのワクワクする感じを取り戻してみる。多様な価値観を持つ人たちが暮らすこれからの街、そこに住む都市生活者にはとっては無関心ではなく、この好奇心を持つ、ということがとても大事なことだと思います。

3 ways to be like a tourist

最後に「ツーリスト目線を持つための3つの方法」をお伝えします。

#1 Buy a pair of sneakers

1、「スニーカーを買う」。ツーリストはスニーカーが命です。

#2 Purposely get lost photo©Georgie Pauwels

2、「あえて迷子になってみる」。いつも通いなれている通勤、通学の道から一本隣の路地に迷い込んでみることで、今まで気がつかなかった何かに出会うことができるかもしれません。

#3 Talk to strangers photo©m-louis .®

3、これは少しハードルが高いですが、「知らない人に話しかけてみる」。新たな出会いがこれまで予想だにしていなかった世界にあなたを誘ってくれるかもしれません。ただ、季節は春です。いろんな人が巷に溢れてきますので、話かける相手は十分に吟味してから声をかけてください。

Try being like atourist

みなさんが、それぞれに日常生活の中で「ツーリストになってみる」を実践することで、好奇心を刺激する人生の探索と発見を楽しんでもらえたら嬉しいです。ありがとうございました!

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