Shinji Kimura
5 min readDec 3, 2018

スマホから変わる世界

Appleがスマートフォンを発売して10年ほどが経ちます。私も今年40歳になり、この10年インターネット共に人生の最も充実した時間を過ごしました。iPhoneが発売が世界中を変えてしまったと感じています。

10年前は、マスコンテンツをテレビを観てましたが、今は外出先で、Instagram やツイッターをみています。コンテンツは個人向けにカスタマイズされています。こういうメディアを観ている人が次第に増えて来ています。昔のように、一つのメディアを皆で観て、ランキングや人気で消費や刷り込みが行われなくなっています。

例えばFacebookで、100億円を使ってマス広告をやろうと思っても難しい。ある人はその広告のマッチング具合は高いけれども、ある人は高くない。その人は他の広告の方が優先されるのでもっとお金が払われないと表示されない。でもそうなると価格が合わない。あまりに最適化されると、小さい商品の広告もパワーを持つので、局所での戦いになります。

しかし、ブランドというのは、基本的にマスドミナントが必要です。ブランドが作れるから、それを利用して様々なプロダクトをその下で展開できました。しかし、今はマスブランドはなかなか作れません。もはや、マスブランドは遺産みたいなものになりつつあります。

メディアは分散化され、人々に大型商品を刷り込むマスチャネルは少なくなり、これからは物がなかなか一気には売れなくなりつつあります。ブランドはある意味価値です。

同時に、データが爆発しつつあります。毎年毎年我々が囲まれて、触れる情報は増えています。スマートフォンを使わない方と使う方の情報量は余りに差がある故もはやある意味では、同じ時代に生きてないのではないかと感じます。溢れる情報をうまく我々は今後も処理できるのでしょうか?

数年前を思い出してください。スマホが始まり、ツイッターやFacebook が拡散し始めた時、情報が溢れてしまい纏めてくれるものを皆求め始めました。現在はは両プラットフォーム共にアルゴリズムを作り、ユーザーがコンテンツから離れられないようにコントロールしています。もう辞めよう思っても離れられない程コントロールされてしまっています。

情報を処理できるのかという問題に関しては、結果として、溢れる情報を処理できるのかという事を忘れさせて、情報を処理させている、状態です。こういう解決法になるとは数年前は考えれませんでした。

あまりに情報がありすぎる事で二つの事が発生しています。

一つ目はメディアの分散化で個々人の頭の中がバラバラになってきた。

二つ目はプラットフォームが情報をコントロールしている。(物理的空間からサイバー空間での時間が増えている)

バラバラの嗜好性は、ブランドを作らせない。作ったとしても大きくはならない。巨大ブランドは、その価値が逆に上がりましが、入れ替わりが起こらないようになるでしょう。しかし、小さなブランドが多く立ち上がり、大規模にはなりませんが、食っては行けるほどには大きくなるようになります。

そして、そのような個々人を纏めたり、そこにツールを提供したりする事が伸び始めます。個人の時代と言えば個人の時代ですね。

しかし、たくさんの情報に触れるので一つ一つは詳しくみてくれなくなります。まず、そこでデザイン性が大切になります。少ない接触時間で好きになってもらう必要があります。ですので、プロダクトデザインとストーリーテリングが大切になります。

それと同時にプラットフォームは、その役割を担う必要があります。一つはUIと一つはインスタントな接触、そしてもう一つが大切なのですが、カルチャーです。一つのカルチャーをプラットフォームで作る事で、そこに集まるコンテンツがユーザーコミニュケーションで得をする必要があります。

情報やコンテンツのプラットフォームがインスタントになりユーザーが慣れればなれ、マスブランドが作りにくくなるほど、次に何が起きるかというと人の嗜好性がどんどん移り変わるようになります。物を買ってそのブランドへの拘りみたいなものが減り始めます。

そうすると、パッケージ化された薄っぺらなブランドの皮が剥がされ、物を物と観るようになります。そうなると所有に固執しなくなります。豊かになるからそうなるではないんです。メディアが変わるからそうなっている側面がこれからは強くなると思います。

所有はの固執が弱まると、物がサービス化されます。欲しい時に借りて、飽きたら次のものに簡単に移る。メディアから常に新しい提案が飛んできます。車もシェアされるし、洋服も、家もシェアされるようになります。同時にそのような多様なものを扱えるのは、オンラインだったりするので、オンラインに益々人が惹きつけられてしまいます。

でも、そういう時にユーザーが使うのはショッピングセンターでも、アマゾンでもなく、shopify だったりします。日本ではStores.joだったり、私がインドで投資をしているInstamojoだったりします。

カミソリもシャンプーもサブスクリプションになりつつ、ありますが、車もそうなり、家もそうなります。車や家は、IoTとスマホの普及待ちでしたがそろそろペイメント手段も整ったので、普及機に入ると感じています。

続く