DevOpsから受ける違和感
スタートアップからのオファーメールで「DevOpsをしています」と書かれていたり、ベンダーの製品紹介なんかで「このツールでDevOpsができます」という言葉をたまに見聞きする。その度に違和感を覚える。自分の中でのDevOpsとそれとが異なっていることもそうだし、人によって何を指しているのかが異なっているように聞こえるからだ。これまで、それをはっきり説明ができなかったのですが、少しまとまった気がしたので書いてみる。
DevOpsの定義
そもそもDevOpsって何なのかというのを自分なりに振り返ってみる。
DevOpsに定義無し
昨年のDevOps Days Tokyo 2017 のオープニングトークで、DevOpsには定義が無いという話がされた。正直その場で聞いて、「え?無いの?」という驚きだったし、確かにその時のどのセッションにも定義として適用できるような話は無かった。でも、DevOpsという言葉で通せてしまう共通項があるような雰囲気はある。
自分の好きな定義
定義は無いということで、自分の見てきた中で一番好きな定義を考えてみる。
企業内でのDevOpsの取り組みの実例を書いた本に、変革の軌跡がある。この本の中では、DevOpsの定義を以下のように置いている。
開発が新たに作成したコードを顧客に届ける際の効率を改善するプロセスや手法
この本での文脈では、ソフトウェア自体がビジネス価値に大きな影響を与えるものとしている。なので、上記の「新たに作成したコード」とは「新しい価値」そのものを指している。つまり、「新しい価値を速く届けられるようになるための改善活動」と言える。この定義が一番好きなので、この考え方に今も基づいているのだと思う。他の人は知らないけれど、DevOpsを考える時に自分はこの定義を元元に捉えている。
DevOpsの起源を考えてみる
DevOpsの起源とされているFlickrの事例で考えてみる。