まちをつなぐ

我が家のある町では、家々を繋ぐ路上が年に一回飲み会の会場となる。ちょうど引っ越して来た一年前、家の前が騒がしいなと覗くとこの風景で別の用事があったのでお誘いを断ったのだが、今年は参加できた。

町が集まった運動会の打ち上げで、見るからにこっちが本番な空気。いつもは朝の挨拶と夜のお帰りなさいくらいのやりとりが、この夜だけでぐっと近くなる。

まだSLが走っていた京都の話や、子供達が減って不安だった話、僕らが来て皆喜んでくれていた話、ちょっとした挨拶くらいでは、耳に入ることのない言葉が実はすぐ隣に住む人たちの中にはある。

以前、大阪に住んでるときには、マンションで。会話をする人も数人ほど。ましてや酒を飲み交わすこともなかったのだが、実はその奥に何か言葉があったのかもしれない。京都の我が家の前で広がる風景は、何年も前から繰り返されて来たことなのだろう。

この日だけは、子供も少し夜更かしで、夜の町を走り回り、大人たちは仕事のことも忘れて飲み交わす。老人たちはニコニコと嬉しいそうにそれを見守る。

たまたま見つけた家で、即決して引っ越しを決めたけど、なんとなくここに呼ばれたのかもしれないなぁと思いながらも、この風景を眺めていた。そして、酒飲みだというのがバレた。

時折、晩飯時にピンポーンと呼び鈴が鳴る。外に出るとお隣さんの魚屋のおじさんが余った切り身をおすそ分けしてくれる。それがまた美味い。簡単な調理方法を教えてくれるのをそのまま大雑把にやってみると美味しくできる。

いつもお返しに妻がフルーツを買ってくる。フルーツと魚が我が家とお隣さんの間でずーっと続いてる。また飲みたいなぁ。

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