ぼくらはジョブズにはなれない。

前提:いちデザイナーの個人的な意見、感想です。同じような気持ちの方を鼓舞する意味でも個人的な意見をただただ書いているだけです。今回の記事は特に「日記」に近いです。気分を悪くされた方がいらっしゃったらごめんなさい。

プロダクト開発に関わっている人は日々いろんな努力をされているかと思います。たぶんみなさん手探りでとても不安だし、成功体験がある方はうまくそれを活かしながら進めているのではないでしょうか。僕は毎日自分のシゴトが本当に正しいのかどうかも不安ですが、なんとか信じてやってます。そんな中、とある記事を読んでどうも頭に「?」がぬぐいきれなかったので僕個人の意見を書きます。

あなたはジョブスになれますか?

みなさんはスティーブ・ジョブズのように革新的な製品やサービスを世の中に生み出すことができますか?僕は100年経ってもできません。う◯こを1万回してもかないません。なぜなら僕はジョブズのような生涯を送っていないただの凡人だからです。小さいころから野球をやってきて、人格の形成は野球で培われました。そんなバカがiPhoneのような革新的なサービスを生み出せるわけがありません。僕はそこの気持ちの割り切りをしています。

では僕のような凡人は何をすべきか。それは野球と同じで、地道に結果が出るかもわからないような素振りを繰り返すことだと思っています。それを日々のシゴト(プロダクト開発)に置き換えると、地道に使ってくれる人の声に耳を傾け、自分たちの想いをそこに乗せていくことだと思っています。僕はユーザーという言葉があまり好きではありません。なんだか「おれらのサービスを使わせる人」みたいな感じで上から目線に感じてしまうだからです。僕はあえて「使ってくれる人」という風にへりくだって言葉を変えています。笑

使ってくれる人の声を聞くこととは

よくヒューマンセンタード、ユーザーファーストなどと言われますが、僕は無意識的にそれに沿うようにデザインをしています。デザインの議論の中で「ユーザーの声を100%聞きすぎるな」と言われることがありますヨネ。それは一部分では正しいと思っています。が、100%聞き入れても良い状況が作れるとも思っています。ではどうやるか。デプスインタビューです。僕は前職時代に、インタビューを研究されている原田さんという天才(いやまじで天才)に出会い、Aimインタビュー手法http://www.fujitsu.com/downloads/JP/archive/imgjp/jmag/vol59-6/paper06.pdf というものを学びました。この手法を使って僕はいろんなシゴトに応用してきました。この手法は本当に素晴らしく、とあるお客様からは「占い師のように当たる」とまで言わせたことがあるくらいゴイスーな結果が出ます。つまり表層の意見だけを聞き出すインタビューではなく、自分でも意識できていなかった前意識といわれる深層心理を引き出すことが可能なのです。どうやるかは口では説明できないのでしません。でも簡単にいうと、気持ち良くしゃべってもらうように場を設計する、という感じでしょうか。僕はこの気持ちの良い状態をインタビュー中に作ることが最も重要で、使ってくれる人の意見とはこの状態で引き出した意見のことだと思っています。これが、本当の「使ってくれる人の声」です。ただし、実施には死ぬほどの体力を使うので正直あんまりやりたくないです。先日も3人ほど一気に行ったのですが1キロくらい痩せたと思います。実施前は緊張するし、胃が痛くなります。また、インタビュー設計や聞き方を間違うと上手に聞き出すことができないでのそれまた怖いんです。いつも自分から提案して実施するのですが、結果が出るか怖くてたまりません。うん◯漏れそうになります。でも、いつも終わってみると「やってよかったな」と思うわけです。でもやってヨ!とお願いされてもたぶんやらないです。自分からやろう!となるまで自分のモチベーションを上げていかないとしんどいです。

開発メンバー全員で共感すること

もう一つ重要なのが、この深層心理を聞き出している状況、つまりインタビューの場に「開発メンバーが全員いること」も重要だと思っています。インタビュー結果だけを議事録にして共有してはその人の声の強弱から伺える熱量や文脈が伝わらず、ジブンゴト化しないからです。僕の場合、POからエンジニアさんまで全員連れて行きます。そしてインタビューを聞いてもらうようにしています。逆の立場になってみたときに、いきなりインタビューの議事録だけをSlackやQiitaで送りつけられても見ないし、よくわかりません。実は僕には失敗があって、インタビューの場にお客様も呼ばずに一人で実施して、結果だけを共有してしまったことがあります。そのときは誰にも共感が生まれずプロジェクトはうまくいきませんでした。うん◯漏れるどころじゃありません。(ただ使ってくれる人のためのアウトプットは最高のものを作ったと思っています。お客様にとって共感が生まれなかっただけ。)やはり場を共にすることで、なぜこの機能やデザインになるのか、というのが説明もいらずに全員が共通認識を持って開発が進められます。最近のプロジェクトではそれがうまくいって数値的にもかなりの結果が出ました。後ほど記事としてどこかに公開されると思います。

素振りのごとく、数をこなすしか道はない

このインタビュー手法は誰でもできるように設計がされていますが、いかんせん天才が作った手法なので鍛錬が必要です。僕は幸運にも講習会に何度か出て、場数を踏んできました。なので、やっと少しだけできるようになってきました。やはりインタビューはトライアンドエラーの繰り返しです。本番前にも3人くらいは練習して、インタビュー設計を見直し、本番に臨むようにもしています。なぜなら、僕らはジョブス、天才ではなく凡人だからです。バカなんですよ。

まとめ

とまあ長々書きましたが、とにかく重要だと思っているのが「深層心理を引き出す状態を作り出す」ことと「その場に開発メンバーを呼ぶこと」です。最悪、一緒にうんこしながらインタビューしてもいいかもしれないですね。ああ、また来週からインタビュー祭りで今は朝からちょっと胃が痛いです。なんでこんなに自分で自分の首をしめるんだろうと思っている日曜日でした。あー胃が痛い。