postalkのブログへ訪問していただき、ありがとうございます。
先週公開した「オンラインの議論を加速させるpostalkをリリースしました。」の続きとなるエントリーです。
この記事では、
1. postalkがどんなサービスなのか。
2. postalkを開発するキッカケとなった悩み。
3. 今後 postalkをどうしていきたいのか
について書きました。
短い文章ではありませんが、最後まで読んでいただけると幸いです。
postalkがこだわった3つのこと
- リアルタイムであること
- スムーズな共同編集
- テキストツールとの親和性
リアルタイムであること/スムーズな共同編集
全員がリアルタイムに参加し、全員が書き込めること。
全員がミーティングに参加して良かったと思うサービスにしたいと私たちは考えています。
メンバーの一人が議事録係になって、発言内容をドキュメントにまとめる。一見自然な風景のように見えますが、ドキュメントをまとめながら発言することは難しい行為です。それよりも、全員が少しずつ整理しながら書ける状態のほうが生産的だと私たちは考えています。それにはリアルタイムで書き込むることはとても重要です。
誰かが発言すれば聞き手が書いてあげてもいいし、カードを整理しながら書いてもいい。全員で一枚の議事録を書き上げるためにはリアルタイムであり、ドキュメントツールよりも共同編集が行いやすいことは必須でした。
3年経ち、変わったことは出来ることを減らしたことです。カードのサイズも変えれなくなったし、位置も大雑把になりました。あと、色の数を減らしました。
また、カードという見やすい形であることが、オンライン上でコミュニケーションすることでは重要だと気づきました。
意見が重複すれば重ねて置く、似ている意見や同じカテゴリーの会話であればカードをまとめるなど、通常のチャットでは行わない行為が重要なんだと開発してから気づきました。
postalkはマークダウン記法を採用しており、# で見出しをつけると文字と一緒にカードのサイズも大きくなります。初めにテーマを大きく何枚か書くことで簡単に発言内容を分けることができます。
マークダウン記法は無くしました。この当時よりも普及したとはいえ、
postalkにとって本当に嬉しい記述なのか疑問に感じています。気軽に参加してもらえることを考えると、出来ることは少ないほうが嬉しいと考えています。
テキストツールとの親和性
postalk はテキストツールのような使い心地を目指しています。
ボードをクリックし、文字を書いて、Enter を押せばカードが置いてある。ドローイングツールのように多くの種類の図形もなければ、線の色やら影やら幅を決めたりする必要はありません。
また、カードからひとつの文章へ変換することもできます。
具体的には、板に貼られたものを Markdown 形式とテキスト形式で表示します。板上に貼られたカードと画像を読み込んで、変換します。そうすることで簡単に wiki へ投稿できますし、一部分だけ切り取って共有することもできます。
これも数年前ですが、エクスポート機能に対する熱い想いを書いてます。今のpostalkにも何らかの形で実装したいです。
postalkを開発するキッカケ
postalk.を開発するきっかけは、福岡と東京のリモートな環境で働きながら感じた日々の不満や悩みでした。
毎週のスカイプミーティングにも疲れていましたし、話した内容は当然ですが議事録に書かなければ残りません。何より、互いに伝えたいことが伝わらないとき。サービスを成長させたいという思いは全員が持っていたのに歯がゆい思いが続きました。
このとき、postalkのアイデアが生まれたのですが、それまでにいろいろなツールを試しました。他のツールではなぜうまくいかなかったのか。
簡単に整理してみました。
- チャットで議論は横展開に弱い
- ドキュメントツール上のコミュニケーションは難しい
- 図形ツールを使うのは面倒くさい
チャットで議論は横展開に弱い
私たちはチャット上で色々な話題を投げ合い、サービスについて議論を交わしていたのですが、ひとつの事柄を議論するのには向いていますが、複合的な話題や横展開には弱いと感じました。
発言が一方向に流れるインターフェースの特性上、複数の話題を取り扱うことが難しいです。他の話が進んでる途中に別の話をはさみたくなってもはさめずにモヤモヤした経験、ありませんか?
また、個人的に一番ストレスがたまるのは、他の人がチャット上で議論したものを「見といてね」と言われる瞬間です。全く構造化されていない会話を最初から最後まで見て理解するのはだいぶ骨が折れます。
チャットは議論のきっかけとなる場であり、物事を深めるための場所ではないと私たちは判断しました。
ドキュメントツール上のコミュニケーションは難しい
ドキュメントツールもリアルタイムに複数人が書き込めるものが増えてきましたが、共同編集がしやすいものとは思えませんでした。
カーソルの位置だけがリアルタイムに共有され、書いたあと文章を移動させたいならコピペする。また、文章の構造が確定していないなら、完成したものが見えずらくもあります。
アジェンダが決まっており、タスクに落とし込むだけならばドキュメントツールでも十分でしょう。
しかし、私たちは自社サービスをいち早く成長させる必要があり、とても困難な問題に対してさまざまな議論しなければなりませんでした。
複雑な概念を図解したい場面やスクリーンショットなど画像を使った議論をしたい場面が多々あり、ドキュメントツールではやや機能が不足していました。
ドローイングツールを使うのは面倒くさい
ドローイングツール(アプリ・オンラインツールともに)などを使って図式化しつつ、議論をすることも試したことがあるのですが、議論の度に利用することは疲れてしまう、面倒だなと辞めてしまいました。
その他、表計算ソフトを使って進捗の確認や、MBO、今週の振り返りなどに使ったこともあります。とても柔軟なツールだなと感心することも多いのですが、過去の情報へのアクセスの悪さや操作感など不満は残りました。
最後に
チャットのような感覚で気軽にテキストが書けて、ドローイングツールのように視覚的に議論ができるpostalkは、「オンラインの議論」に最適なサービスになると信じています。
今後は私たちがリモートワークしていた際の使い方や新しい機能について紹介していきますが、チームによって使い方は様々ですし、私たちが気づいていなかった素晴らしい使い方が生まれることを私たち自身が誰よりも期待しています。
長くなりましたが、ぜひpostalkを試してみてください。どうか今後ともよろしくお願いいたします!
2020/02/28の私たちからの追記
読み返して思うことは、このころの考えからあまりズレていないことに驚きました。裏返すと3年前から同じようなことをやっているということでもありますが、リリースしたころよりも洗練されたものになったんだなと感じます。ぜひ操作してもらえれば嬉しいです。
ちなみにですが、出来ることを減らすと書きましたが、私たちはとてもポジティブなことだと捉えています。この数年で学んだことはpostalkは出来ることが多いし、ソフトウェアを使いこなすことには時間がかかるということです。
あのころよりもずっと使いやすくなったpostalkをぜひ触ってみてください。(3年前の俺、色々とあったけど続けてるぞ!)
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