『シン・ゴジラ』は見事な映画だった。

でも、最初のほう疑心暗鬼で見ていたのだ。

というのも、初上陸のとき、例の「造形」は拍子抜けするほどpoorだったので。(私は映画館の席で思わず呻き声を上げてしまった)

しかし、上陸後の移動シーン、神奈川方面から東京首都圏エリアへ侵攻するゴジラの姿は息を呑んだ。

電線、電柱、雑居ビルなど東京の猥雑な建造物の向こうに見える巨大怪物の姿の美しいこと。くわえて、多摩川を防衛ラインとして食い止めんと待ち受ける自衛隊の戦いぶり――ここの細かいカットでつなぐ映像も素晴らしかった。

そして、ついに都心へゴジラが侵攻したあとの夜のシーン。この破壊の神は口からレーザービームを発射し高層ビルを焼ききり都市を火の海と化す。その悪夢のような夜の光景はまるで原爆投下か、東京大空襲か、それとも計画停電か。さまざまな世代の日本人の記憶を喚起して、シン・ゴジラは偉大なる破壊をやってくれた。

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