Pivotalにみる、新しいテクノロジーの普及のさせ方

Shinpei Ohtani
2 min readFeb 26, 2016

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PivotalのPivotal Labsが六本木に開設されたニュースが一部で話題だ。PivotalはメインはCloud FoundryといういわゆるPaaSのミドルウェア部分をサブスクリプションベースで展開するのがメインのビジネスだが、他のベンダーと決定的に違うのがこのLabsのサービスだと思う。

Pivotal Labsは主にCloud Foundryを展開するのではなく、アジャイルを中心としたソフトウェア開発の仕方と実際にサービス開発を顧客とともに行ってくれるサービス。大体3ヶ月程度の時間を顧客とPivotal Labsのメンバーと実際にプロジェクトとしてペアプログラミングで開発し、サービスインまで行う。3–6名程度の人員が実際に一緒にサービス開発の仕方を教えてくれる。利用者はCloud Foundryを使うのはもちろんだが、開発からデプロイ、ロウンチまでを実際に一緒に経験することで、使い方を具体的に学ぶことができる。値段までは知らないが、非常に良いサービスだと思うし、ニーズも高いと思われる。

ファーストユーザエクスペリエンスを高める、こういった取り組みは非常に大事だが提供してくれるところは少ないように思う。利用者のニーズは製品やサービスだけではなくて開発のスタイルや考え方までをきちんと浸透させてほしい、そういうニーズは多くあるし、そういった点に応えていく事が大事と思う。反面、課題はスケール。なかなか多くの人に効率よく伝えることが難しい。しかし、地道に商売をすることで継続していけるだろうと思う。

新しいテクノロジーを普及させるには、そのテクノロジーそのものよりも考え方や開発のスタイル含めた、トータルで考えて浸透させる必要がある。クラウドもその意味では、まだ道半ばだろう。

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