【KPIの設け方】ロジックツリーと因数分解
初期の営業活動において、「そもそも何をやっていいのか」を明確にして欲しいというご相談をいただきます。
「何をゴールとするのか」、「何を目的とするのか」、次第ではありますが、そのゴールを因数分解していくことで今やるべきことが明確になります。
おそらく、営業活動において最終到達点とおくべきゴールは「売り上げ」になるでしょう。
では売り上げはどのように構成されているのか。
①売り上げ=平均単価×成約案件数
といえるでしょう。
では、成約案件数はどのように構成されているか
②成約案件数=案件成約率×案件数
案件数に関しては、
③案件数=案件発生率×面談数
面談数に関しては、
④面談数=面談率×コンタクト数
と、因数分解することができます。
もちろんこの因数分解はこの方法に限ることはありません。商材、ゴール等によって大きく変わります。
あくまで一般例として記載しております。
では、ここで1年間で100万円の売り上げを目標とすることとします。
売り上げ目標を100万円、一件あたりの売り上げの平均単価を1万円とすると、目標を達成するためには100件の案件成約数が必要となります。
では、成約数100件を達成するためにはどうすればいいのか。
案件成約率を30%とすると、案件数は334件必要になるという計算になります。
では、案件数を334件出すにはどうすればいいのか。
案件発生率を50%とすると、面談数は667件となります。
では、面談数667件を達成するにはどうすればいいのか。
面談率を20%とすると、アポを取るためのコンタクトを3335件実施する必要があります。
ようやく見えてきました。今やるべきことは、面談アポを取るためのコンタクトを3335件行うことなのです。これがKPI。
(もちろんあくまで一例です。)
ひとまず流れを記載しておりますが、ようは、自分の力で動かせる指標を見つけ、その指標をなんとか動かすことで、後につながる”ゴール”を動かすのです。
KPIとは「頑張れば達成できるもの」である必要があります。
上記の表では項目を赤字と黒字の二種類で記載しております。
そのなかで、赤字の項目は、「自分の力では頑張ってもなかなか動かすことのできない」指数になります。
例えば、案件発生率。案件発生率をあげようにも、相手のニーズがなければ案件発生率は上がりません。
「自分が頑張れば動かせる指数」に取り組むことで、ゴールである売り上げが上がる可能性を高める、、、これがKPIに取り組む意義です。
営業にしても、何にしても、、、ではありますが、売り上げを上げるために必要なことは確率論であり、確率を上げるために何をするべきなのか、を考えることなのです。
すなわち、今回は最重要KPIを「コンタクト数」と置きましたが、エクセル上でいろいろな指数の数値を入れ替え、最も効率的に、かつ、現実的に売り上げを上げられる項目を探すのです。
例えば、1年間の結果を振り返る時に、その年の結果をロジックツリーに落とし込みます。
仮にこの指数が、◯◯ならば、最終的な売り上げは◯◯になったのに、、、
この「損失額」が最も大きい指数こそ次年度に取り組むべき項目であり、その指数を上げるためのロジックツリーを作り直すべきなのです。
これが施策と振り返りです。仮説思考と言い換えることもできると思います。
もちろん「損失額」の話をするのは、結果の積み重ね、データの蓄積ができてこその話になります。
例えば、ロジックツリーないで赤字項目とした「率」はデータをとってみないと正確な結果がわかりません。
だからこそ、常にデータはしっかりと取り続ける必要があります。
本当に一例ですが、
①目標
②結果
③達成率
④伸び
はデータとして取るべきでしょう。
データを蓄積することで、
「どの項目がボトルネックになるのか」
「どの項目の伸びがいいのか」
がはっきりとわかってくることと思います。
その場合ボトルネックになっている項目でもう一度ロジックツリーを作り、分析します。
この繰り返しです。
※注意点は下記
・月ごとの目標は、稼働日ベースで割振る必要があります。
・結果、達成率がよくても、伸びが出ていない場合は状況を疑うべき。前年度比較、前月比較、四半期ベースで伸びを確認し、視点を切り替えないと状況が鮮明に見えません。
・KPIを置くのはあくまでも1個、2個に限定すべきです。多すぎると、何をやっていいのかわからなくなります。
・進捗を常に追うことが大事です。1週間に1回は必ず目標が達成できているのかいないのかを確認する必要があります
やるべきことを明確にして、行動指針を決める。
これこそが、大切になるのです。
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