AdobeMAX in San Diego Day3

偶然現地で会った日本の友人に連れてきてもらった、Treasure Island, San Franciscoからの夜景

みなさまこんばんは。BAの荒木&竹内です。いよいよAdobeMAXも今日で最終日。大きなイベントは概ね先日終了し、今日は小さいセッションが幾つかある程度ということで、日本から来たプレスの方も帰国したり、昨日までのお祭り感はちょっと大人しくなった印象でした。

そんなわけで、今日は旅のまとめとして、今回のサンフランシスコ〜サンノゼ〜サンディエゴ滞在、AdobeMAX参加を振り返って、私たちが感じたことをお伝えしたいと思います。

ただし、この手の気づきというのは大抵の場合、すぐに一つにまとめて集約するよりも、まずは個別の気づきとして散らかしておいて、少し時間が経ってから、その中に何かしらの繋がりを見つけることが重要だと感じています。

そのため、今日は少しバラバラな気づきのオムニバスとなることをご承知ください。主に自分達の振り返り用ですが、何か一つでも引っかかるものがあると嬉しいなと思います。


アメリカ人マジでオープンマインド

Adobe San Franciscoをガイドしてくれたセキュリティのマイケル

今回訪れた街は、どこも治安がいいとは聞いていたものの、想像以上に優しい温かい人が多かったです。他の国にも何度か行ったことはありますが、取り分け今回はそう感じました。西海岸の特性なのか、同業のアメリカ人が一同に会するイベントだったからなのか、疲れていたからかわかりませんが、「え、日本人より親切じゃない?」と思うこともしばしば。以下、ちょっとしたエピソード集です。

  • サンフランシスコのUberの26歳の運転手、目的地で少し待っててくれたり、まじかよお前ら年上かよ!嘘つくなよ!ID見せろ、本当だったらビールおごるわ!とか盛り上がったり。
  • Adobeサンフランシスコオフィスの、いかにもマイケル的なセキュリティ、マイケル。警備中にお化けを見た話を、身振り手振りで凄く楽しそうに伝えてくれる。自分の仕事、会社を誇りに思っている感じが伝わってきた。
  • サンディエゴの深夜に飲み物を探して訪れた、24hのスーパーの黒人警備員。無人レジの使い方が分からず、立ち尽くしていた我々に、真顔でレクチャーしてくれつつ、なんか割引もしてくれる。怒り顔だけど優しい。
  • 夜中に凄い音だしながら走ってるやばそうな車から通り過ぎ様に「さようなら!」と言われる。
  • 電車の駅でチケットの買い方に手間取り、後ろに並んでいた小さい子連れの大きな黒人お母さん(ビッグマム)にとりあえず順番を譲ろうとしたところ、「ちょっと貸しな!」といって一緒に手伝ってくれた。彼女も良く分かってなかったけど買えた。
  • AdobeMAXのイベントで、発表者一人一人をリスペクトして歓声や拍手を送る来場者たち。日本の若者のウェーイの数倍、彼らはフォーーーーーと叫ぶことが判明。ノリが良い。ちなみに街中でもあちこちでフォォーーーーって聞こえる。
  • その他、ちょっとした隙に話しかけたり、みんな通り過ぎる時挨拶してたり。

土地柄もあるのかもしれませんが、とにかくみんな他人との距離が近い。そしてそれぞれ自分の意思表明がはっきりしており、相手の意見も尊重する。日本で急に横の人に話しかけると完全に怪しい人になってしまいますが、このデフォルトの距離感の違いは、そのままチームビルディングやオフィス環境、そして結果として仕事の質にも影響があると思います。

こればっかりは民族性の違いなので、ある程度どうしようもないところですが、よく考えたら日本でも大阪とかそんな雰囲気があるので、もしかしたらクリエイティブ系の会社はみんな関西に行くといいんじゃないかな(適当)。

あと、関係ないですが、今回レンタルサイクルや各種レジなど、色んなUIに触りましたが、総じて酷く分かりにくかった…やはりUIはある程度共有された「当たり前」が前提にないと難しいんですね。


結局いいものは体験やロジックだけじゃなくて、見た目も秀逸

ただのアート作品というだけでなく、都市空間のデザインとしても機能する素晴らしい作品

大前提として、きちんとした体験の設計やロジック、ストーリーがあって初めて実現できることであり、むしろそこが磐石であるからこそ実現できることですが、やっぱり最後は見た目、表層のデザインというのがプロダクトの成功を左右するなと。

当たり前の話ですし、色んなカンファレンスに行くたびに思うことですが、今回もやっぱり思いました。これ、どちらも両立するのって意外と難しいんですよね、本当に。大抵の場合どちらか一方がもう片方の足を引っ張る。

同じ内容なら、ワクワクする方がいいに決まってます。当たり前を当たり前にできるかどうか。これは個人的に肝に銘じたいところです。


これからの制作プロセス

特にインパクトのあったAdobe XDの今後の展開

今回のAdobe製品の最新アップデート情報は大きく分けて2つの特徴がありました。一つは随所に人工知能を使った処理(Adobe Sensei)を活用し、「個人の制作」において多くの効率化をもたらすもの。これはこれからも日進月歩でより進んで行く分野だと思います。

そしてもう一つが、クラウドの連携を介したチーム作業の効率化。これは個人的にインパクトがありました。例えばAdobe XDが今後実装する予定の、複数の作業者が同じファイルにアクセスして、同時に編集できるコラボレーション機能などは、これまでになかった制作プロセスを作る予感がします。

個人の力だけでは追いつけない程のビジネススピードの中で、一つの制作物を複数人で分担して進める、という点にフォーカスした今回のアップデートは、大きなポテンシャルを秘めています。これは帰ったら早速、プロジェクトの中でどう使えるか検討してみたいと思っています。面倒くさがっちゃダメ、絶対。


環境とクリエイティブの関係性(クリエイティブ人材の滞留)

Adobe San Franciscoオフィスの一階は恐ろしく広大なカフェ&レストランスペース(社員専用)

もともと多種多様な人が集まっている国だから、自然とそうなるのか分かりませんが、今回見聞きした情報の中で「アイディアをブレンドする」、という言葉を何度か聞いた気がします。

良いアイディアを出し合うためには対話を重ねる必要があり、対話を生む雰囲気を作り出す個の努力と、物理的な環境が生み出す場の雰囲気が同時に必要であると改めて感じ、今までモヤっとしていた部分が整理できた気がしました。

今回のAdobe社のオフィス見学、イベント参加を通してイメージしたことは、良い組織とはヴィジョンが土台としてあり、その上に「充実した環境」、「働きがい/やりがい」、「ユーザー(社会)とのつながり」などがうまくバランスを取り合うことで、良いクリエイティブが生まれるのではないかということ。図にするとこんな感じでしょうか。

充実した環境

ハード面だけの問題ではなく、どういったマインドの人が働いているか。多様性を受け入れるクリエイティブな空気がその場に流れているか。

働きがい/やりがい

充実した環境で働いているか。ユーザー(社会)とのつながりをイメージできているか。

ユーザー(社会)とのつながり

自分の仕事が何のために、誰のためになっているか知っているか。喜んでくれているのがだれかを知っているか。(例えば、Adobe社員の方々の目線で見ると、今回のMAXのようなイベントを通して、自分の/自分たちの仕事が誰のためになっているのかを肌で感じ取ることができる、とても良い機会になるのではないかと思います。)

上記の3点が補完しあって、良い人材が多く長く滞留し、良いクリエイティブが生まれる。そのようなループを、今回直接肌で感じることが出来たと思います。

ハード面での充実度や組織規模の大小はもちろんあると思いますが、基本的な考え方はどの組織にも当てはめて考えることが出来ると感じます。

(そうはいってもきっと真似できない)Adobeさんの素晴らしすぎる環境をいくつかご紹介。

オフィスエントランス @San Francisco (注:オフィスです)
フィットネスジム@San Jose (注:オフィスです)
カフェテリア@San Jose (注:いくつかあるうちの一つです)
バスケットコート@San Jose (注:オフィスです)
社食用の屋上菜園@San Jose (注:オフィスです)
メディテーションルーム@San Jose (注:オフィスです)
メディテーションコクーン @San Jose (注:くどいようですがオフィスです)
社内コミュニケーション #Adobe Life
ユーザーの可視化@Abobe Max2016
仕事の成果が多くの人から賞賛される@Abobe Max2016 — Sneaks

と、こんな感じです。スケールが大きすぎて嫉妬することすら難しい。。働きたい企業100に16年連続で選ばれる理由が分かった気がしました。


というわけで

視察期間中、連日英語を浴び続け、毎晩遅くまで感じた事を二人で議論して、もう頭がシュパシュパです。まだまだ考えがまとまっているわけではありません。

しかし、今回の視察で、私たちが日頃から抱えていた、多くのふわっとした考えについて、いくつか再確認/再認識することが出来たと感じています。

これをどう自分達の中で消化して、それからどうやって、どのような環境をつくっていくか。そんな事を引き続き話し合いながら夜が更けていきます。以上、AM5時前の現地からでした。

まじかよ…もうこんな時間…