転換点

Shinji Kimura
3 min readJan 29, 2015

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世間ではアベノミクスが大きく賑わいを見せていますが、2014年に日本はある意味大きな転換点を迎えたと思っています。

それは、

”働き手が足りない”

という問題です。経済発展しようにも働き手が足りない。アベノミクスでインフレ誘導して経済を動かそうとしても、働く人がいない。こうなってしまえばいくら金融政策で経済を動かしても、回りだした歯車が途中で息切れしてしまいます。

経済が動きだすと、消費が起こります。消費をするには、何等か物流が動き始めます。物流して、建造、製造する。つまり、この部分から人手が足りなくなっていきます。この足りない人手について、出産では間に合わないことは明確なので、移民、ロボットしか手はありません。

ではこのロボットですが、人型ロボットもロボットですが、自動運転自動車もロボットです。会計や契約書などのチェックなどを自動化するのもロボットです。特に、最近ネットでの会計サービスなどがありますがあの類のものは自動化するのがすごく早いはずです。会計処理は基本的にパターンがありますから、仕分け作業を自動化していくのは、人型ロボットを作るより難しくなりません。

全国には、会計士、税理士の方がたくさんいらっしゃいますが、1000万人単位で減っていく人口で確実に人手が足りなくなるのはこういうところだと思います。これまでは単純労働だと思われてなかった領域がコンピューターによって単純労働になっていく。1000万人規模の人間のGDPというのは、500兆円のGDPのざっと10%の50兆円。この部分の労働がロボットになっていく必要があるということです。

インターネットがインターネットから飛び出し、リアル世界でロボットとしてふるまう。そこでは、インターネットではサーバーが仕事をしたように、今度は機械が仕事をしていく。インターネットが多くの産業を作ったように、今度は機械が多くの産業を作っていきます。そして、インターネットほど利益もでる。インターネットが出てきて生まれた産業よりも多くのものが動くのではないかと思っています。

ロボット産業なんてまだ後だ。人工知能なんてまだ後だ、と思っている方が多くいらっしゃると思いますが、それは間違いだと断言できます。

そうではなく、社会的に、働き手が足りなくなるんです。配送網も破綻し始めるし、質が落ちる。そうしたときにそのソリューションはロボットしかない。足りないから多くの会社がチャンスと思い取組始めます。

今まではロボットのニーズはまだ少なかったんです。だから評価されなかった。でも働き手が足りないせいで会社が伸びなくなってくる。事業が継続できなくなってくる。今まで発生しなかった大きなニーズが発生し始めます。

これが2014年を転換点として起こり始めるロボット産業の始まりだと感じています。

そして、このような世界が実現していく時、モノ(ロボット)がインターネットにつながって、お互いに相互作用、作業しあうようになる。このような時代が目前にきていると思います。それが所謂IOT (Internet of Things)の世界です。様々なものがインターネットに繋がっている。

たとえば、病院で入院していると体温を測る作業があると思うのですが、そういうのもオンラインで中央サーバーに送られて自動的に通知されるようになるのも数年で起こると思います。そうやってでも、看護師の仕事を減らさないといけない時代がくる。

様々なものにインターネットにつなげるときに、妨げとなるのが、インターネットへの接続方法だと思います。次回はインターネット網について考えてみたいと思います。

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