次章の幕開け:Dawn of next Chapter

明けましたね。

年末じっくり振り返りをしていたのですが、気づけば、アメリカイリノイ工科大学Institute of Designでの留学から帰国してすでに2年半が経ちました。最近メディアでの対談等は結構出ているのですが、D school留学記で書いていた自らの裸の心を書くブログの更新はめっきり途絶えていました。

帰国後のすぐの壮大なプロジェクトや、プライベートでの大きなイベントが続いたこと、そして会社を設立して独立する準備に手間取っていたことです。ようやく落ち着いた今、自らのストーリーを紡ぐ場をまた大事にしていきたいと思い、Mediumを始めることにしました。

帰国してから2年半、何をしていたんだろう?と振り返ってみるとこんなことをやっていました。詳しくは、21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由の終わりにを参照。(pdfがダウンロードできます

  1. イノベーションエコシステムデザイン:古巣ソニーイノベーション文化の再興のための風穴を開けるべく変革を仕込んでいたこと
  2. 創造性を生むガイド作り:ビジネスの世界において「創り手」が増えてほしいという想いで「21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由」という本を上梓したこと

その期間、研究所や、大きな事業の開発部門や企画部門、ベンチャー企業、VCなど様々な場所に呼ばれて一人でひょこひょこ行っては、その場の議論やワークショップをファシリテーションしながら創発をしたり、その中で出てきた文脈から飛躍するための物語を一緒に考えるなんてことを数多くやってきました。

IDで学んだ時期は、様々な分野で体験から学んだ知をモジュールとして形式知化していたとしたら、IDで学んだ後の2年は今後10年は消化しきれないであろう幅の知識を、様々な分野を越えた「創り主」の人たちとコラボレーションしながら、身体知として統合し形式知化していたとも言えます。

その中で、自らが考えていることをまとめて書く、という自分にとっての知の構築をする時間はほぼ本を書くことによって満たされていたのですが、本をいったん上梓した今、また新たな自分なりの知を紡ぐために書いてみよう、という想いがふつふつと湧いてきました。

振り返ってみると、IDからその後は、人が創造的になるための環境をいかに作るかというノウハウを蓄積していた時期だったのですが、一旦本という形でいったん統合した今、その中のより具体的な部分に興味が移ってきています。

今社会におけるニーズとしても自分としても興味関心があるのは、創造的なプロジェクトを実現をさせるために必要なことは何か?

というテーマです。逆に、それだけ創造的な環境が少しずつでも社会の中で増えてきているから、問題意識が変わってきたのかもしれません。

様々な現場で実践する中で確信が強くなってきているのは以下のような想いです。

「形になっていく新規のプロジェクトは、誰がどういう文脈でやるか、の構えでほぼ成否が決まってしまう。逆に言うと、「創り手」を中心においた文脈作りから始まるイノベーションプロセスが必要だということ」

「そして、それは、自分の想いを物語としてストレートに世に投げかける、という社会に対するリーダーシップが必要」

「その上で、自らを想いを真ん中に置いて価値交換を行う、ビジネスエコシステムを新たに作っていく。想いを中心にした社会における必要性の物語というコンセプト作りと、その価値を届けるために必要なお客さんや社会とのやりとりの仕方をプロトタイプしながら作っていくのがビジネスデザインというものではないか」

「とはいえ、新規のプロジェクトは成功率は確実に低い。成功率を高めるには、一つは多くのポートフォリオを持っていっぱい試すサイクルを早めること。そしてもう一つは、内発的動機に突き動かされている人が多い文化を作ること。このような環境作りをしないで、イノベーションを取り組んでも志願兵が荊の道を歩むことになる」

前職では、会社の変革が必要とされていた空気や、強烈なドライブを持った仲間が集まる環境、そして、何より内発的動機で動く人の多さというソニー特有の文脈の中で、会社の変革のタイミングに合わせて、新規のプロジェクトを生んでいくことが大事だという全社的な流れをもう一度作ることができたのではないかと思います。

そして、仕組み、環境づくりという視点から多くの新規事業の社内起業家を見ながら強くなってきた想いがあります。

「創り手に最高に寄り添うためには、自分自身が創り手であり、自分自身がビジネスをやっていないと嘘だ」

「そして、ソニーに限らず多くの会社で創り手が増え、世の中に出てきている流れの中、これらを統合的に繋ぎ合わせることが必要とされているのではないか

その実現のためには、デザイン的な考え方を、経営課題とシンクさせていく必要がある。具体的には、経営者、経営企画の戦略の言語にデザインの取り組みを落とし込んでいきたい

このような想いが強くなってきて、今年の8月にソニーを卒業し、独立してイノベーションプロデュースファームbiotopeを設立することにしました。

この「イノベーションの実現を支援」するための方法論、過去身体知化してきたものを一度統合したのが、biotopeでやっているフレームワークやメソッドになります。

いったんは、会社とそのサービスというメディアで統合し、これを実践を積み重ねる中で進化させていくフェーズに入りました。そして、そのbiotopeのWebが難産の末にいったん出来上がりました。

biotope Web

このMediumで、次章を綴っていきたいと思います。

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