休学してスタートアップに入る、という選択

Shun'ichi Takewa
7 min readApr 30, 2017

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はじめに

自己紹介

慶應義塾大学理工学部4年生の武輪俊一です。ちくわ、と呼んでいただくことが多いです。1年間休学し、Progateというスタートアップでエンジニアとして働いています。

概要

休学は私にとってとても大きな決断でした。そのため、この決断にあたって考えたことや内に秘めてる想いを文章にまとめ、共有することにしました。箇条書きのような形でずらずら考えを並べていく感じですので、読みづらいかもしれませんがお許しください。早速本題に入ります。

休学はモラトリアム

休学は学生でいる期間を伸ばす手段の1つです。私が休学を決めた理由の1つに、1年後に就職するのは早すぎると思ったから、というものがあります。もう少し具体的にすると、1年後に新卒という日本では大きな意味をもつ資格を消費するにはもったいない、と思ったからです。

やりたいことベースではなく、どの会社がいいかベースで就活をして、社会人になって、というルートになってしまうことを恐れていました。3年の夏休みからProgateでインターンをして実務に関わってきたことで、やりたいことベースで就活をする自信は少しついていました。しかし今度は、やりたいことベースでの就活を成功させるパワーがないことに気づきました。就活では大学のネームバリューが味方してくれる反面、そのバリューに埋もれて型にはまった就活生になる未来しか見えませんでした。

ポテンシャル採用、なんていう言葉もありますが、実績採用の方が企業とのマッチングも正確ですし、スタートラインも変わってくるはずです。実績採用までいかないとしても、学歴からポテンシャルを測ってもらうより、すでに成し遂げたことからポテンシャルを測ってもらえた方がいいはずです。Progateでインターンしたこと以外にアピールすることのない私は、もう1年猶予をもたせて、何か誇れる成果を残したいと考えました。

休学は退学のはじまり

休学を考える上で避けて通れないことは、休学が続いて最終的には退学する、という未来を想像することです。先ほど述べていた新卒という資格も、大学を退学してしまえば消えて無くなるものです。

休学を重ねて戻りづらくなったから退学する、という選択は一番選びたくないものです。可能性としては小さいと思いますが、退学してまで熱中したいことがあって退学する、という選択はありだと思っています。

とはいってもやはり学歴はまだまだ重視される世界もありますし、単位はほぼ取り終わっているので、卒業はしたいなと思っています。これは休学する人のほとんどが言うことで実際に実行できない人もいます。大学院に進んだ同期に頼れる期間であれば、復学のハードルも比較的低いと思うので、長くても2年以内に成果を上げて、復学する準備を整えたいです。

小休憩

ここまでは主に休学について考えたことを振り返ってきましたが、当たり障りのない内容になりました。

次からは私個人の想いが強く反映されてきます。言語化することも難しいので、ちゃんと伝わる文章が書けるかも不安であることに加え、そもそも私の唯一無二の経験がベースになってくるので、参考にしづらい内容になると思います。逆に、日頃お世話になっている方には、ここからが伝えたい部分になります。

Progateに出会った、ということ

題では「スタートアップに入る」という、という表現になっていますが、実際はProgateだからこそ休学してまで続けたいと思えました。

もちろん「スタートアップに入る」という選択には大きな価値があります。Progate以外のスタートアップを内側から見たことがないので定かではないですが、「コアな実務に関われる」「活躍しだいで経営側にも関われる」などは大企業のインターンに比べて実現可能性が高いと思います。しかし、私の場合は、それだけではまだまだ休学には及ばない、という決断になると思います。

ここからはProgateがどのようなサービスを提供しているか分からないと話についていけません。知らない方は「Progate」で検索してホームページを是非ご覧ください。一言で述べると、オンラインで完結するプログラミングの教材を提供するサービスです。

私はProgateでプログラミングの学習をするところから始まって、今こうしてエンジニアとして働けています。Progateというサービスと出会って、まさに人生が大きく変わりました。Progateに出会えて本当に良かったと思っています。Progateには人生を大きく変える力があると信じています。「Progateに出会って人生が変わった」という価値をもたらす手伝いを今できていることは光栄だと感じています。

宗教じみた妄信に見えるかもしれませんが、休学してProgateで働いているのは、Progateの掲げる存在理念「初心者から、創れる人を生み出す」に共感し、社会的意義を感じるからこそです。

ロマンがある、ということ

Progateの存在理念は紹介した通りで、そのために私たちは、プログラミングを学習するならProgateだ、という未来を目指して、コンテンツをつくっています。

この存在価値は日本にとどまりません。世界中でプログラミングの学習することへの需要が高い状態です。そして、Progateは世界中で使ってもらえることを目指し、実際に動き始めています。世界で一番使われるプログラミング学習サービスを本気で目指しています。スタートアップは大きな目標を持つのが当然かもしれませんが、世界を見据えている日本のスタートアップはそう多くないのでは、と思っています。

世界を目指すことなど夢にさえ見ることなく生きてきた私に、Progateは大きなロマンを与えてくれました。私が休学している間に成し遂げられることではないと思いますが、それを成し遂げる過程に関われることはとてもワクワクしますし、私の働きが必須だった、といつか思われるくらい活躍したいと思っています。

魅力的な人たちに出会えた、ということ

最後はです。いくら社会的意義をアピールしても、いくらロマンを見せても、それが人をひきつけるための餌としての虚構であれば元も子もありません。それらは、本気で成し遂げようとする情熱を持っている人がいて初めて成り立つものです。

休学するために必要な教授との面談で、「学生を利用する意図のあるスタートアップもあるから騙されるなよ」と諭されました。確かにそのようなことはあると思いますし、大事なアドバイスだと思います。しかし、私は約半年間Progateでインターンしてきて、本当の情熱を感じました。四半期のミーティングや1対1での飲みなど、涙が出るくらいに想いを語ってくれる人たちです。CEOの Masaさんをはじめ、特に創業期からのメンバーの方々の情熱、サービスに対する姿勢に嘘偽りはないと確信しています。

私は加えてインターン生の同期にも恵まれました。彼らと切磋琢磨できることはかけがえのない刺激です。あとから入ってきたインターン生たちも優秀でオリジナリティに溢れている人たちです。

Progateのメンバーとして改めて加われることはとても嬉しいことですし、私も今のメンバーに負けないくらい魅力的な人になって、これから入ってくるメンバーのお手本になれればと思っています。

最後に

まとめ

以上の文章から、私が休学してスタートアップに入る、という選択がどのようになされたか伝われば幸いです。まずは1年間、この想いを胸に、思い切り楽しみたいと思います。

感謝

今回のこの決断に関して、特に両親の理解なしには実現できませんでした。また、休学して自分のやりたいことを突き詰めていく、というマインドは姉がロールモデルになっています。家族には本当に感謝しています。

また、メンバーの一員として迎えてくれたProgateのみんなにも本当に感謝しています。これからたくさん迷惑をかけたり、今回綴った想いが感じられない行動を見せたりすることがあるかもしれませんが、そのときはぜひ助けてください。その支えに見合った活躍をします。これからもよろしくお願いします。

以上です!

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