TEDxYNU

こんにちは。
決断の話をしましょう。

「決断」という言葉を聞いて、皆さんはまず何を思い浮かべますか?

かの有名な「君主論」の著者であるマキャベリはこんな言葉を残しています。

決断力がなく、中立に逃げるものは滅ぶ

フィレンツェ共和国の外交官という彼の立場は、自分の決断1つで、一国一城の存亡を決めるなんてことがあったのかもしれません。だからこのような激しい表現nになっていると思います。

彼に限らず、古今東西の英雄偉人が決断に関する多くの名言を語ってきました。

そして僕らも、彼ら英雄の決断とは程度の差こそあれ、毎日が決断の連続です。過去の決断1つ1つが、確実に「現在」の僕らを、「未来」の僕らを形作っています。

突き詰めれば、未来とはまだ訪れていないすべての瞬間です。その未来がなぜ尊いのか?その答えは

それが「まだ訪れていない」からではなく、「人の決断によって今とは全く違う世界のカタチになっている」からだ。だから未来は尊い。

『誰も車なんて欲しがるわけないだろ。だって馬はすごいよ。皆が馬に慣れているし、馬が食べる草はそこらじゅうに生えているし、ガソリンなんてどこにもないんだから。だから車なんてつくっても売れないよ』

過去に人はこんなことを本当に言っていたんですよ。ただその時に否定されていた人が、今ある未来が来ると信じて「諦める」ではなく、「やり続ける」という決断をしていたからこそ、僕らの今はある。

このように最も難しい決断の1つは
やり続けるべきなのか、あきらめるべきなのかを決断することだと思っています。

今までこんなに頑張ってきたんだからここで諦めたらもったいない
今までこんなに頑張ってきたのに
成果が出ないから諦めよう

的なことは多くの人が、シーンは違えど経験されていると思います。このシーンに自分が直面した場合、みなさんはどのような決断を下しますか? またその決断にはどのような基準がありますか?

今日は僕の体験談を交えた「やり続けるべきか、あきらめるべきかを決断すること」について共有させていただきたいと思います。


申し遅れました。私、石田寛成と申します。

僕は「経営者から学ぶリーダーシップと経営理論」という学内の講義に感銘を受け、起業を志しました。その後ブロックチェーンに出会い、ブロックチェーンは広く普及して、当たり前のように使われるようになると、それはもう確定した未来で覆しようのないことだと確信し、自撮りという何気ない行為に、ブロックチェーンを用いて価値をつけるSNSアプリをチームで開発しています。

大学生活の前半をこのように送ってきた僕ですが、その中でもはやり、やり続けるべき時、あきらめるべき時を見極めることは、本当に難しいと考えています。

ただ、忍耐力ややり抜く力が分野を問わず成功の鍵だとされています。
その例として、最近では、Gritという本がビジネス書のベストセラーになり、成功者の共通する条件は、「やり抜く力」だ!とまで書かれています。

この「やり抜く力」はとても美しい言葉です。自分が人生の岐路に立たされていない時や、自分が上手くいっている時は、まさにこの言葉の通りだと思い、いかなる時であれ俺はやり抜くぞ!という気持ちに満たされています。
しかし、この言葉は時に残酷で、人生の岐路に立たされ、迷走して疲れ果てている人にとっては、凶器にも等しいのです。そんな人に向かって、「やり抜くべき」だとは、それが正しい解答であっても、なかなか進言してあげるのは難しいと思います。(進言こそ本物の優しさだとは思いますが)
僕もまさしくこのような時期がありました。
それは僕らのチームが、メンバーの離脱により崩壊しそうになった時でした。
今年の3月、僕らのJapanFuseは、多くの問題を抱えていました。全く成果は出ていませんでしたし、どこに行っても誰に話してもNoと言われ、否定否定の連続でした。「自撮りなんかに価値あるのか?本当に」的なことも言われましたし、早く帰ってくれみたいな感じで言われたこともありました。そんな中でも、僕は自分の掲げた信念であったからこそ信じることはできたいました。しかし、チームメンバーの1人であるAは、そんな否定の連続でおそらく耐えられなくなっていたんだと思います。僕も坂本も、なんとか自分の気力を保つのが限界で、そのメンバーAのことを気にかけることができる余裕はありませんでした。
彼は2019/3/12に、僕に電話をかけてきました。
「俺、JapanFuseをやめたい」
それを聞いた僕は、一瞬何を言われているのか、理解できませんでした。その後やめたい理由なども聞きましたが、自分自身の頭がもうショートしてしまっていたので、何も考えることができませんでした。なので彼の脱退理由については覚えていません。
とりあえず、僕が電話中に思ったことは、彼の大事な学生生活の時間を犠牲にしてしまって申し訳ないということでした。大学生はお金で時間を買っている存在であり、その貴重な四年間という彼の時間を、僕が食いつぶしていいわけが無いと思ったのです。従って「坂本に相談すること」と「僕はその決断を尊重すること」を伝えました。
彼が辞めて数日、僕はとても投げ出したい気持ちになりました。というのも、自分の信念に共感してくれて一緒に頑張っていてくれた仲間が、辞めるということは「僕自身の信念に共感できなくなった」ということだと僕は思っていたからです。否定されつつも、メンバーが一緒に信じてくれたからこそ僕はやってくることができました。しかし、ここで身内からも突き放されてしまった僕は、自身喪失とかいう次元では無いレベルで自信を失い、全てを放棄したくなりました。(彼のせいではなく自分の非力によるものです)
そこで思ったのは、このまま坂本の時間までも僕なんかが食いつぶしていいわけが無いと思い、JapanFuseをクローズさせようと思いました。
そこで坂本に
「もう、俺は君を率いていく自信もないし、君の時間を食いつぶす勢いもない。だから、自分の気持ちを優先してくれ」
という連絡を入れました。
僕はここで彼が辞めるといえば、それはそれでしょうがない、自分の力不足だからさっさとクローズしてもう全てやめようと思っていました。
彼からの返答はいたってシンプルでした。
「俺はこのまま突き進む意志は固い。このビジョンが俺たち若者の価値観を変えるものであると同時に、価値観を広げるものになると感じているから。これからもよろしく」
自分の信念に共感してくれる人間が1人でもいるなら、それはすごい価値なんだから、挑戦し続けるべきなんじゃないか
と。
やり抜く力や撤退する勇気、それらは2つとも必要なものですが、僕は最終的に、やり続けるか撤退かを決める際は、この基準を大事にすることに決めました。
人1人が共感してくれるってなかなか難しいことで、とても価値あることだと思うわけです。そんな人がいてくれるなら、僕はその価値の旗を世の中に掲げ続けなければならないと思うようになりました。
やっぱり受験やら生活やら人間関係やらで失敗することはあると思いますし成功することもあると思います。まさにみなとみらいの夜景が示すように。物事位は二面性があります。そんな暗い場所にいる場合、僕は上のことを大事にして身の振り方を決めようと思いました。

    石田 寛成 / Tomonari Ishida

    Written by

    JapanFuse,Inc. CEO 東京大学ブロックチェーン学生起業家支援プログラム生 PoLOfficialAmbassador

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