ユーザーを”はまらせる”ためのフレームワーク

熱心なファンがつくサービスとそうでないものにある差」は何なのでしょうか。そもそもユーザーが熱中するサービスに共通する特徴はあるのでしょうか?

最近読んだ本が非常に腑に落ちる内容だったので、まとめてみました。

ゴールは、そのサービスを使うことを「習慣化」させること。

習慣を提供する企業は「サービス」と「ユーザーの日常と感情」を常に結びつけます。

・仕事中に少し退屈になるとTwitter、フェイスブックを開いてしまう
・疑問を感じると、グーグルを使用して検索する
・朝は必ず決まったニュースサイトを確認する

そうです。

日々の習慣」に組み込まれたサービスは代替不可能なサービスとして、ユーザーを常に「はまらせて」いるのです。

例えばソーシャルゲームビジネスは、ユーザーが継続的かつ習慣的にプレイするようになるまで課金を要求しないのが通例です。ただ、「このゲームをもっとプレイしたい」、「ゲームの世界で強くなりたい!」といった欲が一旦ユーザーの中に芽生えると、ゲーム内の仮想アイテムや追加アイテムからの収入は大きなものとなります。

すなわち、プロダクトに対して価値を見出してもらい、「はまってもらう」ことこそ継続してサービスを伸ばしていく秘訣なのであり、供給側としてはいかにしてそのサービスを「習慣的なもの」にしていくかを考えていく必要があるのです。

また、プロダクトに対して長期間にわたり価値を見出しているユーザーほど周りの人にサービスを広めようとします。頻繁に使用してくれるユーザーがサービスをグロースさせてくれるのです。

なぜか。
人は「自分がいいと感じたもの」「時間と労力を費やしたもの」に対して強い愛着を感じるし、そのサービスを否定することは一種の自己否定となってしまうからです。
だからこそ、そのサービスを「いいもの」として広めようとするのです。

そのため、一般的に、「あるサービスを習慣的に使用している」ユーザーが、「より優れているサービス」がでたからといってそちらにすぐ移行するとは考えづらく、「一度魅了したユーザー」のスイッチングコストを高くしておくことこそ重要といえるのです。


ユーザーをはまらせるフック・モデルは、下記の4ステップで構成されます。

「きっかけ⇒行動⇒報酬⇒投資」

この4つのサイクルを何度も回し、サービスの使用を習慣化させるのです。

①Trigger(きっかけ)

「はまらせる」きっかけは、「外的トリガー」「内的トリガー」の2種類に分けることが可能です。

外的トリガー:初期の段階で、新たな行動をユーザーに根付かせるためのアクション。プッシュ通知などがそれに当たりますが、新たな行動を起こす頻度が増えれば増えるほど、習慣は強固なものになります。
一方、ユーザーを惹きつけるために、極めてわかりやすい効能をユーザーに感じてもらわなければならないといえます。
内的トリガー:サービス初期の段階は「あったら嬉しいもの」であるが、「はまらせる」ための習慣化に伴い、「なくては困るもの」にしていかなければならない。それは、例えば「毎日使わないと遅れを取ってしまう」ものであったり、「毎日見ないとなんだかむず痒い」ものにしていく過程とも言えます。

すなわち、「使ってもらう」ためのきっかけの提供が第一ステップに当たります。

②Action(行動)

行動は⑴モチベーション⑵能力⑶動機の3点から構成されます。

動機があって、行動を行う障壁が低くて、期待感がある。すなわち「はまらせる」サービスは、あくまでも「これをやれば課題が解決される」という前提で、「結果を出すまでの過程に負担があまりなく、かつ、行動を起こしたくなるモチベーションがある」必要があります。

例えばインスタグラムは、後述する「報酬」すなわち承認欲求を満たすための「能力」と「場所」を提供しています。その一つが写真の加工機能。インスタグラムを使うことで「誰でもオシャレに」みんなが評価してくれるような画像を生み出すことが可能です。

ユーザーの求める結果を出すにあたって障壁となる「かっこいい写真が撮れないとなぁ、、、」という感情をインスタグラムは見事に解消し、「能力」を提供しているのです。

アクションするための「必然的な理由」があって、そのアクションに「期待感」があって、かつ「簡単」だったらそれはいいよね、という話なわけです。

③Reward(報酬)

報酬は⑴社会からの承認⑵成長実感⑶達成感の3点から構成されます。

自分が認められる、すなわち「承認欲求」を満たされる。
もしくは、そのサービスを通して「成長実感」を得られる(これは自分を映し出すアバター等も含めて)。
そして、やりきったという「達成感」を得られる。

これらが満たされることで、人は「報酬を得た」と感じます。

もちろん全てを一挙に満たすことは難しいのかもしれません。しかし、考えてみると、流行っているサービスは三つの要素のうちのどれかが満たされるものになっています。

また、前述の通り、この「報酬」を得られるという実感をしっかりと感じさせることがその前のサイクルである「行動」を促す大きなモチベーションになりうるのです。

④Investment(投資)

最後のサイクルは「サービスへのちょっとした投資」になります。

コミットメントは、人々が何をするか、何を買うか、そしてどのような習慣を身につけるかの決定に重要な役割を果たします。ユーザーがプロダクトやサービスに時間と労力を費やせば費やすほど、そのプロダクトとサービスを高く評価するようになるからです。

すなわち「複雑な操作をやっと覚えた」「たくさんそのサービスに投稿した」「SNS人間関係ができあがった」「サービスにたくさんのデータを蓄積してしまった」「たくさん課金してしまった」等、スイッチングコストが上がると、人はそのサービスから類似のサービスへの移行に抵抗感を感じるようになります。

また前述の通り、時間と労力を費やしたものに対して人は「これは価値があるに違いない。なぜなら自分がそれに時間を費やしてきたから」と考えるようになります。

インベストメントフェーズでは、ユーザーが報酬を受け取った後に「ちょっとした」作業を依頼します。報酬の後に投資を求めることで人間の行動特性を利用するチャンスを得ることができるのです。


以上をくりかえし、フックサイクルの流れを回す。

外的トリガーきっかけでサービスを使用していたサービスが、いつしか毎日使う習慣的なサービスになる。この外的トリガーの内的トリガー化こそが、「はまらせる」仕組みなのです。

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