美しすぎたプール

今年もこの季節がきた。

夏は苦手だけどプールは好きだ。

今年は思い切って、化粧を気にせずにプールを楽しむことにしようと決めた。なんとなく、そういう気分だった。

先日買ったゴーグルをきっちりとつけて、プールにダイブ。…はしちゃいけないのでやや控えめに入る。

最初にプールに入る瞬間は、その冷たさに心臓が止まっちゃうんじゃないか?と思うけど全然そんなことはなくて、プール特有の水のまとわりつく感じがすぐに適温になる。水と私の間双方に、不思議な受け入れ感があると思う。

それにしても、化粧を気にしないで入るプールなんて何年ぶりだろう。

そしてこの爽快感はなんだろう?頭から浸かるだけでこんなにもプールって気持ちいいものだっただろうか?

頭の先までぽちゃんと入り、プールに身を預けた。ゴーグルをつけて水の中から見た空は限りなく水色で、水がキラキラして、本当に美しかった。

息なんかしなくても平気そうなくらい気持ちいけど、やっぱり苦しくなって水の世界から出ると、そこにはキラキラと輝くプールの水。子供の声。夏うたのBGM。その景色のなかのひとりである私に満足した。

いまここで、私がプールを心から楽しんでいることが何よりも大切で、それこそが幸せだった。

髪の乱れも化粧も気にすることなく、ビキニのままガンガン潜って泳いだ。背泳ぎもしたしバタフライ?みたいなものも自然にしたくなった。

人の目なんか気にしないで、プールを心から楽しむ気持ちだけを大切にした。こんな気持ちは初めてかもしれない。いや、子供の時以来なのかも知れないけど、とうに忘れていた。そして、子供に戻った。これはもう、容姿を気にしながら入るプールには戻れないと思う。

ふと、日に焼けてみたくなった。夏だったことを体に刻みたくなった。でもそれはできなかった。肌の老化が怖くて…。いつかそれも無くなるんだろうか。

とにかくいまに集中して遊んだ。何も考えずに。余計な考えが何もないことは幸福だ。

今年の夏は、今年しかない。

今は今しかない。

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