Forget me drug

「人はなんで忘れてしまうんだろうね。」

「忘れないと、死ぬ人が増えるから。」

聡明を通り越して狡猾な友人はそう言った。
17だか18だかの頃だろうか。
「なるほどね。」と思ったことを今でも覚えている。

少し前に処方された新しい薬は素晴らしく効果が良い。
なんでも英語の俗称は「forget me drug」と言うらしい。
その薬をアルコールと摂ると記憶がぶっ飛ぶことにちなんでいるようだ。

「あたしを忘れなさい」

別段英語は得意じゃない。でも訳すとしたらこんな感じだろうか。
「訳すもクソもないぞ!」という声が聞こえてくる。石投げないで!

「ふぉーげっみーどらっぐ」と、つぶやいてみる。
今日は少し飲み過ぎた。
帰り道にある日本酒のお店でビールだけ飲んで帰ろうとしたら「お会計いらないですー。」と申し訳なさそうに言われた。日本酒召し上がってないし、今日バタバタで構えてなかったから、とのこと。別にそこのビールは安くはない。800円ぐらいはする。国産のクラフトビール(要冷蔵)だった気もする。
手がまだら模様に赤くなって「もう飲めないよ><」と体が悲鳴をあげているのがよくわかった。そんな私の様を店長さんは見ていたんだろうか。見ていたんだろうな。いつもはなんだかんだで日本酒2合ぐらい飲んで帰るもの。

話が逸れた。

「アタシは忘れられたくなんかないよ……。」

という気はない。人は忘れたいし、時には忘れてほしいと思う。
てかこの文章に「忘」って出てきすぎじゃない?心を亡くすで忘れるって超エモくない?ゲシュタルト崩壊ヤバくない?

眠いのでもうこの文章を終わりにしよう。
わたしがいいたかったのは

わたしがいいたかったのは?

なんだっけな。忘れちゃった。

今日は暖かったね。肌に触れた空気のことだけが確かなものとして記憶に残っている。