戻っても戻れない...というものはなんだ?

あの時以来、世界が変わってしまった。広がる青い空も、吹いているそよ風も。変わらないままだったのはこの僕しかない。同じ空を見ているつもりなの、同じ風が吹いているつもりなのに、眼にうつるものとはだが感じるものは全く違った。同じでも同じじゃない...というものはなんだ?


「なぜ空を見ることが楽しいの?内では青い空なんて見られないから。」

あの時までの思い出がほとんど消されてしまった。とはいうものの、散らかしたままの記憶のかけらはたまに自然と思い浮かんで、取り合わせてみればみるほど懐かしく思い、涙もさそう。思い出に隠されていた涙を。

どうやら僕は誤りを犯したようだ。ずっと変わる世界なのにいつも目をつむっていて、ついにあの事変で目が覚めた。もう戻れない、戻っても同じものはすでに同じじゃなくなったのだ。この体がもう古くなってきているし、心も疲れ果ているし、そのうえ僕が捜しまわる真の喜びはこの世にはないとも確信した。いつまで無意味な人生に耐えられるのか...ともかく誰にも教えず知ってほしくもない。

「夜空に出ている明るく輝いたお月さえも別のものに見えてしまった…か?まあいい、過ぎ去ったことは仕方がないから。」
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