
イケメン鼓笛隊の夜
Paavo Jarvi とパリ管@サントリーホール20131107
一年ぶりのサントリーホール。一年ぶりのコンサート。去年も今頃来ましたねえ。とても楽しいコンサートだったのに、その後最悪な時間が訪れて、音楽は一切聴けなくなるし、コンサートに行きたいと思わなくなり、お金が貯まるかと思いきや、別に貯まりもせず。
夕方当日券があることを知り、演目にシベリウスがあることを知り、さらにサン・サーンスのオルガン付きもやる!となれば、これはもう音楽云々どうでもよくて、出かけよう!と単純に思いたった。猛烈な勢いで仕事を終えて、着替えて、タクシーで駅まで行って、当日券販売開始時刻ちょっと過ぎたあたりで到着したらすでに行列。しかも例によって高い席しか当日券にならない謎。これでまた開演して、さらに休憩が終わってもオケピット上とか3階空いていたら呪うからね!と毎回思い、毎回小さく呪っているのだが、全く効果が無い。
話がちょっとそれるけれど、ホール会員で前もって席を押さえたものの、やっぱりいけないなあという場合に、ホールに連絡すると売ってもらえるというシステムできないかしらと思う。ちょっと手数料を払うけれど、ちょっとお金も戻るし、ダフ屋ではないから安心して買えるし。
ホールに団員が入ってきた。
なんだこのイケメン集団!女子もきれいだけど、男性がやたら美形だ。どんな基準で選んでいるのだ!!ネット上の評判では音が艷やかとか音色が美しいとか言われているけど、そんなのわからない。ただとりあえず見た目美しい。
あまり間をおかずに指揮者登場。段差はトトンと軽い足取りで上り、なんとも動きが軽快だ。驚いたのは後ろ姿で、やけに筋肉質なのだ。アスリート系指揮者。テレビで見るより痩せているが、映像で見るよりマッチョだ。
シベリウスのカレリアは最高だった。
シベリウスがもともと好きなせいかもしれないけれど聴いていられるのだろう。どうやってもどこかした小さく動かしたくなってしまう。そのリズムを生み出し、田舎の踊りを熱く誘うのは打楽器と管楽器だ。音も最高。顔も最高。オーケストラの演奏を聴いていて、弦楽器より管楽器と打楽器が印象的なのは初めての経験だ。
そんな音楽に興奮しつつも、ティンパニと指揮者の後ろ姿に見とれっぱなしの私。指揮者が大きく腕を広げて直立している後ろ姿は、体操のフィニッシュとか十字懸垂のような力強さなのだ。なんだこのおもいっきり体育な空気。
1曲めの熱気が冷めないまま始まったリストのピアノ協奏曲第2番。
若いピアニストで写真はアンニュイな美青年だけど、歩いて出てくる姿は腹がパツパツ。その瞬間に気持が下がったわけではなく、多分もともとあまり好きな曲じゃないことを確認する時間が開始。
ようやく終わったよ-と思ったら、周囲からはブラヴォー!の声と盛大な拍手。
どうやら私やっぱりバカ耳なんだろうな。でもやっぱり好きじゃない曲だし、あのピアニストの演奏会、もし今後タダ券もらってもあまり行きたいと思わない。上手だし情熱的だしなんだろうけど、なんだか無理なタイプだ。
休憩時間は、うんちくを語る人々の話に耳をそばだてる。
少ないソファにぎっちり座ってサンドイッチやおにぎりを慌てて食べるひとがたくさんいる。平日のコンサートはこういう生活感があって好きだ。もちろん全く関係ない優雅な人もたくさんいて、ちょっと羨ましくなったりする。
サン・サーンスの交響曲第3番オルガン付き。サントリーホールだからこその演目だなあと思いつつ、実はチケットの時点でちょっと思っていた。この曲派手だし盛り上がるけどCDで聴いていると、今ひとつ派手な以外の魅力がよくわからない曲だった。今回初めて生で聴いて、オルガンが空気を震わせる力がオーケストラの音と融合して、うおおおおおという気分になる曲だとわかった。興奮してしまったため、手がちょっと腫れぼったくなる感じになるほど拍手!
拍手が大きかったためか、その後アンコールを3曲も演奏して、背中がアスリートな指揮者はやはりタタンと軽い足取りで指揮台を降りて、コンサートが終了した。
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