エンジニア採用における大前提作りについて
一週間前のイベントになりますが、9月17日に「【採用担当者限定】Engineer Recruiting〜エンジニア採用の最前線〜」に参加してきました。
参加者は
株式会社モンスター・ラボの村上氏
株式会社アカツキの大日方氏
株式会社MOLTS の寺倉そめひこ氏
株式会社ユーザーベースの大川氏
という面々。もちろんエンジニア採用のHowToがメインテーマだったわけですが、むしろ大枠というか抽象概念みたいなところに非常に重要性を感じました。そこで、下記にポイントをまとめてみたいと思います。
曰く、別にエンジニア採用だから特別に◯◯をするということはなく、まるっと採用に必要な大前提は同じだよね、ということ。
普段支援をさせていただいている出資先の悩みの中でも大きく上がってくるのが採用の課題。普遍的な大前提として、イベントで述べられていた項目を書いてみようと思います。
ではまずは重要なポイントから。
①基本に忠実に。これと決めた手法をとことんやり続ける。
②採用広報は大事
③今いるメンバーをしっかりと徴用しようよ
うん、当たり前ですね。では以下に詳細を記載できればと思います。
①基本に忠実に。これと決めた手法をとことんやり続ける。
株式会社モンスター・ラボの村上氏は100人以上をWantedly経由で採用しているとのこと。そう、Wantedlyのみで。
もちろん100人も採用するためにはそれなりのHowToがあることでしょう。しかし、同氏が最重要と置いたのは、「チュートリアルをしっかりと読み解くこと」。すなわち基本に忠実に、運営側が定めた「採用のコツ」を愚直に推進しているとのこと。
これ、一見当たり前のように思えるのですが、すごく大事なことだろうなと。HowToが乱立し、採用媒体も乱立している情報過多な状況の中で、もちろん「広告を出す」媒体は多いに越したことがないのかもしれません。ただ、能動的に動くことのできる媒体に関してはやはり、注力する媒体のコンテンツ量ないしは、アクション量を増やしていくべきということでした。
そもそもが売り手市場のエンジニア採用において、はたまた、様々な媒体が乱立し、1人の候補者に対して情報優位性を築くことが難しい環境の中ではどうしても能動的なアクションが必要になってきます。
その中で、母集団がどの媒体でならば形成しやすいのかを見極めるのは非常に重要ですが、それと同時に、あくまで売り手市場であるという認識を持って候補者の印象に残りやすいような媒体を一つ決めて作り上げていくということも重要ですよね、ということでした。
曰く、悩んでいる人たちが抱えている共通の課題への解決策は
「自分の手法に愛を持てるか」
だそうです。
すなわち一つのことを繰り返せるのかどうかが重要とのこと。
②採用広報は大事
採用広報とはすなわち「採用力を強化するために、自社情報を発信し、様々な採用手法を強化する広報活動」です。
ただ当然ながら情報発信をする際には「ターゲット」が必要です。
では、採用広報ではどのようにターゲット設定をするのが正解なのか。
上記の図で言うならば、狙うべきは「社員の周囲の人たち」ということでした。
すなわち、社員の周囲の人たちをターゲットにする。
社員の周囲の人たちの脳内SEOで一位を狙っていくのが採用広報のお仕事とのこと。
だからこそ、「社員が拡散したくなるような記事」が重要になります。
当然「関わりのない人」に拡散してもらう記事よりも、「社員」に拡散してもらう記事作りの方が簡単だし、社員の拡散が社員の周りの人の拡散にもつながります。
そうなると時に身内ウケするような記事作りを行ったり、意図した画像をベースにした記事作りを行っていく必要性も出てきます。
すなわち順番としては
①社員に拡散してもらえるような記事を作成し、社員の周辺に記事を届ける
②社員の周辺における自社の脳内SEO順位を上げる
③欲をいえば社内の周辺の人の拡散も狙い、徐々に関わりのない人にも届くような状態を作っていく
ことが必要になってくると。
確かにそうですよね、この自分の書いたブログがいわゆる「身内」に読んでもらえて、その「身内」たちが拡散してくれれば、それだけでこのブログの読者数は増えていくわけです。
得体の知れぬ「関わりのない人」に刺さる記事よりも「社員」に刺さる記事の方が書きやすいし、確度の高い拡散を狙うなら「いい人の友達はいい人」理論をベースに身近な「いい人」に伝わる記事を書いた方がいい。
至極まっとうな考え方ですよね。
この活動は同時に
③今いるメンバーをしっかりと徴用しようよ
というところにもつながってくるかと思います。
リファラル採用を狙っていく場合、当然ながらまずは今働いているメンバーが幸せかどうかということが非常に重要になってくると。
それはそうですよね、自分が働いていて幸せを感じられない会社を友達には紹介しない。
その幸せ度合いを確認する術としても、「社員」に刺さる記事作りは大事になってくるわけです。
社員が幸せだから、社員が会社を好きだから自社の記事を拡散するし、社員が自社の記事を拡散してくれるから社員の周囲の人に自社の情報が伝わる。
だからこそ、「先ず隗より始めよ」となるわけだと。
え、本当に?知らなかった!的なHowToなんてないと思います。
ただ、大事なことは改めて下記の三点で、
①基本に忠実に、これと決めた手段をやりきる!
②採用広報のターゲットは「社員の周囲の人」
③社員を大事にしようよ
であると。
当たり前のようでどうしてもブレてしまいがちなポイントかと思います。
みなさん感じているところもあって、やっぱり「身近な人からの紹介」が一番確度として高い場合が多いです。
なのに、殊、採用広報およびコンテンツとなると、どうしても一般受けを狙ってしまう。
よくよく考えたら、身近な人の周りに届けられるような、身近な人の周りの人に興味を持ってもらえるような記事の方がよっぽど重要なわけです。
今一度、基本的なところに立ち返ってみるのもいいのかなと感じたパネルディスカッションでした。
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