ふつうのもの屋さん

自分が「ふつうのもの屋さんを」したいと思っていたことをずいぶん長い間忘れていた。

今日本屋さんで、リノベーションの本を読んでいたら、内井昭蔵設計(世田谷美術館などを設計した人)の名作と言わているらしいマンションを、コンランショップのバイヤーが施主でリノベーションした部屋が出てきた。いろいろと触れるべきところはあるだろうけど、とにかく一番基本的なところ、床・壁・天井、その普通さが最高だった。住人はコンランショップのバイヤーの方なので、家具とかも特別いいものなんだろうと思う。でも僕はその床の木、壁と天井で素材を変えてない同じ白、(そして幅木などの余計な要素は一切なし)、それだけに心を掴まれていた。

そこまで思って、ああ僕は彼のような仕事はできないなと思った。最低限で普通のものがあれば満足になってしまうのだから。海外に行って、ちょっとプレミアム、所有欲が満たされるようなものを探すような気にはなれない。雑貨男子の心を掴むようなウンチクも書けない。普通のもの屋さんならやりたいと思ったことはあるけど、普通のものだけじゃ成り立たないだろう。そのお店に行ったって、ディスプレイだけ見て、Amazonで買ってしまえばいいのだから。

…という思考を経て、ふつうのもの屋さんをやりたいと思ってたことを思い出した。2011年頃だろう。まだ大学に籍があった。

ふつうのもの屋さん、できるだろうか。リスクゼロで小さくスタートアップなら?商品にエクストラな要素を持たせないにしても、どこかべつのところにエクストラがあればあるいは?

Email me when Sho Wakasugi publishes or recommends stories