DeFi給付金、fairdropを狙いにいこう

Rus
11 min readSep 27, 2021

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こんにちは。Figです。今回は巷で話題になっているDeFi給付金について紹介していきます。

fairdrop(フェアドロップ)とは、プロジェクトに貢献している人やプロダクトを利用している人に対して独自トークンを配布することです。Twitter上ではDeFi給付金とも呼ばれ、高額なトークンが無料で貰えるということもあり、たびたび話題になっています。

注意点として、
・fairdropが行われるかどうかは基本わからない(後出しでサプライズ発表される)
・すぐに結果が出るものではない
・ETHの場合、dappsを使うときのガス代が高い(一回のtx発生に50ドル-100ドルなど当たり前)

ことが挙げられます。

しかし、従来のエアドロップは、botや業者による多重参加、プロジェクトに興味のない人間による無慈悲な売り圧が横行しています。

これらの従来のairdropの問題点を解決したのがfairdropです。名前の通り、実際にプロダクトを利用しているユーザーにガバナンストークンを配布するという公平なモデルとなっています。事例をいくつか紹介します。

事例①:Uniswap

世界最大のDEX、Uniswapは2020年9月にガバナンストークンUNIの総発行枚数の15%をコミュニティへ配布しました。fairdropの先駆けです。

・過去に一度でもUniswapでswapしたことがあるウォレットへ各400UNI
・流動性を追加したウォレットへ供給量に応じたUNI(max1億円分?)
・SOCKS購入者に1000UNI

が配布されました。現在1UNI = 25ドルなので、Uniswapでスワップしただけで100万円の給付金です。

多くの人がこのフェアドロの対象者となっていたため、話題になりました。たまたまウォレット2つで取引していたのでおいしかったです、、(hodlしておけばよかった)

事例②:1inch

1inchは、Uniswapの盛り上がりを見て作られたDEXです。上のツイートのように、2020年12月に、早期ユーザーへのエアドロップ(第1回)を行いました。

Twitterでは1800ドルくらいもらえたとの報告が。ちょうどこの時期くらいからETHのガス代の高騰が始まったので、1inchトークンを使ったガス代バックキャンペーンも行われていました。

1inchはこれだけにとどまらず、第2回目のエアドロップを行いました。

この事例は特殊で、アクティブなUniswapユーザーの25000アカウントに1350ドル相当の$1INCHを配布しました。取引の多いユーザーをUniswapから奪う目的で行われたので、ヴァンパイアアタック(吸血鬼攻撃)と呼ばれています。Sushiswapが一番初めに行った手法ですね。(詳細

最近だとinfinityというNFTマーケットプレイスが、openseaユーザーに対して独自トークンを配布しています。「infinity上で売買したらトークンあげるよ」という感じです。こちらもopenseaからユーザーを奪おうとしているので、ヴァンパイアアタックの一例です。

今のところ失敗気味ですが、sushiswapの起死回生ぶりを見るとワンチャンあるかもです。(DYOR)

事例③:good bridging

good bridgingはAvalanche上のコミュニティトークンです。Avalancheは他のチェーンからブリッジで流入してきた人を歓迎する習慣があるようで、good bridging関連で多数のコラが作られています。

2021年9月にETH<>Avalanche間でブリッジをしたことがある人にエアドロップがありました。詳細は上のツイート参照。

こちらは、他チェーンへのブリッジでトークンが配布されるという例です。arbitrum, optimismなどのL2は、独自トークンを配布していないため、この手法が使われるかもです。

余談ですが、arbitrumは、GM arbitrumという$GBの二番煎じのようなコミュニティトークンがあり、今後配布が決定してますが、うまみはあまりなさそう。

事例④:dydx

dydxは、Ethereum上のデリバティブ取引所です。2021年7月26日までにdydxに入金、トレード、レンディングのいずれかを行った人へ独自トークン($DYDX)が配布されました。※発表は8/3です。

とはいっても、対象者が多すぎるため、トークンの受け取りには28日以内にタスクを達成する必要がありました。(categoryを達成しても、期限内にClaim milestoneを実行しないと受け取れない)

画像の表についてです。
・Categoryは7/26までにどこまでdydxを使ったかによる区切り
・tokens/userは1ユーザーあたりの貰える枚数
・Claim Milestoneは、受け取るためにやらなければならないタスク。期限は28日間。

例: 2021年7月26日までに入金したことがあり、8/3の発表後、28日以内に1回でも取引すると310.75枚。

かなり前からある有名プロジェクトなので、成熟したDAOの強さがあります。そして、$DYDXの上場日の前後では、取引所huobiの中国ユーザー利用停止の措置、デリバティブ取引所FTXの日本人新規登録の停止のニュースがあり、CEXへの危機感が高まっていました。そんな中、ガバナンストークン発行で話題性を持ったため、高額fairdropになったのだと考えます。CEXからDEXへの移行機運は次第に強くなっていくでしょう。

ここから、「アクティブユーザーにトークンを配布するけど、〇日以内にこのタスクを実行しないともらえないよ!」というパターンもあることがわかります。「アクティブ」の判断基準としてタスクを設けたという事例です。

現在、DYDXの価格は20ドルです。僕は「Traded $1–10K(1–10000ドルの取引高)」を満たしており、28日以内に「trade $500(500ドル分取引)」を達成したため、約2万ドル貰えました。

事例④:ribbon finance

ribbon financeの概要はビビドット先生の記事がわかりやすいです。この記事のおかげで見逃さずに済みました。

5/25にガバナンストークン($RBN)をエアドロップすることをmediumで発表しました。公式の記事はこちら

・ETH上のオプション取引ができるDeFiのユーザー( Hegic, Opyn, Charm, and Primitive
5,772 RBN

Option Stranglesというribbon finance内の最初のプロダクトを使ったことがあるユーザー
11,904 RBN

・ETH Covered Calls, WBTC Covered Calls, ETH Putsのいずれかのvaultに2021 5/22までに100ドル以上入金したユーザー
12,195 RBN

・その他プロジェクトを支えたdiscordアクティブユーザー、vaultの入金額に応じて配布

対象者は以下のようになります。ビビドット先生の考察ですが、チームのウォレットに117ETH、それに加えてVCからの資金調達があったそうで、財務状況は良好だったかもです。

RBNの価格はATH時点で4.8ドルです。今回の事例では、「100ドル以上預けた人に配布」というように、預けた額を判断基準としていることがわかります。

事例⑦: Ampleforth

Ampleforthは、需給量から$AMPLの発行枚数を調整し、価格を1ドル前後に安定させる、いわばリベーストークンに取り組んだ初のプロジェクトです。2018年からあります。詳しい仕組みやなぜそんなことをするのかについてはgukoさんの記事を読んでください。

このような実験的なプロジェクト、新しい試みをするプロジェクトはトークン配布を行う可能性が高いです。

さて、Ampleforthは、2021/4/22に$FORTHというガバナンストークンの発行、コミュニティ配布を発表しました。対象者は、この発表以前にオンチェーン上でAmpleforthエコシステムに触れていた方々です。

配布量は、ポイント制を用いて決まりました。1 point = 2.8 $FORTHらしいです。

過去のオンチェーンでのAMPLとのやりとり=1ポイント
Geyserというステーキングプログラムの参加で1ポイント(×日数)
ネガティブリベース1回ごとに1ポイント(×日数)

自分は逃したので、貰えた方のツイートを貼っておきます。AMPLを一回でも少額でスワップさせて放置しておいたら高額エアドロになってました。熱いですね🔥

Ampleforthは、日数をトークン配布の基準にすることでエアドロップ目的のアカウントを排除していることが分かります。AMPLの所有枚数を基準にしていないという点が学びどころですね。

トークンの受け取り、請求方法は?

fairdropが決定したとき、多くの場合、対象者はそのプロジェクトのwebサイトにてトークンを請求できるようになります。

何度も言いますが、fairdropはサプライズで行われます。我々はそれを予想して期待値の高い案件をユーザーとして触っておくのです。忍耐力のいる作業ですが、数を絞ればそこまで大きな負担とはならないです。

今後、このアカウントでは、案件を厳選した「給付金ガイド」という記事を投稿していきます。そちらも参考にしていただければと思います。

おわりに

再度書きますが、fairdropは「プロジェクトに貢献している人やプロダクトを利用している人に対して独自トークンを配布すること」です。目的は、「DAOやコミュニティ形成、プロダクト作りに貢献してくれる敬虔なDeFiユーザーに少しでも報いるため」です。 このような敬虔さには我々のようなミーハーには勝てないことを留意しましょう。

今回紹介した事例以外にも、dappsユーザーへのフェアドロなど多くあります。DeFiの発展が続き、プロダクトが出てくる限り、fairdropは定期的に行われると思います。

そこで、情報交換の場として、fairdrop集会所というTelegramグループを作りました。今後fairdropが行われそうなチェーンやプロダクト、ブリッジの情報を集めましょう!

このグループでは、giveaway(プレゼント企画)やリファ付きエアドロ、広告業者が主催してるエアドロ(Airdrop 8, Airdrop Ninjaなど)の掲載を禁止させていただきます。何度も言いますが、これらはbotや業者による多重参加、プロジェクトに興味のない人間による無慈悲な売り圧が横行しており、狙いに行くには分が悪いです。

※giveawayに関しては当選確率こそ低いものの、”当たればうまい”ものも存在します。giveawayの情報共有のグループはすでに存在しているため、紹介しておきます。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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