Published in Far Off·Oct 3, 201810/8 技術書典5 『か28』出展しますサークル名『旅するエンジニア』 — リモートで仕事ができるエンジニアであれば、仕事を維持したままふらりと旅に出かけるということは不可能な夢ではない。筆者も、フリーランスになってから、会社員ではできないことを意図的にやろうと努めている。海外を頻繁に旅するのがそのうちの一つだ。 そうやって海外の情報を片手間で発信しているうちに、誰かに会うたびに「日本にいたのか」と驚かれるようになり、ついには2018年の技術書展5への出展に「旅するエンジニア」というお題目で一緒に書かないかとお誘いをいただくことになった。 技術書典5:旅するエンジニア 詳細 エンジニアだって旅がしたい!リモートワークのエンジニアが国内外問わず旅をしながら働くことを布教する本ですtechbookfest.org もしチームで旅することができたら、どうだろうか。旅で得た体験もまた豊かになるはずだ。旅するチームというのは、どういう形がありえるのだろうか。いつも開発しているチームを、オフィスを離れて一時的に放浪してみるチームにする。他には?Books3 min readBooks3 min read
Published in Tail Lab·Sep 7, 2018海洋マイクロプラスチックの収集世界的に焦点が当たっているプラスチックの海洋流出。地上のごみ収拾活動を可視化することで環境問題に取り組んでいるピリカは、2017年から収集・分析の両面にわたりプロジェクトチームを組み、東京など各地の河川の水中物質の分析を続けている。先日行われた河口部水域での収集に参加することができた。 回収装置の組み立て 調査は川崎市港湾局の船着き場から始まる。船に乗り込むやいなや、持ってきた部品の組み立てが始まる。筆者も初期の簡易バージョンの装置試作や調査に関わっていたのだがその後改善され、スクーターでプランクトンネットに水を送り込んで内容物を濾し取るというのが現在のバージョンだ。4 min read4 min read
Published in Uphill trek·Sep 6, 2018霧の八ヶ岳(赤岳)9/1,2の1泊2日で八ヶ岳(赤岳)(2899m)に途中まで登ってきた(朝霧のため登頂を中断)。 1日目 7:00新宿発のスーパーあずさに乗る。9時過ぎに長野県の茅野駅に到着し、アルピコ交通のバスのチケットを買って山麓へ向かう。 10:40。美濃戸口(1490m)。 轍のある林道を歩き、小屋がいくつかある登山口(1700m前後)へ11:30頃到着。ここで水が汲める。ここまでは車で来て車中泊する人も多い。花の落ちたホテイランをよくみかける。Trekking5 min readTrekking5 min read
Published in Tail Lab·Apr 15, 2018昆虫を料理する高田馬場の「米とサーカス」で行われた昆虫料理研究会の昆虫料理イベントで昆虫を料理して食べてきた。(苦手な人は閲覧注意) 昆虫食を楽しもう! | 内山昭一が主宰する昆虫料理研究会 | 昆虫食イベント情報 昆虫料理研究家 内山昭一が主宰する昆虫料理研究会ホームページ。昆虫料理試食体験会、昆虫食のレシピや関連の話題を掲載。insectcuisine.jp 13時からのブリーフィングで今回のレシピ発表。参加者は26名。筆者が誘った人も何人かいる。 パスタの食材のセミ、ハチ、イナゴ。蜂の巣に詰まっている幼虫はピンセットでつまみだし、体内に蓄えている糞を絞って除いておく。Entomophagy3 min readEntomophagy3 min read
Published in Tail Lab·Apr 8, 2018蜂待ち箱を作るミツバチの分蜂が始まる季節。蜂待ち箱をDIYする体験に参加したのでその記録。 計画を立てて設計する 今回は端材を使って作りやすいサイズで、三段で行く。 必要な部品を切り出す。軍手は巻き込まれるので禁物。Bees2 min readBees2 min read
Published in Far Off·Mar 24, 2018メコン東へ向かうトゥクトゥクを捕まえる。同じ距離に見えても西の方面よりも代金が高いのは、夜市を迂回しないといけないからだそうだが、まあなんでもよい。 ドライバーはハンドルを握りながら、しきりにアプリで女の子の写真を何人もスワイプして見せ、目的地を変えようとする。また今度と言い、本当に東へ向かうのか確かめる素振りを見せると不機嫌にアクセルを踏み込み、あっという間に公園に着く。確認しておいた代金を渡しありがとうと言うが返事はない。 ナムカン川の岸へ降り、韓国のアイドルのロケチームをなるべく邪魔しないように、下流へ歩く。 リバーサイドパークの近くには向こう岸へ渡る橋がある。Laos3 min readLaos3 min read
Published in Far Off·Mar 23, 2018プーシー市場ラオス、ルアンパバン。Chang Khamで朝食をとる。アメリカーノがエスプレッソのように苦い。1月なのに夜からの気温は十五度くらいを推移し、半袖だと耐えられないほどではないが、朝の雲が晴れるまでは思ったより冷える。 バゲットのサンドイッチといういかにもフランス風の定番を食べる。フレンチフライは先日食べたブリトーと同じ匂いがする。油の匂いだろうか。ちんどん屋のような行列が窓の外を通る。地蔵盆のようなものかもしれない。 決まった予定もなく街も小さいので、同じ道を何度も何度も歩く。サッカリン通りの写真ギャラリーに少し立ち寄ってみる。信号がないのでよそ見していると怪我をすることはあるかもしれない。 L’Etranger Books & Teaに入ってチョコレートを飲む。古本が読めるのだが、いらない本を置いていくと割引がきくので読書家がときどき訪れるようだ。 宿に戻り、ゲストハウス街をテラスから眺めていると、空港から着いたばかりの高齢者グループが部屋を探して炎天下を歩き回っている。スーツケースでなく大きなリュックを前後に背負っているのは、しかし男性だけではない。老いてもあのようでありたいと思う。Laos3 min readLaos3 min read
Published in Tail Lab·Mar 19, 2018純肉プロジェクトShojinmeat2003年からあるMITの合成生物学コンテストiGEMなどに始まりこの数年で一般的なアイデアになってきたオープンサイエンスやDIYバイオのムーブメント。渋谷のFabCafe MTRLでも、Fabと食をつなげるような活動が活発に行われている。 【満席】細胞グ。~あなたの体はあなたのもの、なのか?~ Workshop by Shojinmeat Project | FabCafe MTRL(ファブカフェマテリアル) 本ワークショップでは、細胞培養の体験を基盤として細胞培養を実際に体験してもらいます。その後、個々人の悩みや未来への希望をベースに、細胞培養技術により解決できる事、新しく生まれる産業、未来の在り方、そしてそれらは許される未来なのかなど、多岐に…mtrl.com 筆者が参加したワークショップを運営するShojinmeat Projectは、動物を殺さないで作れる純肉(クリーンミート)の培養を目指して研究開発や広報・コミュニケーション活動を進めている。門戸を広く開いてオープンサイエンスにも注力できるよう、NPOと異なる独自のプロジェクト体制を敷いている。Future Of Food7 min readFuture Of Food7 min read
Published in Tail Lab·Feb 6, 2018ラオスコーヒーの故郷ラオスの人口の8割は農村部に生きるという。農村民の生活や信仰文化に根付いている農業は、熱帯では珍しくない、森と農地を循環させる焼畑農業(移動農業)だ。しかし、この継続性を危うくする森林破壊がこれまで問題化してきた。 森林破壊の要因は何も焼畑農業と決まったわけではなく、インドシナ戦争中の米軍の空爆、社会主義政権のコメ自給政策に基づく開拓といった固有の事情から、人口増や市場経済の浸透、海外資本によるプランテーションの流入、都市インフラ開発のための伐採のような一般的な背景までの複合的なものだ。 しかし、この問題認識の過程で専らスケープゴートとされたのは、人々の暗黙知が営んできた焼畑農業だった。一度は焼畑農業撲滅を旨とするトップダウン的な農林管理政策がとられ、完遂には至らなかったものの、農地不足、森の再生サイクルの不順、利用価値の低い植林地への移行などのシステム的問題を残している。 そのラオスで持続可能な農業の推進のために活動している日本の会社がある。株式会社坂ノ途中のメコンオーガニックプロジェクトは、ラオスでのコーヒー栽培の普及を目標に定めている。Coffee9 min readCoffee9 min read
Published in Far Off·Jan 28, 2018托鉢朝5時過ぎ。顔を洗っていると、周りが突如完全な闇と静寂に包まれ、距離感を失う。停電だ。テラスから外を見渡すも、ほとんど何も見えない。道に停まっている車のヘッドライトだけがあたりを照らす。 5分程して街の光が戻る。ゲストハウスのスタッフは何もなかったかのように、ロビーで蚊帳を張ってぐっすり寝ている。 通りに出ると托鉢の物品売りが待つ。お米とお菓子のセットを買って、茣蓙に適当な席を見つけて座る。 首都ヴィエンチャンからきた隣の初老女性と話す。娘さんの高校の試験後の休暇を使って家族で来ているという。女性はアメリカの東海岸で英語を教えたことがある。曰く、日本人は英語を熱心に勉強するし、それは旅するにはよいことだ。日本では三十三間堂がお気に入りだという。ラオスに惹かれる日本人もいれば日本に惹かれるラオス人もいる。仏教文化を通じたアジアのつながりを語ったインドの文学者タゴールの話を思い出す。 寺の鐘が鳴る。僧侶たちが出てくるという合図だ。瞑想するような格好で坐ればよい、と女性が言う。しばらく待っていると、子供の僧も高齢の僧も混ざった列が、すぐ近くまで静かに来ている。Laos2 min readLaos2 min read