情報収集のすすめ

Shuhei Matsubara
7 min readNov 17, 2016

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先日情報収集術についてお話をさせていただく機会があったので、その時に用いたスライドを使用して、改めて情報収集について言語化してみようと思います。

どうしても「情報収集」というと、「情報収集ツール論」、「情報収集媒体論」といった手法論に終始してしまいがちかと思います。

すなわち情報収集の”正解”に走りすぎてしまう傾向があるのではないか。

しかしそもそも論として、情報収集には成功などないかと思いますし、グルメ情報へのキャッチアップが早い人が、最新のニュースのキャッチアップも得意かと言われればそうではないのではないかと思います。

とした時に大事なことは、

・情報収集の目的を明確にする

・いかに効率的に情報収集するか

の2点になってくるのではないかと思います。

そもそも情報収集というと、まず2つに分類ができるのではないでしょうか?

①今使える(今必要な)情報の収集

②いつか使えるであろう情報の収集

どちらの情報収集を必要としているのか、それによって取るべき手法、大事にするべきことは大きく変わるのではないかと思います。

とした時に、自分自身がどのような形での情報収集を心がけているかをそれぞれ書いてみようと思います。

①今使える(今必要な)情報の収集

まず大事にしていることは、大枠をつかむこと、そして仮説を立てて、確かめる作業にいち早く持っていくこと。

今必要な情報の収集」は、受験勉強に似ているようにも思います。

受験勉強で勝ってきた人はどんなところが優れていたか、それは「何がわかればOKか」がわかっているところだと思います。

逆に、受験勉強に苦手意識を感じていた人は、「わからないことがわからない」そんな状況に陥っていたように思います。

情報収集においてもこれは同じで、いかに早く全体像をつかむか、いかに早く、「何を抑えれば必要な情報を得られるのか」を把握するかが重要になるのではないかと思います。

その時に大事なことが

1.大枠をつかむこと

2.仮説を立てること

3.確めること

における1、2のフェーズをいかに早く脱するかという点。

仮説を検証する「作業」のフェーズにいかに早く持っていくかが大事であり、作業した結果仮説に確からしさがないようであれば、改めて仮説を見直すという仮説検証のサイクルを回すことが大事なのではないかと思います。

では大枠ってどうやって捉えるんでしたっけ?という話になるかと思います。この点に関しては2点ほど、自分の中では考えております。

1)ロジックツリーの作成

情報収集を考えるにあたって作成したもの

2)業界マッピング

大枠を知るという意味では、ロジックツリーの作成、業界マッピング等が全体像の把握には有効なのではないでしょうか。

あくまで前提として大事にすべきは、

大枠を捉えること、仮説を立てること

その2点かと思います。とした時に、いかに効率的に大枠をとらえ仮説を立てるか。大きな大目標を分割して、因数分解していく。そうした時に、どの部分がわかればゴールにたどり着く仮説を検証できるのか、それがはっきりとするのではないかと思います。

そうすればあとは作業として、「わからない部分」を「わかる状態」にしていくだけ。

また業界マッピングをする意味は、調査対象を相対的に捉えるため。何かと比較することで初めてわかる側面もあります。

とにかく全体像をとらえて、仮説を立てる。

そして「確かめるだけ」のフェーズに早くに持っていく。

このプロセスを経る必要があるかと思います。

②いつか使える情報を収集

いつか使える情報の収集は「フロー型」と「ストック型」の2点があるかと思います。

フロー型

日々流れてくる無数の情報から、「いつか使えるかもしれない」引き出しを自分の中に増やしていくタイプの情報収集です。

こちらはよく言われる話ですが、やっぱり1つ1つの情報に対して自分の意見を持つべきです。すなわちアウトプットをしていく必要がある。この情報をどのように自分の目的に合致させられるような形で転用できるか。

アウトプットなしに、その情報は定着しません。

とした時に、やはり「得たい情報」が何かをしっかりと定義する必要がある。ゴールに直結しない情報をノイズと捉えて、見ないようにする。優先順位を考えて、必要な情報だけが自分のタイムライン上に流れてくるような環境を作る。これが大事なのではないかと思います。

ストック型

今世の中に流れている情報は基本的に「原理原則として認識されたもの」を応用したものが多いと思います。原理原則にお化粧したものが「流行りの考え方」として流通していると考えていい。

とした時に、「定説」を最初に抑えることが大事だと思います。

本から情報を得るのであれば「名著」をおさえるべきだし、ビジネス本で「参照」されている情報源を当たるべき。

ベースをしっかりと自分の中に作っておくことこそが大事なのであり、ベースさえしっかりとわかっていれば、応用編の理論の理解は容易いものになります。

情報収集の目的を明確にして、いかに効率的に情報を集めることができるか、が情報収集に必要とされる前提。

とした時に、今知りたい情報は、

①今使える(今必要な)情報の収集

②いつか使えるであろう情報の収集

のどちらにあたるのかを考える。

「今使える情報」の収集が必要なのであれば、「大枠⇒仮説⇒検証」のサイクルをいかに早く回すかを考えるべきだし、「いつか使えるであろう情報」の収集が必要なのであれば、自分の情報収集のゴールが何かをしっかりと定義する。

これが必要なのではないかと思います。

一点、気をつけなければいけないのは、自分の周りにある情報、および自分の周囲にいる人たちが世界の全てだとは思わないようにしたほうがいいという点。

例えばIT界隈の人たちの「あたりまえ」は日本人一般にとっての「あたりまえ」ではないと考えたほうがいいし、自分の周囲にある情報はたくさんの「あたりまえ」の中の一部でしかないと疑ってかかるべきだと思います。

とした時に、客観性のある情報の収集を意識するべきだし、化粧されていない一次情報にいかに触れるかという点を気をつけたほうがいい。

この点は忘れてしまいがちなので、常に頭の片隅に入れておくべき項目なのではないかと思います。

以上!

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Shuhei Matsubara

新卒ではキーエンスで中部地区の自動車メーカー攻略に従事し、その後、コロプラネクスト社でVC業務を経験。2018年6月にA1A株式会社を創業いたしました。