「良いエンジニア」を言語化してみました

Atsushi Takayama
4 min readJan 31, 2019

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VOYAGE GROUP エンジニアの公開ガチ評価会」に参加して、最近考えていた「良いエンジニア」像がかなり良い感じだと思うようになりました。

「ガチ評価会」自体の内容は他の方のブログに譲るとして、「ガチ評価会」で聞けなかった部分、つまり「普段だったら『ビジネス的側面からの技術投資判断』とかも聞くんだけど」と言っていたところが、まさに聞きたいところだったのでニヤッとしました。聞けなくて残念♪

妥協ない挑戦

元々ピクシブの技術力評価においては、「最近やった妥協ない挑戦は何ですか?」というのをキーワードにやってました。

解決すべき課題に対して、どういう背景があって、どういう事前調査をして、どういう実装をして、どう考察するか、というところまでをきちんと考えて仕事することに成長があるんだよ、というメッセージ性です。

そんなこと言っても普段は妥協ばっかりですって?いえいえ、相反する選択肢の中で、何を考えて「現状ベスト」を選んだかも妥協ない挑戦と考えています。

ただ、「何に対して妥協ない挑戦をすればいいのか?」という疑問の声が多かったので、次のような言語化をしてみました。

4つの挑戦

この図の説明はこちら

①チームの課題を最短経路で解決できる

毎週仮説検証できるチームを作ることには、とてつもない価値があります。

チームをコンパクトに保てる力(複数の環境を使いこなせるとか)や、最短経路で課題解決できる判断力や、「顧客が本当に必要だったもの」を作ることができる力や、将来に渡って課題解決のスピードを保てる力などが求められます。

②チームの手作業をフレームワーク化して減らし続けられる

世の中のテクノロジーは、人間の手作業を減らす方向に進んでいます。資本主義最高ですね。

そういう「フレームワーク」をうまく使ってチームの仕事の効率を上げて、チームが本質的な課題解決に注力できるようにすることには大きな価値があります。

品質やセキュリティ等を「意識しなくても」高められるように環境整備していくのも、フレームワーク化の一部です。

(ここでいうフレームワークとは、ライブラリ、ツール、ミドルウェア、SaaS等、幅広い意味で使っています)

③まだフレームワークが整っていない分野を切り開く突破力がある

まだ会社にはノウハウが少ないけど、世の中的には「めっちゃ頑張れば手が届く」ところまで来ている技術を、すぐに自分の物にして動くものを作っちゃう力です。

こういう人のおかげで会社のオプションが広がり、「この分野を攻めよう」というときに真っ先に声がかかることになるでしょう。

④技術、組織、ビジネス等の状況から長期的視野でバランスの良い判断ができる

ビジネスの視点で技術の判断をするとか、技術の視点で組織の判断をするとか、社内外の状況を長期的に把握して設計に落とし込めるような力です。この役割を務められれば、どんなスタートアップの創業CTOにもなれるでしょう。

ちなみにこれはCTOとしての自分がやってる仕事です。

最も大事なこと

以上4つのうち2つぐらいで価値発揮することを目指してくれるといいかなと思います。

しかし、テクノロジーはどんどん進化し続けています。今日ある仕事は、3年後にはフレームワーク化されて無くなってる可能性もあります。

現状に満足せず常に役割を変化させ続けることができるエンジニアが「良いエンジニア」なのは間違いありません。

やっぱり妥協ない挑戦に戻ってきちゃいましたね。

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Atsushi Takayama

NewsPicksで2020年からCTOを、2022年からはFellowをしています。その前はピクシブでCTOをしていました。Courseraでイリノイ大学の大学院をやっています。