リモートワークを活用するNotaでは、ミーティングをオンラインで行うことが多くあります。
(メンバーの居住地が本社のある京都周辺と関東とで半々に分かれていますので、フルリモートワークが必須の環境です)
オンラインミーティングでよく懸念されるのは、「対面式に比べて効率が悪くないか?」ということ。オンラインミーティングでは、機材や回線の問題で長時間話したり、細かい感情を伝えたりするのは難しいものです。
しかし、デメリットをチャンスと捉えて、対面の会話だけに頼らず、オンラインのコラボレーションツールによって補っていくと、デメリットをはるかに上回る効果が得られます。
Scrapboxを利用すれば非効率を補うどころか生産性が高まるという、そのやり方をご紹介します。
(Notaでは、SkypeやGoogleハングアウト等の会話ツールとScrapboxを組み合わせて利用しています)
事前準備でミーティングの濃度を高める
事前にミーティングの目的やアジェンダをScrapboxに書きます。
タスクの進捗に関する話であれば、関連タスクの該当ページ名だけ書いておけばすぐに確認できる状態になります。会議招集者が忙しくても、誰かが書き足してくれるので、何もない状態から始まることがありません。
そして、参加者は会議前に記載情報を読むことで、進捗や議論になりそうなポイントを把握でき、会議中にどのような発言をすればよいのか準備して挑むことができるようになります。
また、予め状況を書いておけば会議時の口頭説明が最低限で済むので、説明がしにくい内容や口頭説明が苦手な場合には効率的に伝える手段になります。
複数人の同時発言で素早く意見を共有する
Scrapboxはリアルタイム同時編集機能がありますので、これを用いれば、複数の人が同時に意見を書き込めるようになります。誰かが話をしている側で、ミーティング参加者が賛成意見、反対意見、改善点や補足事項を書き足せるなど、複数人で議論を進められます。
一人一人の発言を待つことがないので、短い時間で済みますし、発言が苦手で意見を表明できないということもありません。
また、複数テーマを並行して議論することもあります。発言とは別に、書き込みだけで会話を進められるので、発言していないテーマについても並行的に文字で議論が進みます。
参加者の理解不足を防ぐ
主な議論は文字として残るので、あの発言はどういう意味なのかと悩むことはありません。わからないことがあれば、「これ何ですか?」と書いておけば、すぐに別の参加者が補足説明や参考URLなどを書いて助けてくれます。
不明な用語については、単語を”[ ]”で括ると説明書きのある既存ページにつながり、確認できるようになります。もしリンク先のページがなくとも、括っておけば誰かがページを書き足してくれるようになります。
タスクを明確にして実行する+チームの雰囲気を絵文字で共有する
ミーティングでやるべきタスクがみえたら、期限とともにその場でタスクを割り当てます。誰がいつまでやるのか明示されるので、「結局誰がいつまでやるのかわからない」なんてことは起きません。
この際のおすすめは「絵文字」の活用です。Notaではタスクの担当者は顔写真アイコンをつけています。ぱっと見て誰が担当かわかりやすいですし、知らない担当者がいればそのアイコンを押すとその人のことを知ることができます。
また、タスクの進捗にも絵文字を使っており、例えば、未着手、実行中、完了などのステータスがわかるようになっています。
このようなアイコンの使用は見た目のわかりやすさだけでなく、「この人が担当するんだ」とか「これ進んでよかった」など温度感を感じるのに適しています。
オンラインミーティングというと、直接会っていないから相互の細かいニュアンスや雰囲気が伝わらないという懸念はありがちですが、Scrapboxで絵文字を使うと、あたかも会っているようにニュアンスや雰囲気を共有できるようになります。
議事録は自動的に作られる
これら一連の議論をしていくと、その検討過程がそのまま議事録になります。みなで書いていくので、議事録作成担当が追い付かずに書ききれない、ということもありません。ミーティングが終わったら、議事録がいつの間にかできていた、という状態になります。
Scrapboxを用いたオンラインミーティングの実践方法をご紹介させていただきました。この方法では、一人一人の発言機会が増えて議論は充実するし、次のアクションも明確に決まるので、実はミーティング効率が高いという実感です。対面式に負けない効果だと思いますので、ぜひ一度お試しください。