テープが擦り切れるまで聞いた Rebuild.fm 厳選オススメ回 4選
私はソフトウェアエンジニア、宮川達彦さんが運営するポッドキャスト Rebuild.fmの大ファンです。当時の同僚に勧められて初めて聞いた2014年から今まで聞いていない回はおそらくなく、何度も繰り返し聞いた回がいくつもあります。
自身で書いたブログなどでもRebuild.fmを参照させてもらったことも多く、2021年に翔泳社さん運営のWebメディア BizZineにプロダクトマネジメントに関する記事を投稿した際にも、記事内でRebuild.fmの回に触れ、放送回のタイトルを記事タイトルに引用させていただきました。
ビジネス寄りの媒体であるBizZineにRebuild.fmへのリンクが貼られているのは私の記事だけではないかと自負しています。
本ブログでは特定の技術的なトピックというよりも、Tech業界全体やソフトウェアエンジニア関連の職種などに関する回で何度も聞き返したオススメ回 4本をご紹介したいと思います。
98: Superhumans Wanted (Naoya Ito)
2015/6/28放送のプロダクトマネジメントに関してがメイントピックの回です。
今やプロダクトマネージャー・プロダクトマネジメントに関しては日本語でも様々な書籍が出ていますが、この時期にプロダクトマネージャーという職種が認知されている組織は少なかったように思います。
私自身、所属組織で新規でプロダクトマネージャーのポジションを作り採用を開始する際に、採用関係者にこの回を聞いてもらいプロダクトマネージャーのイメージ共有の第一歩としました。
「プロダクトマネージャー・プロダクトマネジメントって何?」と聞かれたときに最初にオススメしたい回です。
126: Anti-Democratic Product Management (higepon)
2016/1/10放送のテックリードに関しての回です。
2016年当時テックリードという役割は国内のソフトウェアエンジニア界隈でもあまり認知されていなかったように思います。非常に丁寧に整理されたテックリードのロールの説明とゲストのhigeponさんの実体験を元に話が展開されるので、テックリードの教科書のように聞き返しました。
自分自身のその後のチームでの振る舞いに大きく影響を受けた印象深い回です。ソフトウェアエンジニアが自身のコードの担当範囲を超えてチームに働きかけていくにはどうするか?と考える際の最初の一歩としてオススメしたい回です。
206: Make Ruby Differentiable (omo)
2018/5/8放送のこの回は様々なトピックが繰り広げられますが、言語処理系の話題から始まり、そこを起点にIT業界の変遷について繋がる展開が楽しい回です。
IT業界もSIerからBigTech・スタートアップまで幅広く、伝統的な産業に比べ短いとはいえ歴史があります。IT業界はいつ、何がどのように変化したのかという変遷をシステムインテグレーション・オフショアの流れなどに触れつつ語られます。
特にチャド・ファウラーの著作、『情熱プログラマー』が原題から改題された背景の考察はこの流れを象徴したものとも言え、なるほどーとなります。
ソフトウェアエンジニアに限らず、IT関連業界のこれまでの流れを知りたいと思う方向けにオススメしたい回です。
230: Debugging On The Beach (naan)
2019/2/12放送のこの回は2000年代 — 2010年代のTech業界が社会にどのような影響を与えたのか、というトピックの回です。トランプ政権下のアメリカでフェイクニュースの問題など、Tech業界に世間の逆風が吹き始めた時期を反映した、かなり暗いトーンの回です。
2010年代のTech業界に関わったソフトウェアエンジニアの声から、Tech業界と社会について考えさせられる回です。
この回のゲストnaanさんはこの後自身の船を持ち長い船の旅に出るのですが、コロナ禍の真っ只中となったその旅の行方についてはこの後の出演回 293: Killer Content (N, naan) で語られます。
私が繰り返し聞いたRebuild.fmのオススメ回を4本ご紹介しました。
これからも応援しています!