成長が停滞する組織にとっての数字把握の重要性

「月次の売上が翌月20日過ぎないと、把握できない」
 えぇーっ!と思いませんか?じつは案外こういったケースに遭遇してきました。その都度、タイムリーに数字を把握できる体制づくりをすすめるために提案をしてきました。ゴールデンウィークにはいって、Evernoteを整理していると、手順メモ的なものを見つけたので、粗い状態ですが公開しておきます。

数字が把握できないと、打つ手が遅れる

数字で組織を語ることができないと、経営にとってのリスク要素が増えます。また現実に対して、施策を立てる・決める・実行するタイミングも遅くなりますので、企業としての持続可能性が低下します。

Unsplash / Pixabay

ざっくりした(つまり感覚値)売上は作業量や、忙しそうな雰囲気でなんとなくわかっています。でもいざ数字として把握するには、

請求書を発行するための作業量把握
 請求書発行依頼の伝票起票
 伝票を確認しながら請求書発行
 請求書確認
 請求書郵送
 集計して経理システムへの入力

この辺りで数字が明確になってきます。しかし、この時点で営業日が10日くらい過ぎています。経費も同様に進行していると、12営業日くらいかかるんですよね。すると数字を共有しながらミーティングができるのは、翌月15日~20日あたりになる。
 
 こういうケースはあんがい多いのです。そして数字把握おくれが経営にもたらすリスクをざっと浮かべると

キャッシュ・フロー予測のおくれ
 売上高減少へ打つ手がおくれる
 利益率減少に気づくのがおくれる

といったことが浮かびます。
 
 こうした経営状況をなんとか改善したいのだけど、どうすればいいかなと相談されたことが過去に5,6回あります。

毎日を数字を把握できるようにする

ぼくが提案するばあいは、ほとんど次のようなことを行います。
 
 まず、

(売上高-経費)÷労働時間=時間あたり採算

を把握することを前提に組み立てます。
 タイムカードがあればそれをもとに把握することができます。もしかしてタイムカードがなければ、残業代で確認します。

この数字を

A:当初計画(4-6月のデータをベースにする)
 B:実績
 C:来月の計画

の3種類で常に比較するようにします。同時に利益額と利益率も表に組み込みます。数字を前年同期比や前月比で差異を把握することで、彼我の違いを生んでいる要因を推測したり、改善に向けた仮説を立てることができるます。

FirmBee / Pixabay

毎日が部署決算

Bの実績は毎日チェックするようにします。毎日チェックするためには、前提条件があります。

・当日の(想定)売上は、当日中に把握すること
 ・当日に使ったお金を、当日中に把握すること

の2点です。
 
 使ったお金は、キャッシュとして小口現金や口座からでていったものだけではありません

・当日の人件費
 ・当日の水光熱費
 ・当日のガソリン代
 ・当日のコピー印刷代

といった、締め日で把握しているような数字もふくめます。いってみれば毎日の部署決算をおこなう仕組みを導入していくイメージです。

・チーム単位で実施する
 ・事業部長はその集計をチェックする

集計はExcelで十分です。集計したデータを把握して

・月に1回業務数字ミーティングを実施
 ・数字変化の要因(良いことも悪いことも)を把握
 ・改善のために何ができるかを組織だてて考える
 ・考えたことを実行する

ことが目的ですから。システムで1円のズレもなく集計するようにしなきゃいけない、とかんがえると負担が増えるだけです。

毎日が難しいなら週一から始めることができるように、業務フローを改善していきます。

まとめ

各部の数字を集計することで翌日の午前中には、いまの数字状況が経営者のてもとに集まってきます。小売店舗だと毎日行っているでしょうが、業種によってはこれが難しいことがあります。 が、こうした仕組みを取り入れておくと

・潜んでいる構造的なコストがどの部分なのか把握できる。
 ・そのことにより、コスト削減をどの箇所で行うか明確になる
 ・明確な目標にむけて改善することで、利益率を上げていく。

というメリットがあります。

数字は業務、利益改善の共通言語です。さらに月次の数字をもとにミーティングをおこなうのだとすれば、理想的なタイミングは締め日から3営業日後。現実的には5営業日後くらいですかね。
 (誤差の許容範囲にもよりますが)正確な月次決算報告じゃなくていいので、数字はこのあたりで把握できるようにしたいものです。
 
 ※時間あたり採算は、業務改善と生産性向上にむけた課題解決に用います。