[日本語訳] 2019 Q2 四半期レポート

Status Quarterly Report
Aug 6 · 19 min read

1. ようこそ!

Statusの四半期レポート第1弾へようこそ!このレポートではStatus Networkの最近の開発・コミュニティ活動・エコシステムへの貢献 (最もディベロッパーアクティビティが盛んなプロジェクトに選ばれてとても誇らしく思います!) に関するニュースを紹介します。現在の各ワーキンググループの活動に触れ、この四半期における進捗をまとめます。

そもそもStatusって?

私たちはチャット、ウォレット、web3ブラウザを合体させたセキュアなコミュニケーションツールを作っています。60人のコアチーム、15人のアンバサダー、そしてオープンソースコントリビューターという分散されたチームによって開発しています。

しかしコミュニケーションツール以上に、私たちには人権を支える非中央集権インフラを作り、セキュアでプライベートにコミュニケーションしたり取引したりできるようにしたいというビジョンがあります。

Status Networkは巨大なエコシステムで、私たちがすることは全て信条に基づいています。

では早速内容を見ていきましょう。

2. アプリケーションの現状

モバイルアプリ

ユーザー数

プライバシーポリシー上ユーザーのトラッキングは行わないため正確な数字は不明ですが、

Since our privacy principle restricts us from tracking users accurately, we have two proxies:

  1. この30日間3時間ごとにWhisperのユニークなピアIDの数を計測しました。3時間におけるアクティブユーザーの最大は820人、最低は292でした。
  2. Google Play StoreとiOS用のTest Flightのデータによると、インストールの合計は1万弱でした。

機能

Statusのモバイルアプリベータ版であり、この四半期はv1のローンチに向けて作業を進めてきました。

Q2は特にアプリの仕様と以下のようなメジャーな機能の実装にフォーカスしました。

  • 複数アカウントのサポート。Statusアプリは柔軟な鍵管理を目的とし、一つのアプリで複数のアイデンティティを管理できるだけでなく、各アイデンティティが複数のアカウントを保持できるようになります。
  • KeycardのStatusへのインテグレーション
  • ENSユーザーネーム登録などのユーザーオンボーディングプロセスの改善。
  • モバイルでのパフォーマンスの改善
  • Android版でリプロデュース可能なビルド
  • SNTのユーティリティ (次のセクションで詳説)

Q3に突入するにあたって、私たちはv1からベータ版へ後方互換性を持つべきか、ローンチを見越してスコープ (開発の範囲) をどうすべきか議論を重ねてきました。

リリーススケジュール

App Storeでのリリース予定は2019年9月です。Trail of Bitsという第3者監査機関からセキュリティ監査を受けます。セキュリティ監査と最終スコープについては追って発表する予定です。

デスクトップアプリ

デスクトップ版ではUIの整合性のため、モバイル版に合わせたUIの実装を行ってきました。ゴールはデバイス間でのUIコードベースの相違を無くし、モバイルでもデスクトップでも昨日する単一のUIを作ることです。この開発はもうじき完了する予定です。お楽しみに。

3. SNTのユーティリティ

Status Network TokenはStatus Networkとアプリ内での非中央集権サーピスを機能させるためにあります。SNTのアナリティクスダッシュボードのV0をリリースしました。現状このダッシュボードでは、SNTのユースケースの一つであるENSユーザーネームに関する統計情報を提供しています。Q2ではクリプトエコノミクスモデルに関するリサーチを行い、Statusネットワークの長期的な見通しを調査しました。最初の調査対象としてENSユーザーネームステッカーマーケットがSNTの価値に及ぼす影響について予測を行いました。

SNTのユースケースの一部とユースケースに関する最新の取り組みに関しては以下の通りです。

ENSユーザーネーム — 開発中

ENSユーザーネーム分散型DNSのようなもので、16進数のハッシュで表されるイーサリアムアドレスに人間が読みやすいユーザーネームを紐づけるプロジェクトです。

Q2では、ENSユーザーネーム登録のプロセスをDAppとして実装していたプロセスをStatus内でネイティブに行う実装に移行しました。以下のような理由です。

  • ロード時間が短くすばやいユーザーエクスペリエンスのため。
  • クライアント内でユーザーネームのリファレンスを容易にするため。
  • メンテナンスを容易にするため。

マルチアカウントにおける取得済みのユーザーネームの検証に必要な変更がまだ残っているためまだローンチしていませんが、v1のリリースに合わせてローンチする予定です。

また、プロフィールとアイデンティティ全体の構造をアップデートし、ユーザーネーム登録がしやすいように改善しました。ユーザーはカスタムディスプレイを登録できないようになりましたが、その代わりにランダムなユーザーネームまたはENSが使用できるようになりました。また、アプリ内で他人にカスタムニックネームをつけられるように実装中です。

ステッカーマーケット — 開発中

ステッカーマーケットの目的は誰でもStatusアプリ内でステッカーを作成し販売できるようにすることです。このステッカーマーケットではSNTを用いて売買が行われます。この四半期のステッカーマーケットの開発はUIの仕上げ、テストネットでのローンチ、コントラクトの監査などのプロセスを進めました。ステッカーマーケットはV0.14のリリースで実装される予定です。

リリース時入手可能なステッカーの一つが #stickerheads コンペティションの勝者である@cryptoworld1373による以下のステッカーです。

DAppディスカバリー — 公開済み

コミュニティによるDAppsのキュレーションプラットフォームDAppディスカバリーはすでにこのURLでローンチしています。そしてDAppディスカバリーのv2は近日公開予定です。

素敵なDAppを作っている開発者はこのリンクから送信してキュレーションに応募してください。

Teller Network — 開発中

私たちはピアツーピアによる法定通貨と暗号通貨の交換をエンパワーしたいと思っています。Teller Networkは近くに現金とデジタルアセットを交換したいユーザーを見つけるDAppです。

Q2では販売者管理や紛争解決、ユーザー評価、アービトラージャーのライセンス、エスクローなどのメインの機能の開発を行いました。Teller Networkはすでにテストネットでデプロイされ、RinkebyとRopstenテストネット厳重なテストが行われており、メインネットで近日公開予定です!

Tribute to Talk — 保留中

あらゆるアイデアが検証されたわけではありませんが、経済的なスパムフィルターとして、また、ユーザーが自分の時間と自分に集まる注目をマネタイズする手段として働く機能の開発を開始しました。この機能は新しくチャットを開始するにはSNTをデポジットしなければいけない設定を行えるというものです。結局、マルチアカウントのサポートによる変更と互換性がなくなってしまったので開発を一旦中断しましたが、将来的に機能として追加予定です。

4. プロダクトとワーキンググループのアップデート

Keycard

Keycardのチームはこの四半期で大きく進展しました。

  • 開発者向けKeycardの製造、4月にオンラインサイトで販売し、APIを公開しました。Q2の間にすでに800以上が購入されました
  • v1のAndroidユーザーはKeycardを使ってStatusへのオンボード、アカウントの保護、秘密鍵のオフライン保管をすることができます。
  • Keycard APIを使ったNano Xで動作するKeycardアプリケーションを開発しました。これによりQ3ではNano Xに保存された鍵を用いてStatusを使用できます。
  • PoS (point of sales) 端末に対してKeycardを暗号通貨デビットカードとして使うPoCを行いました。

Embark

Embark 4.0 がベータ版からオフィシャルローンチへと移行しました!以下の新機能があります。

  • コックピット

分散型アプリケーションのビルド、デバッグ、デプロイのためのコマンドセンター。

  • デバッガー

Embarkの新たなデバッガーはSolidityのソースコードのどの行でトランザクションが失敗しているか表示し、デバッグを容易にします。

  • ツールのインテグレーション

ツールのインテグレーションにより、Create React Appや、Angular、VueなどのCLIツールといったツールとの互換性を持つようになりました。

Embarkはかっこいいウェブサイトも新しくローンチしたのでぜひチェックしてみてください。ドキュメントやチュートリアルなども更新されています。

Nimbus

Nimbusのチームは以下のような活動に対して非常に生産的に取り組みました。

  • Lightbusの導入とネットワークのアップデート

NimbusチームはLighthouseのチームと協力してネットワーク互換性のテストを行い、成功しました!

  • アテステーションプールの改善

オーバーラッピングアテステーションをサポートしました。

  • スペックの同期

Nimはバージョン0.7.1にほとんど同期しました。

  • Ethereum 1.0

Ethereum 1.0の進行状況は加速しています。目標はEthereum 1.0におけるビーコンチェーンに対するデポジットをNimbusで読み込めるようにすることですが、NimはGethやParityなどの外部ノードへの接続もサポートします。RPCインターフェースはすでに開発されています。

  • ドキュメントスイート (開発中)

Nimbus Librariesを導入しました。Nimbusのチームによるドキュメントのライブラリです。

プロトコル

プロトコルグループはエコシステムにおける他のチームを協力することで分散型コミュニケーションのオープンプロトコルを開発することを目的に設置されたグループです。私たちは既存のプロトコルやスタンダードを活かすだけでなく、必要に応じて独自のプロトコルを作ります。Q2では以下のような活動を行いました。

  • データの同期 — 信頼できる分散型コミュニケーション

MVDS (a minimally viable version of data sync)。イントロダクション仕様実装をチェックしてみてください。

プロトタイプ:Whisperを用いたデータの同期Swarm PSS/Feeds (デモ), MVDSのデモ

リサーチログ: OskarDean

  • 協業、登壇など

Web3におけるプライペートメッセージングについてWeb3 Foundationとの協業を発表しました。

ブリュッセルでワークショップを行いました

ETHCCでパネルを行いました。

  • 現在の仕様とプロトコルの分離について

現在のプロトコルの仕様をseparated out into「trust establishment」「conversational security」「transport privacy」「message payload」「account creation」「maintenance with security guarantees」に分解しました。

アプリのその他とプロトコルの分離を行い、スタンドアロンコンソールクライアントに加え、変更を加えたり監査を行いやすくしたりしました。

5. 資金

プロジェクトの財務について

プロジェクトの運営費に関して理解してもらえるようにQ1からQ2の支出の概略を示します。

[わかりやすくするためにUSDで表記しました。ETHの変換レートは以下の情報に基づき行いました。

  • Q1 2019 — Coingecko, 31/3/2019, 1 ETH = ~$142
  • Q2 2019 — Coingecko, 30/6/2019, 1 ETH = ~$321]

Liquid Funding

現在、Statusプロジェクトは2017年の寄付イベントによって集められたStatusの準備金から集権的に資金繰りしています。公共財としてパーミッションレスな参加という目標を達成するためにはDAO (Decentralized Autonomous Organization) になることです。詳しくはこのリンクから。Liquid Fundingは誰でも出資者またはコントリビューターという形でネットワークに参加可能です。

現在Liquid Fundingのためのインフラを作っています。Q3にはこの方式によって資金調達する最初のプロジェクトが生まれる予定です。この方式で資金調達をしたいプロジェクトの方はLiquid Fundingが準備でき次第お知らせするので引き続き情報のアップデートをチェックしてください。

6. カンファレンスとイベント

カンファレンス

StatusはQ2では以下のイベントに登壇しました。

  • ETHCon、韓国: Jinhoによる発表の概要はこちらから。
  • Blockchain week NY / ETHNewYork: 現地のコントリビューター数名が出席しました。
  • Swarm Orange Summit、マドリード: Jarrad、Oskar、Jacekがプロトコルリサーチに関して発表を行いました。
  • UNICEF Surge Hackathon、バンコク: Andrea Franz、Eric MastroがKeycardとEmbarに関して現地の参加者に発表しました。
  • EDCON、シドニー: Eric MastroがEmbark 4の機能に関してプレゼンテーションを行いました。
  • UxInsight, ユトレヒト: HesterがブロックチェーンにおけるUXリサーチについて話しました。

倹約 (支出をなるべく準備金から出すこと) がQ2における私たちの課題だったので、どのイベントが出席する価値があるか注意深く考えました。上記のイベントはコミュニティにとって出席する価値がある、もしくはカンファレンスが私たちのリサーチにとって意味があるという決断に至ったものです。また、サステイナブルなプロジェクトにするため、可能な限り現地のコントリビューターの参加を優先しました。

Q3やもっと先ではEthBerlinDappConTEGGに参加予定で、DevCon 5にもコントリビューターが数人参加する予定です。

Chaos Unicorn Day

イベントに関して語る上では、私たちの大好きなイベントであるChaos Unicorn Dayに触れざるをえません。このイベントでは4月1日に実験としてStatusを破壊しました。中央集権的なサービスへのアクセスを24時間遮断し、クラスタをキルすることで検閲への耐性・弾性に関してどれくらい目指すものとギャップがあるか示しました。

結果どうなったかというと、予想通り色んなものが動かなくなりましたが (クラスタのBootnodeがダウンしたのでチャットが動かなくなり、残高を読み取る中央集権サービスに接続できないためウォレットが機能停止しました。)、多くのことを学び、分散性の短所への対処に関してのプランを考え直しました。

7. パートナーシップ

パートナーシップに関して、私たちはPictosisと協業し、$Pictoのトークンロゴのデザインへのクラウドストーム (crowd + brainstorm) に協力しました。コンペティションの詳細と優勝者に関してはこちらから。

8. コントリビューター

過去1年では大幅に減少したものの、2019年の間はコアコントリビューターの数はほぼ変化しませんでした。(2018年にはマーケットの影響を受けてプロジェクトの人数を削減しました。

Q2の間、3人のコアコントリビューターと別れを告げ、新たに2人を迎え入れました。Kim de MeyがNimbusチームに、Dean Eigenmannがプロトコルチームに、Robin Percyがディベロッパーリレーションチームに、Simon Ricoがデザインチーム参加します。

Q2の間、#statusphere アンバサダープログラムでは多くの活動が見られ、15人のアンバサダーがデザイン、イベントでの登壇、バウンティプログラムへの貢献、OSコードへのコントリビュートをしてくれました。

貴重な才能をたゆみなくStatusに使ってくれたアンバサダー達に賞賛を送ってください。

ディベロッパーリレーション:@tbenr @yalu and @krisc

  • クリエイティブ:@brianxv
  • コミュニティディベロップメント・教育・デジタルメディア戦略:@mjohnm, @kos.talent, @daniel, @robert, @bob, @prabhleen, @warsoverjohn, @sourav
  • 新規ユーザーへのウェルカムコミュニティ:@lalo, @warsoverjohn, @sebastian
  • みなさん最高です。私たちと共に冒険に乗り出してくれてありがとうございます。

コミュニティとしてStatusに参加する手段は他にもたくさんあります。Q2では34のバウンティを行い、5人のコミュニティメンバーがコードにコントリビュートしてくれました。

私たちはいつでもコントリビュートを待っています。参加したい人はこちらを読むか、どんな方法で貢献できるかチャットで教えてください。Statusは技術者も非技術者も同じようにオープンに歓迎します。

9. まとめとQ3に向けて

Q2ではweb3スタックへと努力を広げ、Q3では私たちがウェブを取り戻せるように人々の手に直接届けることを目指します。

私たちはリサーチ、プロトコルデザイン、インフラストラクチャーにおいてもっと有能でありたいと思っています。チャット、ウォレット、DAppブラウザとしてStatusを用いて分散型ウェブへのゲートウェイを作れるということは証明しました。私たちはEthereumができなかったメッセージングとファイルストレージという領域まで手を広げます。

現在メッセージングにおけるインセンティブ設計のコンセプトを模索しており、最先端のプライベートメッセージングプロトコルを作りたいと思っています。ファイルストレージも同様に、今日のDAppsは機能を求めて集権的なテクノロジー依存しており、必ずしもDAppsではないと認識しています。そのため、真に分散されたファイルストレージのインセンティブ設計を模索しています。

それに加え、以下のことに関してより活発に取り組みたいと思います。

  • Embarkのアダプション
  • Keycardを用いたペイメントネットワークの開発
  • これを読んでいるあなたを含めたコミュニティとの協力

これらは今後数カ月に取り組むべき課題です。次の四半期レポートでアップデートできるように頑張ります。

四半期レポートの第1弾を読んでくださりありがとうございます。私たちの活動に関して何か質問があったり、単にチャットで話してみたいと思ったりしたら、Discourseのフォーラムまたは、Statusのオープンチャンネル #status でお話ししましょう!このレポートの第2弾以降に関して協力してくださる方も、ご連絡ください。このレポートもバウンティの一部です。

それではありがとうございました!Q3も私たちの活動に乞うご期待! — Statusチーム

免責事項

このレポートはエンターテイメントですので、このレポートの情報をそれ以外の目的 (投資判断など) では頼りにしないでください。透明性のため、以下のことを強調します。

  • トークンの数値情報は説明のため、サードパーティによって提供されたものを使用しています。データへのファクトチェックを個別で行ってはいません。
  • Statusの財務情報は2019年7月12日時点のものです。以降に変更が加わる可能性は十分にあります。数字はわかりやすくするために四捨五入されています。

ご理解いただきありがとうございます!

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Sources

https://blog.kyber.network/kyber-ecosystem-report-1-e9b8a4128226

https://blog.aragon.org/aragon-q4-2018-transparency-report/

    Status Quarterly Report

    Written by

    https://status.im/

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