okawara sakurainただいまを言いたくて別れる1/30、製本された生活史集が届いた。札幌へ行き、話を聞き、文字起こしをし、編集をし、レイアウトをし、表紙をつくった過程を思い起こす。長い制作を経て、形になったことが素直に嬉しかった。製本され、重みのある形になると、語りの分厚さを思い知らされた。箱に整頓された本を眺めながら、この…Feb 11, 2023Feb 11, 2023
okawara sakurainただいまを言いたくてふり返る思えば秋学期はひたすら振り返っていた。聞き取りの場を「現場」とするならば、9月以降はずっとその現場のふり返りだった。録音データを聞き直すのも、当時の感覚を思い出すのも、全部ふり返りだった。Jan 19, 2023Jan 19, 2023
okawara sakurainただいまを言いたくてみせるここ二ヶ月ほど、聞き取りの録音データを聞きながら文字に起こす作業をしている。音声を文字に変換する作業は簡単そうで難しい。少し考え込む様子に「……」を入れるのか。「?」や「!」はどのニュアンスまで入れるのか。笑い声はどう表現するか。2、3時間の音声データと向き合い、複雑な言葉の連続…Dec 20, 2022Dec 20, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくてつくる生活史の聞き取りで語られる内容は、語り手によって「つくられた」語りだ。「つくられた」というのは、フィクションという意味ではなく、過去の体験を語り手自身が紐付け、自ら物語化しているという意味だ。点在した個々の体験の提示されるだけでは、語りとして受け取るのは難しい。Nov 20, 2022Nov 20, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくて考える「考えるな、感じろ」という至る所できく教えがわかるようで、わかっていなかった。自分の感覚以前に、頭の中の言語で考えることが先走ってしまう。誰々がこう言っていたとか、本で読んだとか、そういう客観的な意見を持ち出して「良い」「悪い」という判断に納得感を見出していた。けれど、この夏、「…Oct 19, 2022Oct 19, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくて読む「チェリーは周りが見えすぎているから、もっと楽しくした方が良いよ」と深夜2時のスナックで言われた。その人は、二、三言話しただけの地元の常連だった。「なんでわかるんですか」。「目を見てたらわかるよ」。とのことだった。あまりにも図星だったので、その後は何も言えず黙り込んでしまった。飲…Sep 20, 2022Sep 20, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくて書く去年の秋、札幌から帰ってきた直後に書き始めた日記がいまだに続いている。札幌においてけぼりになった気持ちをなんとか東京に引き戻そうと始めた日記だった。Aug 20, 2022Aug 20, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくてきく生活史の聞き取りを始める時、「人生全て」 なんて、どのように聞くのだろう、という素朴な疑問があった。Jul 20, 2022Jul 20, 2022
okawara sakurainただいまを言いたくて語る現在受講しているオーラルヒストリーの授業で、上手い聞き手ほど質問が短いと聞いた。相手の「温度のある言葉」を拾い上げ、反復するだけで相手が語り始める。確かにそのような場面に私も立ち会ったことがある。Jun 19, 2022Jun 19, 2022