HTTPクッキーによるトラッキングは終わった!?

HTTPクッキーを用いたWebトラッキング,最近では一般的にも知られるようになってきました.

意外なことですが,Webの通信では,元来,ブラウザからのアクセスの状態をサーバ側で保持することができないのです.
たとえば,オンラインショッピングサイトでの買い物の際,カートにアイテムを入れて別のページに行くと,「そのアイテムをカートに入れた」事実がなかったことになってしまいます.
「そのアイテムをカートに入れた」事実を次のページに引き継ぐことを技術的に可能にしたのが,クッキーなのです.

ブラウザが直接アクセスしているWebサイトから,上のような目的で提供されるものをファーストパーティクッキーと呼びます.他方,第三者から広告画像などと一緒に提供されるものは,サードパーティクッキーと呼びます.

Web広告事業者は,このサードパーティクッキーを用いて,利用者をトラッキングします.トラッキングにより,利用者の性別や年齢層などの属性情報を集めたり,趣味嗜好を分析して,その利用者に適した広告を提供しています.賛否はありましたが,長らく,この方法が採用され,国内外でも普及しておりました.

しかしながら,多くの人たちのプライバシー意識の高まりもあり,トラッキングを取り巻く状況は徐々に変わってきたと言えます.2011年の段階で,30%から50%のWeb利用者がクッキーを毎月削除しているとの報告がありました.さらに,2017年の調査によると,64%のクッキーはブロック・削除されていたそうです.PCでは41%だったの対し,モバイルでは最大75%がブロック・削除されていたそうです.

これだけの人がクッキーを削除・拒否しているとなると正確なトラッキングができているのかはかなり疑問です.昔ながらのクッキー「だけ」を使ったトラッキングは限界に近づいたと言えるのではないでしょうか.

2018/05/08 st