地域猫カードゲーム、つくってみた。

Takashi Fujimoto
4 min readDec 11, 2019

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最近、カードゲームが、ソーシャルビジネス領域で注目されてきています。まず注目したのは、名古屋大学の人がつくったメイキットというオープンデータカードゲーム。地域課題を解決するために、地域資源とオープンデータを使ったアイデアを競います。

・まちの声(地域課題)
・まちの資源(地域資源)
・まちの魅力(オープンデータ)

早速取り寄せて、川崎シビックパワーバトルのキックオフイベントで、試してみた感想は次の通り。

・ご当地バージョンをつくるべき。
・地域課題の探索から行うことで、課題が共有化できる。
・地域資源の発掘を行うことで、地域のことを深く知ることができる。
・オープンデータを探索するキッカケにできる。
・ワークショップのアイスブレイクにいい。

シビックパワーバトルに限らず、コミュニティ活動、ソーシャルビジネスに向いてるなと思います。現に、SDGsカードゲームもあるようで、その構造はほぼ同じです。

その構造とは何なのか?

知り合いのカードデザイナーに尋ねてみると、ひとつのカードゲームを紹介してくれました。それが、キャット&チョコレートです。

リソースとアイテムを駆使して、課題解決のアイデアを考えるという構造です。「課題解決リソースアイテム手法」と勝手に命名しました。課題には、難易度が設定してあり、それによって、使えるリソース、アイテムの数が変わります。事前にチームカードが伏せて配られ、ゲームが終わってから、どっちのグループが勝ったかわかる仕掛けになっています。

我々は、コードフォーキャットですから、「課題解決リソースアイテム手法」を使って、地域猫カードゲームをつくってみました。

もちろん、猫の正しい飼い方を啓蒙普及することが目的です。
猫と人間の共生社会を目指すものであり、そと猫(外飼いの猫、出入り自由の猫、飼い主のいないノラ猫、迷子の猫)の置かれている厳しい環境を理解し、完全室内飼いを守ってもらうこと。

カード種類
・トラブルカード(トラブルに見舞われている猫カード、難易度3段階)
・ルールカード(地域猫、TNR、完全室内飼いなどの解説)
・リソースカード(猫をとりまく地域資源)
・アイテムカード(猫に関係するアイテムと関係ないアイテム)
・チームカード(飼い猫vs地域猫)

ゲームの進め方
トラブルに見舞われている、そと猫をリソースとアイテムを駆使して助けるというもので、そのアイデアが参加者全員から評価されれば、手元に、助けた猫として確保することができる。その数を競うゲームです。トラブルカードの中に、ルールカードが混ざっているので、それを引いたプレイヤーは、書かれているルールを読み上げることになっています。

このゲームのプロトタイプをつくって、いそねこ(磯子区猫の飼育ガイドライン推進協議会)の人たちとゲームをやってみたところ、おもしろい、ためになる、使えそうとの高評価をいただきました。以下、そのポイントを整理しておきます。

・セミナーとかの前にやるといいと思う。
・私たちは知りすぎてるので、ユニークなアイデアを出にくいが、 運営する(ファシリ)側にまわると、 地域猫が置かれてる現状、そと猫の危険性などの説明を補足できるのでいい。
・ルールカードで、地域猫、完全室内飼い、TNRを知ってもらえる。
・かわいいイラストは必!猫を集めたくなる(助けたくなる)
・リソースに、民生委員、町内会長、警察、譲渡会など、地域猫を取り巻く人やコトを加えてほしい。
・トラブルに、最近増えているアライグマを入れてほしい。

2019年の石巻ハッカソンでは、地域猫カードゲームをデジタル化することにチャレンジ。

・AR(カードのQRコードをかざすと、3Dの猫が現れる)
・GIS(リアル地域猫ゲームにできる)
・TCG(猫カードのトレーディング)

ね、カードゲーム、いろいろ使えそうでしょう?

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