これからのベンチャービジネスについて考えていること

はじめに

Ryosuke Kawamura
5 min readOct 1, 2015

ビットセラーを卒業したこともあり、今後のベンチャービジネスについてあれこれ考えています。折角、無職でとてつもなく暇ですので、ここから5年くらいのスパン、2020年頃までのベンチャービジネスについて、僕が見聞し、個人的に興味がある領域について整理してみたいと思います。市場全体を俯瞰しているとかではなく、僕が面白そうだと思っていることを書いてみました。

現状についての理解 = 2010年〜2015年

まずは現状把握ということで、2010年〜2015年くらいまでのトレンドを整理したいと思います。この5年の大きなトレンドの1つは、「アプリビジネス」だったのではないかなと思います。2010年頃からスマートフォンが普及期に入り、アプリの開発などを中心に、スマートフォンができることを増やそう( = スマートフォンの多機能化・リッチ化)というビジネスが多くなってきました。そういった時代の流れにおいて、ビットセラーも、最初は「FxCamera」というカメラアプリの開発・運営をしており、スマートフォンで写真を撮ると、従来よりも簡単にエフェクトをつけられる楽しさを提供することで、スマートフォンをより魅力的なものにする一助となっていました。

マネタイズできたできなかったはさておき(ちなみに僕のやっていたカメラアプリは残念ながら、マネタイズできませんでした)、スマートフォンアプリで多くのユーザを集め、プラットフォーム展開していくようなビジネスですね。

2015年〜2020年のトレンドについての理解

そこから約5年くらいが経過して2015年になると、アプリも極めて多様なラインナップが出揃ってきました。カメラアプリだけでも何千もバリエーションがあるし、こんなことスマートフォンでできないかな?と思って検索してみると、大抵はそれを実現してくれるアプリが揃ってしまった。そういうわけで2015年頃になると、スマートフォンをよりリッチにするようなビジネスは少しづつ終わりに差し掛かってきているのかなと感じています。

またこれに加えて、2015年になりスマートフォンが普及・一般化し、ほぼ全ての人々に行き届いた状況になってきました。ほぼ全ての人々がスマートフォンを持つということが意味することは、ブロードバンドインターネットの裾野が一気に広がり、より多くの人々がインターネットに常時接続している状態になってきた、という理解をしています。

インターネットのビジネスとしての価値

インターネットのビジネスとしての価値の1つはマッチングです。スマートフォンの普及によってインターネットの裾野が広がり、常時接続性が向上した最近、「シェアリングエコノミー」とか「C2C」、「クラウドソーシング」など、いろいろな言葉で言い表されますが、要するに「マッチングの高度化」がどんどん進んでいるように感じています。ここで言う「マッチングの高度化」とは、常時接続性の向上により、取引単位が最小化され、これにより取引規模の拡大が起きているようなイメージで僕は認識しています。例えば、株式分割を行って取引単位を小さくすれば、市場での取引高が増えるようなことが起こります。長文を前提としたブログが、140文字のTwitterに変わると、スマフォで常時接続した人々がつぶやき出し、ブログと比較して大量の情報が溢れ出したりするようなことが起こります。このような流れの延長で見た場合、労働市場ではクラウドワークスが、交通市場ではUberが、宿泊市場ではAirBnBにより、マッチングの粒度がきめ細かくなり、ここ数年で新たな市場として顕在化されつつあります。

これから僕の興味のあるベンチャービジネス

・・・ちょっと書くのが疲れてきました。

このような視点で考えてみると、サイズが大きく、情報化があまり進んでいないマーケットを探し出し、今の時代に適したマッチングソリューションを提供するようなビジネスが面白いのではないかなと思っています。

・市場規模が大きいマーケットを見つける

・取引単位をより小さくしたマッチングソリューション

・これにより新たなアセットを発掘し販売する

「既存産業の情報化」とか「情報産業化」みたいなことを、ITソリューションを通じて展開するイメージなのです。目新しさには欠けますが、インターネットが十分に行き届いた今においては、インターネットを中心に置いたビジネスだったり、インターネットをもっと前進させるイノベーションに賭けるのではなく、既存産業の視点から考えて、インターネットをどう活用し、どう情報化していくのかを考えていく方がよいのではないかなと考えています。

最後に

ビットセラーは完全にプロダクトアウト型のビジネスとして創業しましたが、当時の僕は25歳でした。今年で30歳になることもあり、プロダクトアウト型の事業よりも、マーケットイン型の事業の方が考えやすい年頃になってきただけなのかもしれません。AIやIoT、ドローンなど、新しい地殻変動が起きつつあるプラットフォームを見つけ出し、その上で新しいイノベーションを起こすようなプロダクトアウト型のビジネスの可能性もたくさんあるのだとは思うのですが、正直あんまりよく分からないって感じでおりまして、自分なりのビューが特に持てていません。

ということで、次に何をやるのか?どうしようかな?などと、こんなことを考えているところですので、儲け話がございましたら、何卒よろしくお願い致します。

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