仕事を無くす技術

Shogo Muranushi
Dec 21, 2021

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本記事はABEJAアドベントカレンダー2021の22日目の記事です。

誤解の無いように

「仕事を無くす」と書いてますが「AIに置き変わる」とかではありません。「仕事を無くす気持ちで仕事に取り組みましょう。そうすると」という話です。

なので、実際は考え方の話がメインになりますが、その先には技術が身についているのでは?という意味も込めて「仕事をなくす技術」としています。

5分程度で読めるのでお付き合いください。

「仕事を無くす」とは

だいたいの仕事は依頼者がいて、依頼内容を元に対価として報酬を受け取る構造だと思います。これは給与所得者でも会社という依頼者がいて、対価として給与をいただいています。受託でも、飲食でも、小売でも、BtoBでもBtoCでも大きな構図としては似たようなものかと思います。

その「仕事を無くす」気持ちで仕事をするとどうなるか。

たとえば、Wordpressの受託開発を行なっている会社があるとします。これは一例なのでSIerのような受託開発でもかまいません。

顧客が「〇〇がしたいから、Webサイトを作ってほしい」と。この会社はWordpressが得意なのでWordpressベースで見積りを行います。しかし、世の中にはWixやペライチといったサービスが存在します。実は顧客が求めているのがその程度だったら?もしくは、顧客の要望を深掘ると本当に求めているのはその程度だったら?

よく例えでこの図が使われますよね。本当に求めてたのは違った的な。

じゃあ、WordpressじゃなくてWixで作ろう!ってなると多分単価が下がります。Wixは難しくなくプログラミングの必要性も下がるので参入障壁が下がります。

これはWordpressに限ったことではなく、インフラ界隈でもオンプレからAWSに変わる時も参入障壁はガクッと下がり、同様のことが起きていました。

そんな単価が下がるようなことをしていくの?大丈夫なの?って話なのですが、むしろ積極的にそういうアプローチをしていかないと他社にやられてしまい、自社のバリューが相対的に下がっていきます。つまり、時代の流れと共に提供価値を合わせていかないといけない話です。まぁ当たり前ですね。

じゃあどうやって時代の変化に合わせて変わっていけるようにするか。ですが、そこで「仕事を無くす」話の登場です。

「仕事を無くす」には

僕の考え方として、顧客に求められたことを何もせずに達成できれば最高だなと思っています。そうすると最速で最低コストで達成できたことになり、それを顧客に還元すれば(0円でも良い)顧客もハッピーです。そこが出発点です。

たとえばWordpressじゃなくてWixにすると単価減らすこともできるし、オンプレだとサーバ調達コストが遅くて高いけど、AWSなら速くて安くて且つ顧客側でもボタンポチポチで作ることも可能かもしれません。

場合によっては自分のノウハウを顧客や社内に展開することで、自分が居なくても技術的に回るようなことも出来るかもしれません。(その場合は自分を追い込んでさらに高度な技術に集中…)

たぶんほとんどの人は常日頃から業務改善はやってるので、日々常に何かが改善されていると思います。

でも「仕事を無くすには」数十%の改善では無くせなくて、超抜本的改善をしないと無くせません。てか、基本的には無くすことはできないでしょう。

ただ、無くす気持ちで発想を変えて取り組むと、0にはならないけどかなり0に近いところまで持っていけるかもしれません。むしろ「その仕事実は要らなかったんじゃね?」と気付いて無くすことが出来るかもしれません。

そうすると、その業務の費用対効果が高まり、顧客や会社に取ってすごく価値のある活動に大きく変わります。みんなハッピー。

顧客思考という言葉がありますが、その先の一つに「仕事を無くす」もある気がしています。

「仕事を無くす」技術

「無くそう」という活動を何度も何度も繰り返すと、発想を変えるコツの先を掴んでいけそうな気がしませんか?

たぶんそれが「技術」なんだろうなと思いました。

それを続けることで、自分たちの今までやっていた業務はもちろん、競合も死んでいきます。しかし、競合は振り回されているだけですが、自分は振り回す側です。どっちがシンドイでしょうか。しかも、自分は「仕事を無くす為の創意工夫」という技術を手に入れています。それは今後使えない技術でしょうか。

恐らく「仕事を無くす」過程で、仕事を無くす為の創意工夫以外にも、トレンドに敏感になったり、新しい技術に触れることも多くなると思います。そのようなことも得られるメリットの一つです。

その先は行き着くとこまで行くと「ゼロコンサル」とかやってるかもしれませんね笑

まさに「無くす為の創意工夫」は他に変え難い経験と技術を得られます。それを実現し続けることで、あなたやあなたの会社に大きなメリットを得ることができるはず。

と、そんなことを思い続けてはや8–9年。こういう発想で取り組んでいる人もいると思いますが、言語化はあまりされている感じがしなかったので書いてみました。

終わりに

他にもたくさん面白い記事があるので、こちら => ABEJA Advent Calendar 2021 も読んでくださいmm

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Shogo Muranushi

Product Owner and Lead Infrastructure Engineer at ABEJA, Inc.