アメリカ人の6人に1人が食べ物が満足に手に入らない件について

先日、A Place at the TableというドキュメンタリーをNetflixで見た。5000万人ものアメリカ人が満足に食べ物を買えない状況にあり、アメリカ政府がいかにそれに対して対策をとっていないかということを次から次へと映像で見せていくなんとも見続けるのがつらい映画だった。(下記のリンクから見られます)

例えばミシシッピ州に住む小学生の女の子。食事を何食も抜くのは当たり前。学校でおなかがすきすぎて授業に集中できない。放課後、先生がその子を含めた子供達の家を回って、フードバンクの食料品(缶詰やカップヌードルなど、スーパー等から寄付された売れ残った食べ物)を配っていた。

例えばシングルマザーのお母さん。1年間仕事が見つからず、フードスタンプ(食料品が買えるデビットカード)に頼って食事をやりくりするも毎月最後の1週間は食料が満足に買えない。5歳と3歳になる子供の弟のほうは1歳の頃、満足に食事をとらせることができなかった。その結果からか、言葉の発達が遅れ、しょっちゅう病院の救急にかかっていた。そして更に残酷だったのは仕事が見つかった後のシーンだった。フードスタンプの申請を受け付ける行政の機関でフルタイムで働き始めたお母さん。けれども働き始めたのでフードスタンプが打ち切られ、保育園で出ていた無料の給食も打ち切られ、現金が底つきたお母さんは文字通り空っぽの冷蔵庫の前で泣いていた。

映像に出てくる子供達はガリガリにやせているわけではなく、むしろ肥満気味だ。一番安く買える食べ物やフードバンクでもらえる食べ物はスナック、缶詰、カップヌードル、お菓子類など塩分、糖分、油分の多いものに偏っており、そういうものを食べながら時々食事を抜いて生きているので結果的に肥満になる。

そしてそういう食糧不足/肥満に陥っているのは子供のほうが相対的に多い。全国で16%の人が食料不足の状況なのに対し、子供に占める食糧不足の割合は21%だ。子供の2割が満足に食べられていない状況というのは普通に考えれば国家の危機だ。

なによりショックだったのは、ドキュメンタリーを見るまで、2割もの子供達が日々の食べ物に困っているという事実を全く知らなかったことだ。ドキュメンタリーで出てくる映像はまるでアフリカや中東の映像を見ているように別世界に感じられた。それだけソーシャルクラスが分断されていることが、自分が社会課題からこんなに遠い場所に来てしまったことがショックだった。

共感する力は解決策を生み出す第一歩。ということでこのドキュメンタリーを紹介しようと思った次第。

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