《バッチサイズ》から紐解くリーン・スタートアップ

Sora Hirose
4 min readJan 22, 2016

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リーン・スタートアップの考え方で「バッチを最小サイズで回す」という考え方があります。

この考え方は個人的にリーン手法の要の1つだと思っているので
この「バッチサイズ」という所から
リーン・スタートアップを紐解いてみようかなと思います。

《リーン・スタートアップとは》

名前のとおり「スタートアップ」のための無駄を省いた考え方や手法です。
基本スタートアップでは不確実な状況の中で
新しい製品やサービスを作る事が大半の作業になってきます。

その中で組織を構築することは、
従来のマネジメントでは不可能であり、
”学ぶこと”を通して持続可能な事業を構築していく事が
最大の価値とされています。

この「学ぶこと」を効率よく行うために
必要な考え方が「バッチサイズ」という考え方になってきます。

《バッチサイズとは》

”1回で実施する作業ひとまとまりの大きさ”
を意味しています。
このバッチサイズをいかに最小サイズに抑えて施策や改善繰り返すことができるのか?
というのが鍵になってきます。

なんだか難しいですね

ちょっと分かりやすくするために、

いきなり問題です。

《問題》

ーーーーー
紙を折って封筒に入れ、封をして切手を貼るという作業で10個の封筒を作って下さい。
この作業を行う上で、1個ずつ封筒を作っていくのと、
各工程毎に作業を進めていくのだとどちらが早いでしょうか?
ーーーーー

《結果》

これは『リーン・シンキング』の話しなんですが、
結果としては1個ずつ封筒作っていくやり方(1個流し)の方が早いんです。
様々な研究結果でもそう出ているそうです。
検証動画 https://www.youtube.com/watch?v=Bi9R1Hqr8dI

《解説》

めちゃくちゃ細かい事ですが
「紙を10枚折ってまとめて別の場所に置いておく」
「封をした封筒を並べて置いておく」
このスペースと並べたり動かす時間が直感では計算されておらず、
既にタイムロスの一つになっているんです。

更に”バッチサイズ”で考えてみると
「封筒を10個完成させる」というバッチの最小サイズは 「1つの封筒を完成させる」と言う事です。

これを各工程毎に終わらせて一気に封筒を仕上げるのでは、
紙を10枚折らないと1つの封筒は完成しません。(バッチは回りません)
こうなってしまうと
もし、 紙を折ってみたけど封筒に入らなかった場合、
作業がかなり進んでからでないと問題に気づく事ができないのです。

バッチサイズが小さいと作業の開始と同時に気づく事ができる
封筒に問題があって封が出来なかったら更に悲惨で、
一度取り出して、全ての封筒に変更を加えなければならなくなってしまう。
小さければ同じようにすぐ方向修正が可能なのです。

《まとめ》

一つ一つの工程をバッチサイズをできるだけ小さくする事が
リーン・スタートアップには大切で
”必ずしも 「とりあえず」製品を作って出してみる” というのは正しくないんです。

とりあえず出す、ではバッチが大きすぎるので

・「もし顧客が欲しがらなかったら?」や「サービスの前提条件は正しいのか?」
に対しては事前にアンケートやヒアリングでの調査をする。

・「ユーザーは世界観を受け入れてくれるのか?」という不安があれば
プロトタイプの前にイメージが伝わる動画でも良いはずです。

もちろんこの過程でもバッチサイズを小さくできると良いと思います。

常にこのバッチサイズという所を意識するだけでも、日頃の作業の無駄を省けるかもしれませんね!

こんな感じで 「バッチサイズ」という観点から
ちょっとリーン・スタートアップを紐解いてみました。
ちょっとこんな考え方もあるんだな
的なエッセンスになったなら幸いです!

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Sora Hirose

DanceNowの人です。ダンスについて書いていきます。