ピクシブオフィスにScrapboxユーザーが集結!私たちが開発現場でScrapboxを使う理由

Nota Inc.が提供するナレッジ共有サービス、Scrapbox。2016年12月の公開以来、ドキュメントやWikiの概念を変えたまったく新しいコラボレーションツールとして、ユーザー数を急激に増やしています。

今回、2019年の4月9日(火)に、「Scrapbox SQUARE TOKYO #2 ~開発現場の活用会議~」が開催されました。このイベントはScrapboxのことが気になっているエンジニアやデザイナー向けのカンファレンス。Scrapboxをすでに社内導入している企業の代表者2名から、活用事例をうかがいました。

会場としてお借りしたのは、ゲストでご登壇くださった古賀さんが所属するピクシブ株式会社。当日は約50名のユーザーが会場に集まりました。

ピクシブ株式会社 古賀和樹 様

2015年2月にピクシブ株式会社へ入社。pixivの小説機能、 pixivコミック・pixivノベル・pixiv Sketchの開発ディレクション・PM業務を経て、2018年10月から、pixiv運営事業本部 Sketch部と、福岡オフィス マネージャーを務める。
趣味は、タブレットを使ったデジタルお絵かき。
Twitter : ga_ko0718

株式会社ビサイド 南治一徳 様

1970年佐賀県生まれ。電気通信大学卒業。大学の友人達とSCE(現SIE)のオーディション企画「ゲームやろうぜ!」に参加。そこで代表作となる『どこでもいっしょ』を制作。この作品で人気キャラクター「トロ」が誕生した。その後、同シリーズ作品をてがけ、現在はソーシャルゲームなども開発&運営中!
Scrapbox : https://scrapbox.io/nanji/

作成と検索のふたつの側面。Scrapboxの強みとは

イベントは、Nota CEOの洛西一周のオープニングトークで幕を開けました。会場の参加者のほぼ全員がScrapboxを使用しているとあって、話も弾みます。

洛西「Scrapboxユーザーは、Scrapboxを開くと平均1ページは新しいページを作成します。つまり、読むだけのユーザーで少なく、自ら書く人が多いツールということです。累計ページ数も210万に達し、Wikipedia日本語版のページ数、150万を優に超えて、快調に伸びています。知識の蓄積に悩む人にとって、“思考のログ”を貯めることのできるScrapboxは最も優れたドキュメンテーションツールだと考えています」

洛西の冒頭の言葉を聞くと、Scrapboxはアウトプットに重きをおいたサービスだと感じる人もいるでしょう。しかし、そうではありません。

洛西「作成が主体だと思われやすいですが、検索機能もScrapboxの大きな特徴のひとつ。Scrapboxでは作成と検索が一体化しています。Scrapboxは「ブラケティング」と呼ばれるリンクをつける仕組みを用意していて、複数のページの情報がリンクで繋がっていくのです。これによって、必要なデータが埋もれることがなく、簡単に探し出して活用することができます。」

Scrapboxでは作成と検索の機能を同時に使用することによって、知識の共有を加速度的に進めることができるのです。

人数が増えるとコミュニケーションは大変…助けてくれたのがScrapbox

続いては、イラストコミュニケーションサービスpixivを提供するピクシブ株式会社の古賀和樹さんによる事例紹介です。

古賀「弊社での導入のきっかけは、社員から『情報・ノウハウ共有の仕組みが上手く機能していない』という課題が上がり、『近年注目を集めているScrapboxを試験的に導入してみたい』という要望がありました。

その社員の意見を取り入れ、試験的にチームに導入した後、数週間で約1000カード程度生成されることになり、本格導入に至りました。」

古賀「人数が増えて、コミュニケーションに時間がかかるようになってきたチームの情報共有効率化にScrapboxが有効だと思います。特に8人から10人のアジャイルチームにおいて効果を発揮するのではないかと。pixiv自体もこの3年で人数が2倍になり、私のSketch部ももちろん増えました。しかもエンジニアや営業などの混成チームで、コミュニケーションコストは高かった。暗黙知も増えてきて、明文化するのも大変。その問題を解決するためには、人に口頭やチャットでたずねるのもひとつの手ではあるのですが、それよりも情報共有の仕組みを作りたかったんです。そこでScrapboxを導入しました」

古賀さんのおっしゃるとおり、形式知でなく暗黙知が、誰にでも目に見えるかたちで共有される点こそが、Scrapboxの特長。わからないことは逐一経験者に聞きに行く手間は、ドキュメントとして残っていれば省けます。そして、メンバーが入れ替わっても記録さえ残っていれば、チームメンバーの視座を常に高い水準に保っておくことが可能です。

古賀「Scrapboxを導入した結果、まずはミーティングの質が上がりました。以前のミーティングでは、ファシリテーターがひとりで喋って、それ以外のメンバーが退屈するということがありましたが、Scrapboxのページ上で全員が自分の意見を書き込み、複数の話題が同時進行するミーティングに生まれ変わりました。それからSlackでの議論が減りました。うちのチームは雑談が多く、それ自体は好ましい文化だと感じているのですが、とはいえ雑談が多いと、どうしても重要なメッセージが流れていってしまいます。今では議論はScrapbox、雑談はSlackというすみわけが進み、Scrapboxの検索機能も相まって議事録が流れて、場所がわからなくなることがなくなりました。最後に、職種や立場の違いを越えてコミュニケーションが増えたのも、Scrapbox導入の功績と考えています」

人と人との間には口頭やチャットコミュニケーションでは、どうしてもわかり合えないこともあるといいます。Scrapboxは人間の足りない部分を補う、マネジメント支援ツールだと力説しました。

Scrapboxは社内Wikiの決定版。簡単かつスピーディーな使用感

登壇者を交代して、事例紹介は南治一徳さんにバトンタッチ。ゲームソフトや関連グッズの開発を手がける株式会社ビサイドの代表取締役社長です。Scrapboxは個人で使った後、2018年の1月から社内で導入しました。

南治「IT系の会社では社内Wikiを使うことも多いと思うんですよ。うちもWikiは昔から使っていて、古くはPukiWikiから始まり、Google Siteなどを使っていたのですが、少し動作が重かったため不満もあり、Scrapboxへと切り替えました。Scrapboxは記法がとにかくシンプルで、検索スピードが速く、カスタマイズも簡単。画像も含めてコピー&ペーストができ、画像を多用するゲーム開発の現場としてはとても助かっています」

南治「それに、Scrapboxはとてもわかりやすいな設計で、新卒社員もすぐにページを作ることができる。ほかのWikiとは異なり、階層構造を気にしてどこにどんなページを書けばいいのか、といった心配はまったくありません」

ベテランから新人まで、同じレベルで情報の共有ができるのがScrapboxの良いところ。リンクの使用法などがわからない場合でも、“黒子的”な存在の先輩が、実際に新入りのページに書き込んだり、メンテナンスできるのも、コミュニケーションや成長のスピード感を高める一因になっているのでしょう。

Scrapboxを議事録に活用。実際の使い方とは?

お二人の事例紹介に続いては、古賀さん、南治さん、洛西の3人によるパネルディスカッション。参加者からはScrapboxを通じて質問が飛び交います。最初のテーマとして選ばれたのは「議事録」。先ほどからも3人の話に共通して登場していたのが、議事録としての活用です。タグはどのくらいつけているのか、いつ振り返るのか、誰が確認するのか、議事録を深堀りしていきます。

古賀「タグは基本的にひとつだけですね。それで充分さかのぼれる気がします。また、私自身は福岡オフィスとリモートで会議することもあるのですが、最初は映像でやりとりしていました。けれども、慣れてきた今ではScrapbox上だけで議論が完結していますね。ファシリテーターに従わずに脱線してもいいというスタンスなので、議事録にはいくつもの話題が残ります」

南治「ビサイドの議事録もタグは少ししかつけません。プロジェクトのコード、『議事録』、作成者名の3つくらいですね。作成者名のタグはつかないこともあります。議事録で特に気をつけていることを挙げるならば、画像を貼ることですね。スライドを作成してからミーティングに臨むことが多いので、先に議事録にはスライドの画像を貼り付けておきます。会議が始まったら、そのスライドごとに箇条書きでメモをすることで、後で見やすくなるよう心掛けています。先にスライドを用意しているので、古賀さんたちほどは脱線がないような気がします。」

洛西「弊社は議事録というよりもそもそも会議が少ないですね。Nota Inc.は関東と関西で社員が半々に分かれているのですが、会議は意外と少ないです。話すべきことがScrapbox上で自然に溜まり、解消されていくので、そのぶん会議自体は短くなっていますね」

Scrapboxは会議を減らす?

そこで話題は議事録から会議そのものへ。Scrapboxは、導入当初は今ある会議の補助ツールとして機能し、いずれは会議そのものを減らします。それではpixivとビサイドの2社の場合はどうでしょう。会議と議事録、Scrapboxの関係性は、どうなっているのでしょうか。

古賀「Scrapboxの議事録を確認すれば、アイコンが並んでいる箇所は実際の会議でも盛り上がったんだろうなって想像できます。洛西さんの話に合わせると、Scrapboxを導入した場合の結果としては、時間はそのままに会議の内容が深くなる、会議が短くなる、会議がなくなるの3パターンがあるかと思います。その中でも弊社が特に実感しているのは、内容が深まり、議事録の質自体は上がったということですね」

南治「議事録として使うことは使うのですが、エクストリーム・ミーティングとしての意識はあまりなかったです。ビサイドにとってScrapboxは画像も貼れる便利なノートといった印象ですかね」

ScrapboxがAndroid版PWAに対応。オフラインでの閲覧も可能に

パネルディスカッションに続き、Scrapbox開発チームの橋本翔が最近の開発状況を報告。参加者たちはその発表に耳を傾けました。

橋本「Scrapboxはさらなる使いやすさいを求めて、Android版のPWA(Progressive Web App)をリリースしました。起動時に必要なデータをすべて『キャッシュストレージ』というブラウザの中に移動し、それをバックグラウンドで更新することで、プラットフォーム上で直接動作するネイティブアプリのように高速で動きます。また、オフラインモードでもリロードしてページを閲覧できるようにしました。これにより、Wi-Fiが繋がらない環境でもScrapboxを使ったプレゼンが可能です。将来的には、オフラインで更新できるよう、さらに開発を進めていきます。」

まだまだ進化するScrapbox。アフターパーティーで繋がるScrapboxの輪

参加者が登壇者の話を聞いて質問するだけでなく、Scrapboxの専用プロジェクトでも議論が交わされたScrapbox SQUARE。

公演後はアフターパーティー。参加者の皆さんは思い思いに交流を深めました。

それでは、次回のScrapbox SQUAREにもご期待ください!

(文・北堅太 写真・下條信吾)

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